ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

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おばちゃん異世界に来ました!

sideロイ7

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俺は驚いて、固まってしまった。チベスナとは??

固まっている俺を気にせず、アオイは自分の身体を触りだした。服の上から二の腕、胸、お腹、お尻、太腿と触っていく。突飛もない行動に更に俺は驚いて、何をしたいのか声を掛ける。

「ア、アオイ?」

だが、俺の声が聞こえていないようだった。

アオイは席を立ち、その場でズボンを脱ぎ出す。

「アっ、アオイ!!」

白い脚が露わになる。

「身体が若返っている。お腹のお肉がない。あっ、手術跡は残っている。お尻はプリケツだぁ。」

上着を捲って、はしゃぎながら、お腹を見たり、お尻や太腿は触って確認していく。40過ぎと言っていたが、体は10代の女性のようにハリがある。しかもこの国の女性たちより綺麗な肌をして、10代とは思えない色気を出している。下着らしきものは身に着けているが、面積が少ない。もう本当に目の毒だ!!

手で目を隠したけど、アオイはまだまだ自分のお腹やお尻の触り心地を楽しんでいて、止める気配がない。

「アオイ!!服着て!!」

と、怒鳴ってしまった俺は悪くないと思う。

アオイはビクッと怯えてしまったようで、急いで身支度をしだして、椅子に座ったらしい。

「ロイさんすみませんでした。」

謝罪の言葉が聞こえて、目から手を外した。しゅんと俯いているアオイに、

「アオイの世界では、初めて会った人にもあんなことは普通にするのかな?」

怯えてしまっているアオイに優しく問いかけてみるが、反対に誰の前でも脱ぎだす危うさに怒りが滲んでしまい、思ったより低い声が出て、更に怯えさせる。

「しません。すみません、下半身の贅肉の確認をしたくなって、つい、」
「つい、で、いきなり服を脱ぐ風習でもあるのか?」
「…ありません。」

なんて危機管理能力がないんだろう。女性はたとえ家族でも、伴侶以外の男性に脚を見せるなんてありえない!それも今日会ったばかりの俺に晒すなんて、襲ってくれと思われても仕方ない。別世界の常識は分からないが、ここでは慎重に行動してほしい。

俺が怒っているのがわかるからなのか、俯いたままで、顔を上げない。冷めてしまったが、食材を無駄にしてはいけないと、

「………今は食事を先にして、あとでゆっくり話そう。」
「…はい。」

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