ただ、好きなことをしたいだけ

ゆい

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おばちゃん異世界に来ました!

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うたた寝から目を覚ましたら、森の中にいた。

はぁー?なんで??

夕飯におでん作って、洗濯物畳んで、仕事や部活から帰ってくる夫と子供達を待つ間、コタツでうたた寝をしてしまって。

で、なんで森の中にいるの?!

わけわからん??!

誘拐?でも、40過ぎのおばちゃん攫って何するの?借金もないはずだし。

ストーカー?それこそないわ。だって、平凡な顔だよ。目が細いから、子供には「チベットスナギツネに似ている」って言われるくらいだし。

旦那からの嫌がらせ?   1番あり得るかも。ここ何年もまともに話をしていない。全部子供からの伝言。だからって森にわざわざ捨てたのかよ。人としてどうなのよ。

とりあえず、ここから抜け出して、家に帰ろう。帰っておでん食べよう。

でも、場所がわからないなら、状況把握大事!

頭の中を無理矢理整理して、登れそうな木を探す。
見渡す限り、木と草しか見えない。だから木に登って街の方を確認する。

山育ちでもあるから、木登りはできるおばちゃんだよ。

足が引っ掛けやすそう木を見つけて、登っていく。大体2m近く登れば、位置は把握できるはず。と、見渡したところで、木ばかり。ならば、もう少し上へと。

3m近くでやっと景色がわかる。

でも、見事に木ばかり。でも、左の方から煙が立ち昇っているのが見えた。

煙、火、人。と連想をして、方角を見定めそちらに向かおうと木を降りていく。

その後はひたすら歩く。交通手段は徒歩。しかも裸足。コタツで寝ていたから仕方ない。

ただ歩いて気がついたのは、服がヤケにブカブカした。ダイエットに成功したのかな?なんて、この時は暢気に考えていた。
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