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4,ロミオ様に反論するハロルド(ソフィアside)
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ロミオ様に、決めつけられた私は、またなにも言えないでいた。
「反論しないのは、認めたということだな?」
詰めよってくるロミオ様と、周りを取り囲む生徒達の白い目。私の目からは涙が溢れた。
「泣けば罪が許されると思ったら大間違いだ! ソフィアとは従姉妹だが、もう身内とは思わない! また、このようなことをしたら謹慎だけではすまさないぞ!」
ロミオ様は、視線で私が殺せそうなほど睨み付けた。大好きだったロミオ様の絶対零度の視線に、悲しさで嗚咽が漏れた。ほんの数日前までは愛を囁かれていたはずなのに・・・・・・
「やれ、やれ。では、私の母上は王妃様とは従姉妹同士ですが、私もその『身内』というやつから外してください。確実な証拠もないくせに、人を犯人呼ばわりして傷つける。たいした王太子だ。ソフィア、帰ろう。馬車まで送っていくよ。また、なにかあってソフィアのせいにされたら困るからね」
ハロルドが、私にハンカチを渡して私のカバンにテキストを入れだした。
「ハロルド? なにをしている?」
ハロルドは王太子の問いかけを無視をして、私の持ち物をすべてカバンに入れると、やっと王太子に向き合った。
「なにって? 帰る支度をしていたのですよ。もう授業は終わったでしょ? 私達は帰りますよ。ここにいる理由はなにもない」
「は? 私は、ソフィアとの話がまだ終わっていないのだが?」
ロミオ様が、私を指さしておっしゃった。
「王太子とソフィアのこれは話とは言わない。これは、王太子の独り言だ。ソフィアの話もきかず、一方的にソフィアのせいにされるなら、ここにソフィアがいなければならない理由はないはずだ。貴方とそこの黒髪の女はソフィアをどうしても悪女にしたいだけでしょう? しかも、自分で振っておいて、幼馴染みの私とお昼を一緒に食べただけで『秋波を送る』などと言うとは・・・・・・ばかばかしいにも程がある」
ハロルドの言葉に教室の空気が、微妙に変わった。
「ソフィア・ローズ公爵令嬢が書いた証拠なんてどこにあるんだ?」
「王太子とレティシア様がおっしゃっているだけよね」
そんなことを囁く子もいて、私を同情的に見る目がほんの少しだけでてきたのだった。
ハロルドは私を馬車まで連れて行き、一緒に付き添ってくれた。
「ソフィアにアドバイスをしてあげるね! その深紅のドレスのままでいるなら、もっとあざとく賢く狡い悪女になること。今のままのソフィアなら、淡いブルーのドレスがいいよ」
私は、屋敷に帰ってクローゼットを開けた。深紅のドレスばかりが、ひしめいている。
「ソフィアは赤い薔薇のようだから、深紅のドレスはぴったりだ」
そうおっしゃったのはロミオ様だったわ。もう、こんなドレスはいらない。
私はこれ以降、原色のドレスを着るのはやめた。鮮やかな色に負けないほどの強さを身につけるまでは、淡い色のドレスで充分だ。そうすると、メイクも自然と薄くなる。もう、真っ赤なリップはつけない。淡いピンクのリップで、おしろいもほんの少し。髪型は、縦巻きロールをやめた。自然なウェーブの金髪をハーフアップにして、結び目には白い花を挿してもらうと全く違う自分が鏡の中でにっこりした。
「あら、お嬢様! こうすると雰囲気がまるで違いますね? とても、可愛いですよ」
エリーが、楽しげに笑った。
「反論しないのは、認めたということだな?」
詰めよってくるロミオ様と、周りを取り囲む生徒達の白い目。私の目からは涙が溢れた。
「泣けば罪が許されると思ったら大間違いだ! ソフィアとは従姉妹だが、もう身内とは思わない! また、このようなことをしたら謹慎だけではすまさないぞ!」
ロミオ様は、視線で私が殺せそうなほど睨み付けた。大好きだったロミオ様の絶対零度の視線に、悲しさで嗚咽が漏れた。ほんの数日前までは愛を囁かれていたはずなのに・・・・・・
「やれ、やれ。では、私の母上は王妃様とは従姉妹同士ですが、私もその『身内』というやつから外してください。確実な証拠もないくせに、人を犯人呼ばわりして傷つける。たいした王太子だ。ソフィア、帰ろう。馬車まで送っていくよ。また、なにかあってソフィアのせいにされたら困るからね」
ハロルドが、私にハンカチを渡して私のカバンにテキストを入れだした。
「ハロルド? なにをしている?」
ハロルドは王太子の問いかけを無視をして、私の持ち物をすべてカバンに入れると、やっと王太子に向き合った。
「なにって? 帰る支度をしていたのですよ。もう授業は終わったでしょ? 私達は帰りますよ。ここにいる理由はなにもない」
「は? 私は、ソフィアとの話がまだ終わっていないのだが?」
ロミオ様が、私を指さしておっしゃった。
「王太子とソフィアのこれは話とは言わない。これは、王太子の独り言だ。ソフィアの話もきかず、一方的にソフィアのせいにされるなら、ここにソフィアがいなければならない理由はないはずだ。貴方とそこの黒髪の女はソフィアをどうしても悪女にしたいだけでしょう? しかも、自分で振っておいて、幼馴染みの私とお昼を一緒に食べただけで『秋波を送る』などと言うとは・・・・・・ばかばかしいにも程がある」
ハロルドの言葉に教室の空気が、微妙に変わった。
「ソフィア・ローズ公爵令嬢が書いた証拠なんてどこにあるんだ?」
「王太子とレティシア様がおっしゃっているだけよね」
そんなことを囁く子もいて、私を同情的に見る目がほんの少しだけでてきたのだった。
ハロルドは私を馬車まで連れて行き、一緒に付き添ってくれた。
「ソフィアにアドバイスをしてあげるね! その深紅のドレスのままでいるなら、もっとあざとく賢く狡い悪女になること。今のままのソフィアなら、淡いブルーのドレスがいいよ」
私は、屋敷に帰ってクローゼットを開けた。深紅のドレスばかりが、ひしめいている。
「ソフィアは赤い薔薇のようだから、深紅のドレスはぴったりだ」
そうおっしゃったのはロミオ様だったわ。もう、こんなドレスはいらない。
私はこれ以降、原色のドレスを着るのはやめた。鮮やかな色に負けないほどの強さを身につけるまでは、淡い色のドレスで充分だ。そうすると、メイクも自然と薄くなる。もう、真っ赤なリップはつけない。淡いピンクのリップで、おしろいもほんの少し。髪型は、縦巻きロールをやめた。自然なウェーブの金髪をハーフアップにして、結び目には白い花を挿してもらうと全く違う自分が鏡の中でにっこりした。
「あら、お嬢様! こうすると雰囲気がまるで違いますね? とても、可愛いですよ」
エリーが、楽しげに笑った。
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