(完結)お姉様を選んだことを今更後悔しても遅いです!

青空一夏

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17 フロイドの末路

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「僕は無実です。あいつらがビアス侯爵閣下を殺したなんて知らなかったのです」

「お前はブロッサムが、正当な跡継ぎであることを知っていたであろう? それをコーデリアとの関係を隠すためにブロッサムに秘密にしていた。要するに、ビアス侯爵家を不正に奪おうとしていたということだ。この行為は、犯罪の手助けを行ったとも言える重罪であるぞ」

 国王陛下にそう言われても、それほど重罪になることをしていたつもりはなくて、なぜ裁判にかけられるのかもわからなかった。ブロッサムが怠け者で、王立貴族学園にもまともに通えないろくでなしだと、そうコーデリア達から聞かされていた。

 それを信じていただけだし、ブロッサムを虐げているつもりはなかった。コーデリアの方が一緒にいて楽しかったし、面白みに欠けるブロッサムがいけない。

「僕は被害者です! コーデリアの両親達は常にブロッサム嬢を貶しておりました。それが嘘だなんて思わなかったのです」

 どんなに弁解しても父と兄までもが僕を責めた。だったら、もっと自分達だってブロッサムのことを気にかけていたら良かったじゃないか。
 僕ばかり責められるのは間違っているよ!

「なんということをしてくれたんだ。恥さらしな奴め」

 父上から罵倒されターナー伯爵家の籍から追放された。国王陛下は、亡きビアス侯爵閣下を非常に信頼し重用しており、その一人娘が王立貴族学園に入学する機会を奪われ、不当に苦しんでいたことを知り、ますます怒りを募らせていた。

「お前は平民となり、農場に身を置け。自身の行為から生じた償いを果たすのだ」

 このような国王陛下からの判決が下った。幼い頃からの婚約者だというのに手を差し伸べるどころか、犯罪者と一緒になってブロッサムを迫害した痴れ者だとお叱りを受けた。

 酷いよ。

 僕は平民の身分に落とされ、今まで友と思ってきた者達はあからさまに避け、この世界でひとりぼっちになってしまったような孤独感でいっぱいになった。



☆彡 ★彡



 農場で働く労働者となった僕は、朝早くから日中を田畑で過ごす。太陽の下での農作業は過酷だった。手は以前のような美しい手ではなく、泥と汚れに覆われ爪は割れて血が滲んだ。

 寝床は簡素な小屋であり、寒さに震えながら夜を過ごすことが日常になった。かつては当たり前のように食べていた豪華な食事も、今ではわずかな食べ物しか口にできない。

 また、貴族の出自からくる不慣れさや適応困難さに悩まされ、農場主からの厳しい指導や叱責を受けることがしばしばあった。

 時には、農場主の怒りが頂点に達し、ミスを犯した際には鞭が振るわれることもある。その鞭の打撃は僕の肉体に痛みをもたらし、その痛みは悲惨な生活をさらに暗くしていく。農場主からの体罰を受ける度に、かつての高貴な身分との対照を痛感し、後悔の念が募っていった。

 今では馬や牛より下に扱われ奴隷のように暮らしている。鞭におびえ強烈な日差しで肌はぼろぼろになり、鏡を見れば老人のように老け込んだ自分が映るのだった。

 
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