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(ライリー視点)
「ダメです!! ジョシュア様ではイザベルを守れない!」
俺はつい語気を荒げてジョシュア様を睨み付けてしまう。
だって、そうだろう? こんなポンコツが大事なイザベルの夫になるなんて・・・・・・あり得ないよ。
社交界での駆け引きや、事業を行うにあたっての上級文官を巻き込んだ利権争い等、さまざまなドス黒い策略や落とし穴がちりばめられた貴族社会で生き残れるわけがない!
ピュアのまま生きていきたかったら、庭師にでもなって木や花を育てるべきだ。生まれる家を間違ったんだよ!
「ライリー。君の言いたいことはわかるよ。でも兄上をこれ以上追い詰めないでくれ。チャンスをあげてくれないか? 頼む」
ルーベンはしきりに頭を下げるが、断じて許すわけにはいかない。ジョシュア様がイザベルを裏切っていないことが判明して、イザベルに泣いて土下座でもしてみろ。心優しいイザベルは、泣いて謝るジョシュア様に必ず同情し許してしまうよ。妹は幼い頃から、怪我をした動物や傷ついた友人を放っておけない子なんだ。
「ジョシュア様。イザベルの兄としてあなたにお願いがあります。イザベルをキッパリと振ってください。残酷な振り方で、妹が今後一切あなたと関わりたくないと思うほどに。新しい道を歩かせる為に、イザベルの心を解放してください!」
「・・・・・・私に身を引けと言うのか? 愛しているんだ。これは嘘偽りのない素直な気持ちだ」
「愛しているのなら余計に身を引いてください。はっきり言います。あなたは貴族社会では生きていけない! ご自分でも気づいていらっしゃるでしょう?」
俺は非情な言葉を敢えて言う。こんなことは俺しか言わないと思うけど、ジョシュア様の為にも客観的な意見を伝える必要があるはずだ。
妹を不幸にさせるわけにはいかない。今は俺がいつでも守ってやれるけど、もしジョシュア様と結婚してイザベルがカステロ伯爵家を出て行ったら、俺ができることは限られてくるのだから。
嫌な沈黙が流れたが、俺は気にしないことにする。ジョシュア様を傷つけても、俺は妹を守るさ。だって兄貴なんだから!
「ルーベン! これからメンデス男爵家に出入りしていた薬草商人を洗い出してみるよ。俺はカステロ伯爵家に帰る。ジョシュア様、俺はあなたを、人としては好きですよ。ただ、妹の夫としたら最悪だ。では失礼!」
俺はカステロ伯爵家に戻り、父上と薬草商人について話し合う。
「ダニエルはそんなけしからんことをしていたのか? 全く呆れるやら情けないやら・・・・・・薬草を扱う商人なら3人ほどいる。多分、ダニエルに売ったのはデクスターだと思うが、一応3人呼んでみよう」
「そうですね。3人呼んで、いきなり尋問ではなく進んで話させるようにしましょう。俺に考えがあります」
翌日、カステロ伯爵家のドローイングルーム(応接間)に商人3人が集められた。皆緊張しているのか顔がこわばっている。
俺は菓子と紅茶を振るまい、世間話をするような口調で言葉を紡ぎ出した。
「今日はよく集まってくれたね。このところますます蒸し暑くなってきて、寝苦しい夜が続くなぁ。そう思わないかい?」
「おっしゃる通りですね」
「もしや、よく眠れないというお悩みがあるだべか?」
「睡眠作用のある薬草をお探しするずらか?」
3人とも神妙な面持ちで、俺に心配するような眼差しを向ける。一人は標準語をしゃべるデクスター。あとの二人は、かなり訛っていた。
「実は最近よく眠れないので困っていたところを、叔父上が助けてくれたんだ。叔父上の屋敷で、ある薬を飲ませてくれたのさ。そしたら驚くほどよく眠れて、おまけに好きな女性の顔まで浮かんだのさ。その薬がもっとほしくて叔父上に聞いても『私から買え』と言って高値をふっかけてくる始末さ。わかるだろう? あのダニエル・メンデス男爵は甥から大金を巻き上げようとするんだよ! 酷い話さ」
「やっぱりですね!! わかりますとも!! あのメンデス男爵様は、いつも薬草を煮出して凝縮させた液体を大量買いしてくださるのですが、必ず転売するんですよ。脅すようにして安く私から買い取って、その数倍もの値段で売りさばいてるんだ。これでは死活問題ですよ!」
デクスターが真っ赤な顔で怒りながらまくしたてる。
「うんうん、そうだと思った。では、叔父上に睡眠薬を売ったのはデクスター君だね? それは幻覚が見えるんだな?」
「そうです。最近あの方が買われたのがレンドルミン草から抽出した液体です。ふらつきや頭痛、幻覚などの副作用があります。不眠症や睡眠障害で処方されるものですね。酒などと一緒に飲んだら大変なことになりますよ。幻覚の後には死んだように眠り続けて、目覚めない危険もありますからね。本来は医者が扱うべきものだと思います」
「目覚めない? 死ぬってことかい?」
「その通りです。実に危ない。ですからメンデス男爵にはよく説明しましたがね。個人差がありますが、水以外で飲んだら幻覚は必ず起こるはずです」
「そうか、ありがとう。ではその薬草を煮出した液体を買わせてもらいたい。カステロ伯爵家が正規販売価格の3倍で買おう。その代わりこれ以降、カステロ伯爵家だけにそれを持ってくるようにしてくれ。副作用があり取り扱い注意の薬だ。カステロ伯爵家が責任を持って販売し、購入者の事故死がないようにしたい。お前たちは儲かるうえに、購入者を事故死させるリスクを免れる。カステロ伯爵家は専売特許を取得し、こちらも得をする。その液体を分析して錠剤に加工したいな。体重比で必要な成分量も研究したいな・・・・・・こんな薬は本来簡単に手に入ってはいけないよ。医療機関にだけ売るようにした方がいいかもな・・・・・・」
「素晴らしい計画ですね! そういうことなら喜んで協力させてもらいます! 薬草を買ってくださって、おまけに私を研究員として雇ってくだされば、もっと嬉しい。生活が安定して助かります。なんでもします!」
「おらも協力したいだべさ。薬草を貴族の方々に売りつける商売は、値切られたり脅されたりで正直美味しい仕事じゃなかったべさ。おらも雇ってもらえないだべか? 双子が生まれて生活にはお金が必要だべ」
「わっしもお願いしたいずら。そう言えば、メンデス男爵家でおもしろい場面に遭遇したずら。ゴーサンス準男爵のレジー様がいたずら。ポピー様と意味深な会話をしていたずらよ」
「なんという会話かな?」
「えぇと、責任をとる、とらないとか言い合って、つかみ合いの喧嘩になってたずら。”純潔の証”がどうとかとも言っていたずらよ」
「ほぉーーおもしろいなぁ。お前達は3人とも雇うことにしよう。とても有能だと思うからね。ところで訛りの酷いそこの二人は、貴族の屋敷に出入りできる上級商人のくせに標準語は話せないのかい?」
「いいえ、話せます。賢い商人というより、純朴な田舎商人という味をだしたかったので、わざとおかしな訛りを使っていただけです。その方が安心する貴族もいらっしゃいますからね」
「そうです。田舎者って思われた方が、商売するのに有利な場合もございますのでね」
「なるほどな。商人の世界も生き残るには人を騙したり演技も必要か。貴族だけじゃないよな」
さっきまでの訛りが嘘のように、スラスラと流ちょうに標準語をしゃべる二人に呆れながらも感心する俺だった。
「ダメです!! ジョシュア様ではイザベルを守れない!」
俺はつい語気を荒げてジョシュア様を睨み付けてしまう。
だって、そうだろう? こんなポンコツが大事なイザベルの夫になるなんて・・・・・・あり得ないよ。
社交界での駆け引きや、事業を行うにあたっての上級文官を巻き込んだ利権争い等、さまざまなドス黒い策略や落とし穴がちりばめられた貴族社会で生き残れるわけがない!
ピュアのまま生きていきたかったら、庭師にでもなって木や花を育てるべきだ。生まれる家を間違ったんだよ!
「ライリー。君の言いたいことはわかるよ。でも兄上をこれ以上追い詰めないでくれ。チャンスをあげてくれないか? 頼む」
ルーベンはしきりに頭を下げるが、断じて許すわけにはいかない。ジョシュア様がイザベルを裏切っていないことが判明して、イザベルに泣いて土下座でもしてみろ。心優しいイザベルは、泣いて謝るジョシュア様に必ず同情し許してしまうよ。妹は幼い頃から、怪我をした動物や傷ついた友人を放っておけない子なんだ。
「ジョシュア様。イザベルの兄としてあなたにお願いがあります。イザベルをキッパリと振ってください。残酷な振り方で、妹が今後一切あなたと関わりたくないと思うほどに。新しい道を歩かせる為に、イザベルの心を解放してください!」
「・・・・・・私に身を引けと言うのか? 愛しているんだ。これは嘘偽りのない素直な気持ちだ」
「愛しているのなら余計に身を引いてください。はっきり言います。あなたは貴族社会では生きていけない! ご自分でも気づいていらっしゃるでしょう?」
俺は非情な言葉を敢えて言う。こんなことは俺しか言わないと思うけど、ジョシュア様の為にも客観的な意見を伝える必要があるはずだ。
妹を不幸にさせるわけにはいかない。今は俺がいつでも守ってやれるけど、もしジョシュア様と結婚してイザベルがカステロ伯爵家を出て行ったら、俺ができることは限られてくるのだから。
嫌な沈黙が流れたが、俺は気にしないことにする。ジョシュア様を傷つけても、俺は妹を守るさ。だって兄貴なんだから!
「ルーベン! これからメンデス男爵家に出入りしていた薬草商人を洗い出してみるよ。俺はカステロ伯爵家に帰る。ジョシュア様、俺はあなたを、人としては好きですよ。ただ、妹の夫としたら最悪だ。では失礼!」
俺はカステロ伯爵家に戻り、父上と薬草商人について話し合う。
「ダニエルはそんなけしからんことをしていたのか? 全く呆れるやら情けないやら・・・・・・薬草を扱う商人なら3人ほどいる。多分、ダニエルに売ったのはデクスターだと思うが、一応3人呼んでみよう」
「そうですね。3人呼んで、いきなり尋問ではなく進んで話させるようにしましょう。俺に考えがあります」
翌日、カステロ伯爵家のドローイングルーム(応接間)に商人3人が集められた。皆緊張しているのか顔がこわばっている。
俺は菓子と紅茶を振るまい、世間話をするような口調で言葉を紡ぎ出した。
「今日はよく集まってくれたね。このところますます蒸し暑くなってきて、寝苦しい夜が続くなぁ。そう思わないかい?」
「おっしゃる通りですね」
「もしや、よく眠れないというお悩みがあるだべか?」
「睡眠作用のある薬草をお探しするずらか?」
3人とも神妙な面持ちで、俺に心配するような眼差しを向ける。一人は標準語をしゃべるデクスター。あとの二人は、かなり訛っていた。
「実は最近よく眠れないので困っていたところを、叔父上が助けてくれたんだ。叔父上の屋敷で、ある薬を飲ませてくれたのさ。そしたら驚くほどよく眠れて、おまけに好きな女性の顔まで浮かんだのさ。その薬がもっとほしくて叔父上に聞いても『私から買え』と言って高値をふっかけてくる始末さ。わかるだろう? あのダニエル・メンデス男爵は甥から大金を巻き上げようとするんだよ! 酷い話さ」
「やっぱりですね!! わかりますとも!! あのメンデス男爵様は、いつも薬草を煮出して凝縮させた液体を大量買いしてくださるのですが、必ず転売するんですよ。脅すようにして安く私から買い取って、その数倍もの値段で売りさばいてるんだ。これでは死活問題ですよ!」
デクスターが真っ赤な顔で怒りながらまくしたてる。
「うんうん、そうだと思った。では、叔父上に睡眠薬を売ったのはデクスター君だね? それは幻覚が見えるんだな?」
「そうです。最近あの方が買われたのがレンドルミン草から抽出した液体です。ふらつきや頭痛、幻覚などの副作用があります。不眠症や睡眠障害で処方されるものですね。酒などと一緒に飲んだら大変なことになりますよ。幻覚の後には死んだように眠り続けて、目覚めない危険もありますからね。本来は医者が扱うべきものだと思います」
「目覚めない? 死ぬってことかい?」
「その通りです。実に危ない。ですからメンデス男爵にはよく説明しましたがね。個人差がありますが、水以外で飲んだら幻覚は必ず起こるはずです」
「そうか、ありがとう。ではその薬草を煮出した液体を買わせてもらいたい。カステロ伯爵家が正規販売価格の3倍で買おう。その代わりこれ以降、カステロ伯爵家だけにそれを持ってくるようにしてくれ。副作用があり取り扱い注意の薬だ。カステロ伯爵家が責任を持って販売し、購入者の事故死がないようにしたい。お前たちは儲かるうえに、購入者を事故死させるリスクを免れる。カステロ伯爵家は専売特許を取得し、こちらも得をする。その液体を分析して錠剤に加工したいな。体重比で必要な成分量も研究したいな・・・・・・こんな薬は本来簡単に手に入ってはいけないよ。医療機関にだけ売るようにした方がいいかもな・・・・・・」
「素晴らしい計画ですね! そういうことなら喜んで協力させてもらいます! 薬草を買ってくださって、おまけに私を研究員として雇ってくだされば、もっと嬉しい。生活が安定して助かります。なんでもします!」
「おらも協力したいだべさ。薬草を貴族の方々に売りつける商売は、値切られたり脅されたりで正直美味しい仕事じゃなかったべさ。おらも雇ってもらえないだべか? 双子が生まれて生活にはお金が必要だべ」
「わっしもお願いしたいずら。そう言えば、メンデス男爵家でおもしろい場面に遭遇したずら。ゴーサンス準男爵のレジー様がいたずら。ポピー様と意味深な会話をしていたずらよ」
「なんという会話かな?」
「えぇと、責任をとる、とらないとか言い合って、つかみ合いの喧嘩になってたずら。”純潔の証”がどうとかとも言っていたずらよ」
「ほぉーーおもしろいなぁ。お前達は3人とも雇うことにしよう。とても有能だと思うからね。ところで訛りの酷いそこの二人は、貴族の屋敷に出入りできる上級商人のくせに標準語は話せないのかい?」
「いいえ、話せます。賢い商人というより、純朴な田舎商人という味をだしたかったので、わざとおかしな訛りを使っていただけです。その方が安心する貴族もいらっしゃいますからね」
「そうです。田舎者って思われた方が、商売するのに有利な場合もございますのでね」
「なるほどな。商人の世界も生き残るには人を騙したり演技も必要か。貴族だけじゃないよな」
さっきまでの訛りが嘘のように、スラスラと流ちょうに標準語をしゃべる二人に呆れながらも感心する俺だった。
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