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4 ミッシェル・モローの大激怒
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「まぁ、可愛いワンピースだこと。これはどなたからいただいたの?」
「フィリップ皇太子殿下からです。私たち、古代の詩や文学作品、伝説の物語などが好きなのです。ですから、同じ趣味の仲間として、『友情の証』だそうです」
「『友情の証』ね。なんにせよ、フィリップ皇太子殿下とお話しできるのは光栄なことね。ところで、他に友人はできましたか? 女の子同士で集まるお茶会のお誘いはないの? こちらにお招きしてもいいのですよ」
「・・・・・・お茶会のお誘いはないです。学園から課題が出ていますので、お部屋に行ってもいいですか?」
「えぇ、あまり頑張りすぎないでね」
トワイラはロザンヌが学園の話をあまりしたがらないことに不安を感じていた。女の子はおしゃべりで、学園であったことや友人の話を熱心にする傾向があるはずだと思っていたのに。
(もしかして、私を避けているのかしら? 嫌われているのかも。なんでも話せる母娘関係になりたかったのに・・・・・・どうすればいいの?)
そんな矢先、早馬からの知らせで、ミッシェルが王都に来るとの知らせを受けた。
(良かった。これで相談できるわ。どうやったら、もっと仲良くできるか教えていただこう)
☆彡 ★彡
それから数日後、ミッシェルの姿はワイアット男爵家のタウンハウスにあった。ちょうどロザンヌが学園に行っている間に、ワイアット男爵邸に着いたのだ。
「ロザンヌがトワイラ様を嫌っているですって? そんなわけはありませんよ。幼い頃から、ロザンヌはトワイラ様に懐いていたでしょう? トワイラ様もロザンヌを可愛がってくださった。だからこそ、愛娘を養女にだしたのですよ」
「ですけれど、避けられているように感じます。学園の話を聞こうとすると、たちまち私の前から消えてしまいます。学園では毎日課題が出るのでしょうか?」
「なるほど、やはりね。学園のことを話したがらないのは、きっと、私たちには話しづらいことがあったのですわ。私には上等でない生地で作った『質素な服』をねだりました。おかしいと思いませんか?」
「そう言えば、何日か前にフィリップ皇太子殿下からワンピースをいただきました。質素なワンピースというよりは、見る人が見ればわかる極上の生地です。飾りがレースだけなのが、より清楚にみえて可愛い服ですわ」
「フィリップ皇太子殿下のことは書いてありましたよ。よくお声をかけていただくとかで、優しくされているようでしたね。それにしても、ロザンヌが『質素な服』を欲しがる理由を知りたいですね。ロザンヌから聞くしかありませんわ」
ミッシェルがワイアット男爵邸にいるのも知らず、今日もコリーヌたちに嫌がらせをされたロザンヌは、またトワイラから学園のことを聞かれたら困るな、と沈んだ気持ちでいた。嫌がらせは執拗だけれど、我慢できないほどではない。所詮、愚かな者たちの言うことなので、ロザンヌの心はそれほど傷ついてはいない。
沈んだ心になるのは、トワイラに本当のことを言えないからだった。クラスの女生徒たちと親しくしていると、嘘をつくこともできず、また嫌がらせを受けて友人がフィリップ皇太子殿下以外はひとりもできないという本当のことを告げれば、トワイラは心配し、失望してしまうだろう。
(男爵令嬢って辛い立場なのね。知らなかった・・・・・・)
今日も、ロザンヌはフィリップにプレゼントされたワンピースを着ていた。さらりとした生地で通気性が良い。暑いこの時期にぴったりで、色も淡いブルーに真っ白なレースがついていた。ゆったりとしたデザインで、身体の線をひろわないところも安心できる。
(これを着ていくと、少なくともドレスのことでは嫌味を言われないのよね。フィリップ皇太子殿下に感謝しなくっちゃ)
馬車の中で独り言をつぶやいたロザンヌが、ワイアット男爵邸の前に止まった馬車に目を見開く。それはモロー家の馬車だったからだ。
「お母様! お母様、いらっしゃっているの? お母様!」
パタパタと駆けてきたロザンヌはミッシェルの胸に飛び込んだ。
「思ったよりは元気そうですね。あら、これがフィリップ皇太子殿下にプレゼントされたワンピースなのね? 素晴らしい生地だわ。デザインも上品ね。ですが、ゆったりしすぎて、せっかくのロザンヌのスタイルの良さが、すっかり隠れていませんか?」
「お母様、これぐらいがちょうど良いのですわ。ヤーコッピ卿に、いやらしいことを言われないで、すみますもの」
うっかり口を滑らせたロザンヌは、即座に「しまった」といった表情を浮かべた。
「いやらしいことですって? いったい、なにを言われるの?」
「なんでもないわ。とても些細な事よ。そう言えば、アメリー先生から課題を出されていたわ。早速、とりかからないといけませんから、お部屋に行きますわね」
「お待ちなさい。ロザンヌのその態度が、トワイラ様を傷つけているのがわからないのですか? トワイラ様は自分が避けられているのは、嫌われているからだと、すっかり落ち込んでいたのですよ」
「え? 嫌いなわけがありません。大好きですわ。ただ・・・・・・学園のことは話したくないのです。だって、がっかりさせると思ったのですもの。心配もさせたくなかったし・・・・・・トワイラお母様は私が人気者になる、って確信していたでしょう? 実際はまったく逆でした。自分が嫌がらせをされているなんて、話すのが少し恥ずかしかったですし」
「人気者になるなんて、余計なことを言ったわ。がっかりなんてしませんとも」
トワイラはロザンヌの肩に手を置き、目に涙を浮かべながら言った。自分がプレッシャーを与えていたことに、今初めて気がついたのだ。
「とにかく、なにがあったのか話しなさい。いいこと? 全てを話すのですよ?」
ミッシェルがロザンヌに詰め寄り、全てを聞きだすと、顔を赤くするほど激怒した。
「なんと傲慢で無礼な子たちなの! このまま、なにも手を打たない私ではありませんよ。モロー商会を敵に回すとどうなるか、思い知らせてさしあげましょう。それにしても・・・・・・」
「フィリップ皇太子殿下からです。私たち、古代の詩や文学作品、伝説の物語などが好きなのです。ですから、同じ趣味の仲間として、『友情の証』だそうです」
「『友情の証』ね。なんにせよ、フィリップ皇太子殿下とお話しできるのは光栄なことね。ところで、他に友人はできましたか? 女の子同士で集まるお茶会のお誘いはないの? こちらにお招きしてもいいのですよ」
「・・・・・・お茶会のお誘いはないです。学園から課題が出ていますので、お部屋に行ってもいいですか?」
「えぇ、あまり頑張りすぎないでね」
トワイラはロザンヌが学園の話をあまりしたがらないことに不安を感じていた。女の子はおしゃべりで、学園であったことや友人の話を熱心にする傾向があるはずだと思っていたのに。
(もしかして、私を避けているのかしら? 嫌われているのかも。なんでも話せる母娘関係になりたかったのに・・・・・・どうすればいいの?)
そんな矢先、早馬からの知らせで、ミッシェルが王都に来るとの知らせを受けた。
(良かった。これで相談できるわ。どうやったら、もっと仲良くできるか教えていただこう)
☆彡 ★彡
それから数日後、ミッシェルの姿はワイアット男爵家のタウンハウスにあった。ちょうどロザンヌが学園に行っている間に、ワイアット男爵邸に着いたのだ。
「ロザンヌがトワイラ様を嫌っているですって? そんなわけはありませんよ。幼い頃から、ロザンヌはトワイラ様に懐いていたでしょう? トワイラ様もロザンヌを可愛がってくださった。だからこそ、愛娘を養女にだしたのですよ」
「ですけれど、避けられているように感じます。学園の話を聞こうとすると、たちまち私の前から消えてしまいます。学園では毎日課題が出るのでしょうか?」
「なるほど、やはりね。学園のことを話したがらないのは、きっと、私たちには話しづらいことがあったのですわ。私には上等でない生地で作った『質素な服』をねだりました。おかしいと思いませんか?」
「そう言えば、何日か前にフィリップ皇太子殿下からワンピースをいただきました。質素なワンピースというよりは、見る人が見ればわかる極上の生地です。飾りがレースだけなのが、より清楚にみえて可愛い服ですわ」
「フィリップ皇太子殿下のことは書いてありましたよ。よくお声をかけていただくとかで、優しくされているようでしたね。それにしても、ロザンヌが『質素な服』を欲しがる理由を知りたいですね。ロザンヌから聞くしかありませんわ」
ミッシェルがワイアット男爵邸にいるのも知らず、今日もコリーヌたちに嫌がらせをされたロザンヌは、またトワイラから学園のことを聞かれたら困るな、と沈んだ気持ちでいた。嫌がらせは執拗だけれど、我慢できないほどではない。所詮、愚かな者たちの言うことなので、ロザンヌの心はそれほど傷ついてはいない。
沈んだ心になるのは、トワイラに本当のことを言えないからだった。クラスの女生徒たちと親しくしていると、嘘をつくこともできず、また嫌がらせを受けて友人がフィリップ皇太子殿下以外はひとりもできないという本当のことを告げれば、トワイラは心配し、失望してしまうだろう。
(男爵令嬢って辛い立場なのね。知らなかった・・・・・・)
今日も、ロザンヌはフィリップにプレゼントされたワンピースを着ていた。さらりとした生地で通気性が良い。暑いこの時期にぴったりで、色も淡いブルーに真っ白なレースがついていた。ゆったりとしたデザインで、身体の線をひろわないところも安心できる。
(これを着ていくと、少なくともドレスのことでは嫌味を言われないのよね。フィリップ皇太子殿下に感謝しなくっちゃ)
馬車の中で独り言をつぶやいたロザンヌが、ワイアット男爵邸の前に止まった馬車に目を見開く。それはモロー家の馬車だったからだ。
「お母様! お母様、いらっしゃっているの? お母様!」
パタパタと駆けてきたロザンヌはミッシェルの胸に飛び込んだ。
「思ったよりは元気そうですね。あら、これがフィリップ皇太子殿下にプレゼントされたワンピースなのね? 素晴らしい生地だわ。デザインも上品ね。ですが、ゆったりしすぎて、せっかくのロザンヌのスタイルの良さが、すっかり隠れていませんか?」
「お母様、これぐらいがちょうど良いのですわ。ヤーコッピ卿に、いやらしいことを言われないで、すみますもの」
うっかり口を滑らせたロザンヌは、即座に「しまった」といった表情を浮かべた。
「いやらしいことですって? いったい、なにを言われるの?」
「なんでもないわ。とても些細な事よ。そう言えば、アメリー先生から課題を出されていたわ。早速、とりかからないといけませんから、お部屋に行きますわね」
「お待ちなさい。ロザンヌのその態度が、トワイラ様を傷つけているのがわからないのですか? トワイラ様は自分が避けられているのは、嫌われているからだと、すっかり落ち込んでいたのですよ」
「え? 嫌いなわけがありません。大好きですわ。ただ・・・・・・学園のことは話したくないのです。だって、がっかりさせると思ったのですもの。心配もさせたくなかったし・・・・・・トワイラお母様は私が人気者になる、って確信していたでしょう? 実際はまったく逆でした。自分が嫌がらせをされているなんて、話すのが少し恥ずかしかったですし」
「人気者になるなんて、余計なことを言ったわ。がっかりなんてしませんとも」
トワイラはロザンヌの肩に手を置き、目に涙を浮かべながら言った。自分がプレッシャーを与えていたことに、今初めて気がついたのだ。
「とにかく、なにがあったのか話しなさい。いいこと? 全てを話すのですよ?」
ミッシェルがロザンヌに詰め寄り、全てを聞きだすと、顔を赤くするほど激怒した。
「なんと傲慢で無礼な子たちなの! このまま、なにも手を打たない私ではありませんよ。モロー商会を敵に回すとどうなるか、思い知らせてさしあげましょう。それにしても・・・・・・」
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