(完結)お姉様の恋人をとってもいいでしょう?(全6話)

青空一夏

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3 美味しいディナーと誘惑完了

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「今日は、奮発したわよ?」

お姉様は、有名なレストランからシェフを呼んでいた。ゴージャスすぎるわ!!

牛のフィレステーキは持ち込まれた鉄板の上で、じゅうじゅうと音を立てて焼かれている。先に炒めたガーリックの香りが部屋に広がり、食欲をそそる。うわ、おまけにおっきなエビもあるわ。赤ワインは常温でぬかれて、上等なグラスに優雅につがれて、私に飲まれるのを待っている。

なんて、最高なの!

私は、お姉様とマーカス様に挟まれて、上機嫌でワインを飲んでいた。お肉は最高の焼き加減よ? ミディアム・レアが一番好きな焼き方だわ。んーー! なんて、美味しいの! 

お姉様は、上品にステーキを食べるとワインをすこしづつ口に含む。もぉ、本当にお上品すぎる。こんなに美味しいお肉は、大きめに切って口に放り込むってもんよ! あぁ、ここは、天国だわ。横には、ハンサム、前のテーブルには最高のワインとお肉・・・えっと右隣はお姉様だけど・・・それは見ないようにして・・・

私が、充分に堪能しているとお姉様の、携帯通信連絡機器(携帯電話)が鳴った。

「はい、もしもし、私よ? まぁーー。それは、大変だわ。すぐ、そちらに行くわ」

お姉様は、残念そうに私達に言った。

「ちょっと、お仕事でトラブル発生ですわ。二人は、引き続きお食事を楽しんで! デザートもあるはずだから、最後まで美味しく召し上がって帰ってね」

お姉様はマーカス様にウィンクした。そうして、足早に部屋から出て行き、窓からは馬車に乗るお姉様が見えた。

「まぁぁーー、お姉様は仕事人間なのでごめんなさいぃ。その代わり、私がお相手しますのでぇーー」

私は、この展開に実は、とても喜んでいた。ほら、鬼の居ぬ間に洗濯だわよ。この時とばかり、ワインをおかわりしてもう最高ーー♫

私は、良い気分になって、そしてマーカス様も良い気分になって・・・連れだって行った先は、もちろん私の部屋だった。あ、変なことなんかしないわよ。ただ、一緒にちょっと横になるだけだから・・・だって、ほら? ワインを飲み過ぎてお互い眠いし・・・

朝になって、ベッドの傍らには、やっぱりマーカス様が、まだいたわ。・・・私達は、衣服をつけていなかった・・・まぁ、お互い大人だしね・・・私達は、朝の挨拶をかわすと照れながら食堂に行き、通いのメイドが出してくれた朝食を食べた。

「じゃぁ、またね!」マーカス様は、少し名残惜しそうに微笑んで帰っていった。うふふ、もうすっかり私の虜だわ。

お姉様の泣き叫ぶ顔が見られるかなぁーー。ちょっと、楽しみぃ! そんな修羅場で是非、言いたい言葉があるのよねぇーー。

「お姉様、ごめんねぇーー。私が、魅力的すぎるせいなのぉーー」

なぁんて言って、お姉様のこめかみに、青筋のひとつも浮かべさせてあげたいなぁーー。あはは。

けれど、その三日後、お姉様は、もっと素敵な男性を屋敷に招いたのだった。




▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃

※現代日本によく似た世界で、携帯電話等の機器はある設定です。大変、ゆるふわ設定ですみません(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾
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