ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

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おばちゃん学園に通っちゃいます!【1年生】

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「でも、そんな異世界あるあるは別にしても、女子生徒には遠巻きにされているから、友達もできないし。ものすごく居心地が悪いんです。寮の部屋に引きこもりたいです。」

「えっ、入学して1週間も経っていないのに。」

「『私は学園に馴染めず、引きこもりになってしまった。そして、いつまでも神樹に魔力を流すことが出来ず、シュバルツバルドから徐々に国全体の緑が失われていき、リーデンベルグ王国は食糧難に陥ってしまった。王国は衰退の一途を辿る。』」

「出た!アオイの不吉な未来予測!」

「私は初めて聞くが?」

「学園に通うの嫌で、モリー宰相、父上、俺にこの未来予測を言いまくっています。モリー宰相なんて最初は青い顔をして父上に相談しに行ったんですよ?!」

「青い顔をした宰相は、さぞ見ものだっただろう。」
「ええ、確かに。」

うんうん、頷く。仲の良いご兄弟でなにより。

「アオイは、そんな不吉な未来予測を実現させたいのか?」
「えっ?」
「その時の王は、私がなっているかもしれないが、その時にしなくていい苦労をしれというのだな?」
「い、いや?」
「アオイは神樹を助けに来たはずが、この国を滅ぼしに来たんだな?」
「う、うぅ。ごめんなさい。」

とてもいい笑顔で迫ってくる王太子殿下は恐かった。多分涙目になっている。叔父上そっくりですよ!と言いたいが、言えない。

コンラッド殿下も、王太子殿下のあまりの迫力で引いている。

「まぁ、あまり変なことは言わないことだな。」

「…はい。」

「コンラッドもあまりアオイに振り回されないように、冷静に物事に当たるように。アオイは、嫌でもきちんと学園に通うこと。学園と魔法省でしか、魔力・魔法の勉強はできないんだから。」

「「はい。」」

巻き添えでコンラッド殿下も怒られてしまった。本当に申し訳ないです。

王太子殿下の言われた通り、魔法の悪用を防ぐため、学園と魔法省でしか学べないのだ。魔力を持っているのが、貴族出身が多いからだ。平民でも、何かの切っ掛けで魔力持ちと分かった場合は、魔法省に報告をしなければ処罰される。この国は、きちんと登録された人しか、魔法を使うことが出来ないのだ。

友達できなくても、勉強頑張ろう!


コンラッド殿下に聞いたが、まだ赤髪の先輩はわからないらしい。




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