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ジョセフィーヌの恋の行方
相思相愛のハッピーエンド
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ダルメシアン候爵令嬢は、私を悪戯っぽく見ると、クスクスと笑いました。
「ジョセフィーヌ様、一回だけ、セオドア様に抱きつく権利が、私にはありますわ!」
「なっ、なんですって? それは、どういう意味ですか?」
私は、とても腹が立ちました。それでも、ダルメシアン候爵令嬢はすばやくセオドア様に一回だけ抱きつくと、今度は、ため息をついたのです。
「はぁーー。もう、嫌ですわぁーー。王妃様から頼まれたから、こんな役を引き受けましたけれど・・・・・・私だってセオドア様には、憧れていましたのに。まぁ、いいですわ。王妃様から、公爵家の三男の素敵な方を紹介していただけるということでしたので・・・・・・では、ご機嫌よう!」
「え? どういうことですか?・・・・・・ちょっと、お待ちなさい!」
私は、頭が混乱していて、今のダルメシアン様の言葉の意味が半分も理解できなかったのです。
「セオドア様、これって・・・・・・どういう・・・・・・」
王妃様のお笑いになる声が近づいてきて、愉快そうな様子の王妃様のお姿が現れました。
「私が、貴女達を騙したのですよ。ダルメシアン候爵令嬢は、ただのボランティアです。貴女達が、好き合っているのに、なかなか告白しないのでね」
王妃様は、呆れた顔で私達を見つめながら、おっしゃいました。
「母上。お言葉ですが、私はジョセフィーヌに会いに行く度に、告白していました」
え? 告白なんて、されていませんよ? 私は、びっくりした顔をしているはずです。
「ほら? ジョセのお顔を見なさい。全然、伝わっておりませんよ?」
王妃様は、私を見て、ますます呆れるのでした。
「ジョセ? 男性からお花を貰ったのなら、花言葉ぐらい、女性なら調べるものですよ?」
「あ、花言葉・・・・・・申し訳ありません。気がつかなくて・・・・・・押し花でしたから・・・・・・」
私は、迂闊な自分を悔やんだ。あの水色の花の花言葉は・・・・・・?
「ジョセ、ごめんね・・・・・・押し花じゃなくて、普通の花ならば、貴女は絶対、調べただろうに・・・・・・」
「いいえ。こちらこそ、気がつかずに・・・・・・」
私達は、お互い、真っ赤になって、うまく話すことができないでいました。
「はぁーー。私がまとめますよ。あの花の、花言葉は『私の気持ちにいつか、気がついて』です。
さぁ、お互い、気がついたわけね?・・・・・・これから、忙しくなりますよ。結婚式が、二つになるわねぇ。あなた達とエラとライアンのね。楽しみだわ」
王妃様は、そうおっしゃりながら、朗らかにお笑いになった。
私と、セオドア様は、手を繋ぎあわせ、一緒に空を見上げました。あかね色に染まった空が、薄暗い青と混ざり目が覚めるように、美しい夕焼けでした。
私達は、にっこりと、笑い合い、肩を寄せ合いました。
「大好きだよ」
セオドア様が、照れたような声でおっしゃいました。
私は、嬉しすぎて頷くことしかできません。もう、実らない悲しくて美しい恋の詩集は読まないと思います。
そんなものは、一回、経験すればたくさんです! 幸せなハッピーエンドが一番です!
そうして、私は、とても幸せなのでした。
完
おまけ1
「ねぇ、エラ、僕たちも結婚しない?」
「ライアン! いつ、それを言ってくれるか、ずっと待っていたわ」
エラはライアンに抱きつきました。ライアンも、しっかりとエラを抱いて、そっと囁きました。
「愛してるよ」
おまけ2
ジョセフィーヌとセオドアの子供のメリーアンが、エラとライアンの子供のマリアと遊んでいます。
「マリアは私の大事な妹よ?」
メリーアンが言うと、マリアは、嬉しそうに、にっこりしました。
「うん! ずっと、おねえちゃまの側にいるぅ」
この二人は姉妹のように育ち、その友情は生涯、変わることはなかったのでした。
めでたし、めでたし。
「ジョセフィーヌ様、一回だけ、セオドア様に抱きつく権利が、私にはありますわ!」
「なっ、なんですって? それは、どういう意味ですか?」
私は、とても腹が立ちました。それでも、ダルメシアン候爵令嬢はすばやくセオドア様に一回だけ抱きつくと、今度は、ため息をついたのです。
「はぁーー。もう、嫌ですわぁーー。王妃様から頼まれたから、こんな役を引き受けましたけれど・・・・・・私だってセオドア様には、憧れていましたのに。まぁ、いいですわ。王妃様から、公爵家の三男の素敵な方を紹介していただけるということでしたので・・・・・・では、ご機嫌よう!」
「え? どういうことですか?・・・・・・ちょっと、お待ちなさい!」
私は、頭が混乱していて、今のダルメシアン様の言葉の意味が半分も理解できなかったのです。
「セオドア様、これって・・・・・・どういう・・・・・・」
王妃様のお笑いになる声が近づいてきて、愉快そうな様子の王妃様のお姿が現れました。
「私が、貴女達を騙したのですよ。ダルメシアン候爵令嬢は、ただのボランティアです。貴女達が、好き合っているのに、なかなか告白しないのでね」
王妃様は、呆れた顔で私達を見つめながら、おっしゃいました。
「母上。お言葉ですが、私はジョセフィーヌに会いに行く度に、告白していました」
え? 告白なんて、されていませんよ? 私は、びっくりした顔をしているはずです。
「ほら? ジョセのお顔を見なさい。全然、伝わっておりませんよ?」
王妃様は、私を見て、ますます呆れるのでした。
「ジョセ? 男性からお花を貰ったのなら、花言葉ぐらい、女性なら調べるものですよ?」
「あ、花言葉・・・・・・申し訳ありません。気がつかなくて・・・・・・押し花でしたから・・・・・・」
私は、迂闊な自分を悔やんだ。あの水色の花の花言葉は・・・・・・?
「ジョセ、ごめんね・・・・・・押し花じゃなくて、普通の花ならば、貴女は絶対、調べただろうに・・・・・・」
「いいえ。こちらこそ、気がつかずに・・・・・・」
私達は、お互い、真っ赤になって、うまく話すことができないでいました。
「はぁーー。私がまとめますよ。あの花の、花言葉は『私の気持ちにいつか、気がついて』です。
さぁ、お互い、気がついたわけね?・・・・・・これから、忙しくなりますよ。結婚式が、二つになるわねぇ。あなた達とエラとライアンのね。楽しみだわ」
王妃様は、そうおっしゃりながら、朗らかにお笑いになった。
私と、セオドア様は、手を繋ぎあわせ、一緒に空を見上げました。あかね色に染まった空が、薄暗い青と混ざり目が覚めるように、美しい夕焼けでした。
私達は、にっこりと、笑い合い、肩を寄せ合いました。
「大好きだよ」
セオドア様が、照れたような声でおっしゃいました。
私は、嬉しすぎて頷くことしかできません。もう、実らない悲しくて美しい恋の詩集は読まないと思います。
そんなものは、一回、経験すればたくさんです! 幸せなハッピーエンドが一番です!
そうして、私は、とても幸せなのでした。
完
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「ねぇ、エラ、僕たちも結婚しない?」
「ライアン! いつ、それを言ってくれるか、ずっと待っていたわ」
エラはライアンに抱きつきました。ライアンも、しっかりとエラを抱いて、そっと囁きました。
「愛してるよ」
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ジョセフィーヌとセオドアの子供のメリーアンが、エラとライアンの子供のマリアと遊んでいます。
「マリアは私の大事な妹よ?」
メリーアンが言うと、マリアは、嬉しそうに、にっこりしました。
「うん! ずっと、おねえちゃまの側にいるぅ」
この二人は姉妹のように育ち、その友情は生涯、変わることはなかったのでした。
めでたし、めでたし。
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