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7 本当は・・・・・・ (エヴァリン視点)
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私は、本当は専属執事のグレンが大好きだった。出会った当時は、孤児だったから、泥や埃にまみれてよく顔がわからなかった。でも、侍女達が入浴させると、赤い髪が鮮やかな、瞳は黄金色のとても美しい子だったことがわかった。成長するに従ってますます、素敵になっていく。
私は、もちろん、グレンの容姿だけに惹かれたのではない。元から頭がいいのに、努力をすることを怠らないから、どんな学問にも秀でていた。それでいて、少しも、天狗にはならない。
謙虚で、思いやりのある優しいグレンは非の打ち所がなかった。グレンのお嫁さんになりたいと、ずっと思い続けていた私は、彼に相応しい自分であるように、頑張った。
マナーだって、ダンスだって、勉強だって、グレンの横に並んでも恥ずかしくないように努力した。そして、私はグレンにべったりだった。
私の従姉妹のレイテは、そんなグレンを熱っぽい瞳で見つめていた。この従姉妹は、性格も手癖も悪いのを私は知っていた。
私の物を盗るのが大好きなのだ。それは、物でも人でも変らない。私が大事にする物を奪う癖があるレイテだったから、私は婚約者にイライジャ様を選んだ。
お父様に、イライジャ様を婚約者にしてほしいと懇願したのだ。
イライジャ様は顔だけ美しい薄っぺらい男性で、私が大嫌いなタイプだった。
けれど、とても、好きなふりをしてレイテに自慢すると、すぐにグレンからイライジャ様に興味の対象を移した。
レイテは予想通りに、イライジャ様に手を出してくれた。これが、私の作戦。
でも、絶対にお父様やグレンには内緒だ。
だって、私はお父様やグレンには天使って言われているんだもの。
私は、グレンを心の底から、とても愛している。出会った時から、ずっと、それは変らない。
私は、もちろん、グレンの容姿だけに惹かれたのではない。元から頭がいいのに、努力をすることを怠らないから、どんな学問にも秀でていた。それでいて、少しも、天狗にはならない。
謙虚で、思いやりのある優しいグレンは非の打ち所がなかった。グレンのお嫁さんになりたいと、ずっと思い続けていた私は、彼に相応しい自分であるように、頑張った。
マナーだって、ダンスだって、勉強だって、グレンの横に並んでも恥ずかしくないように努力した。そして、私はグレンにべったりだった。
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けれど、とても、好きなふりをしてレイテに自慢すると、すぐにグレンからイライジャ様に興味の対象を移した。
レイテは予想通りに、イライジャ様に手を出してくれた。これが、私の作戦。
でも、絶対にお父様やグレンには内緒だ。
だって、私はお父様やグレンには天使って言われているんだもの。
私は、グレンを心の底から、とても愛している。出会った時から、ずっと、それは変らない。
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