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2 さっぱり、わからないよ
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「離婚したいのですね・・・・・・わかりました・・・」
妻は、そう言うとそのまま泣きながら、実家に帰ってしまった。
なにが、いけなかった? さっぱり、わからないんだ!
私は、夜伽女候補の侍女のマリにしなだれかけられて、ついその女とイチャイチャしだしたら、すごい形相の義理の父と母がやってきた。
「ははぁ、こういうことをなさるとは驚きましたよ。ソフィアは、なにをあなたに教えていたのでしょうね?」
義理の母が、忌々しげに私を見ていた。マリは臆するどころか、得意げに私の膝の上にまで乗り出した。
「いや、流石にこれはまずいだろ? 一応は、卑しい平民とはいえ義理の父母だし・・・・・・」
私は、マリにふわりと微笑むと、膝から降りるように諭した。どうだ? 私にも、それぐらいの常識はあるのだ。
こういうことは、認められることではあるが、目の前でするべきではない。
「マリ? 降りなさい。それは、なんのつもりですか?」
義理のお母様が、目を三角にして怒っていた。
「そこまで、怒ることでもないでしょう? この家の当主は私だ」
私は、胸をはって言った。王家の血をひく私だ。王族のルールにそって行動するのが正しいはずだ。
王だったお爺さまには、確か側室が20人ほどいたはずだった。
「なんと愚かな・・・・・・これでは、話にもならない。ダニエル君、君がそのマリという女が好きなのなら仕方ない。ソフィアとは離縁して出て行ってもらおう」
義理の父は、とてもおかしなことを言うのだった。
「は? 出て行くのは、あなたたちでしょう? 私は王家の血筋で、あなたたちは私のおかげで商売ができていたのでしょう? まぁ、私も鬼ではありません。義理のお母様は、飯炊き女に雇ってあげますよ。義理のお父様は、もう相当なお歳ですよねぇ? なにが、できますか? 植木を切るくらいはできるでしょう? 庭師の手伝いとして雇ってあげますよ。ソフィアは、身重だから子供が産まれるまではいてもいいです。産まれた子供は、私の跡継ぎだから私がマリと育ててもいいな。でも、もっと、いいのはやはり離婚しないことでしょう? 私はソフィアを愛しています。家庭が壊したいわけじゃないんだ!」
義理の両親は、腹を抱えて笑い出した。ソフィアも侍女を伴って、輿に乗ってやってきた。
「ソフィア。大丈夫かい? 私は離婚したいわけじゃないんだ。家庭を壊すつもりはないよ。でも、これ以上駄々をこねると・・・・・・私も怒るよ」
私は、愛する妻を諭すつもりで鋭く睨み付けた。
「ダニエル様。あなたは、盛大なる勘違いをしています・・・・・・私のせいでもありますが・・・・・・大事にしすぎたのが間違いだったようですね・・・・・・」
妻は、美しい顔を歪ませて軽蔑の眼差しをするのだった。
「大事にするのは、当然だろう? 私は、王家の血筋の・・・・・・」
私が言うと、義理の父は舌打ちをした。
「ダニエル君は、新聞は読まないのか? 雑誌は? これは、どういうことだい?」
義理の両親はソフィアを責めたのだった。
妻は、そう言うとそのまま泣きながら、実家に帰ってしまった。
なにが、いけなかった? さっぱり、わからないんだ!
私は、夜伽女候補の侍女のマリにしなだれかけられて、ついその女とイチャイチャしだしたら、すごい形相の義理の父と母がやってきた。
「ははぁ、こういうことをなさるとは驚きましたよ。ソフィアは、なにをあなたに教えていたのでしょうね?」
義理の母が、忌々しげに私を見ていた。マリは臆するどころか、得意げに私の膝の上にまで乗り出した。
「いや、流石にこれはまずいだろ? 一応は、卑しい平民とはいえ義理の父母だし・・・・・・」
私は、マリにふわりと微笑むと、膝から降りるように諭した。どうだ? 私にも、それぐらいの常識はあるのだ。
こういうことは、認められることではあるが、目の前でするべきではない。
「マリ? 降りなさい。それは、なんのつもりですか?」
義理のお母様が、目を三角にして怒っていた。
「そこまで、怒ることでもないでしょう? この家の当主は私だ」
私は、胸をはって言った。王家の血をひく私だ。王族のルールにそって行動するのが正しいはずだ。
王だったお爺さまには、確か側室が20人ほどいたはずだった。
「なんと愚かな・・・・・・これでは、話にもならない。ダニエル君、君がそのマリという女が好きなのなら仕方ない。ソフィアとは離縁して出て行ってもらおう」
義理の父は、とてもおかしなことを言うのだった。
「は? 出て行くのは、あなたたちでしょう? 私は王家の血筋で、あなたたちは私のおかげで商売ができていたのでしょう? まぁ、私も鬼ではありません。義理のお母様は、飯炊き女に雇ってあげますよ。義理のお父様は、もう相当なお歳ですよねぇ? なにが、できますか? 植木を切るくらいはできるでしょう? 庭師の手伝いとして雇ってあげますよ。ソフィアは、身重だから子供が産まれるまではいてもいいです。産まれた子供は、私の跡継ぎだから私がマリと育ててもいいな。でも、もっと、いいのはやはり離婚しないことでしょう? 私はソフィアを愛しています。家庭が壊したいわけじゃないんだ!」
義理の両親は、腹を抱えて笑い出した。ソフィアも侍女を伴って、輿に乗ってやってきた。
「ソフィア。大丈夫かい? 私は離婚したいわけじゃないんだ。家庭を壊すつもりはないよ。でも、これ以上駄々をこねると・・・・・・私も怒るよ」
私は、愛する妻を諭すつもりで鋭く睨み付けた。
「ダニエル様。あなたは、盛大なる勘違いをしています・・・・・・私のせいでもありますが・・・・・・大事にしすぎたのが間違いだったようですね・・・・・・」
妻は、美しい顔を歪ませて軽蔑の眼差しをするのだった。
「大事にするのは、当然だろう? 私は、王家の血筋の・・・・・・」
私が言うと、義理の父は舌打ちをした。
「ダニエル君は、新聞は読まないのか? 雑誌は? これは、どういうことだい?」
義理の両親はソフィアを責めたのだった。
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