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バーレー侯爵夫人のままがいいマディソン(最終回)
しおりを挟む私達はバーレー侯爵家の屋敷に帰ってきた。
二人で初めて手をつないで屋敷に入ればジョシュア様があわてて私の腕を優しくつかんで屋敷の一歩外に出た。
「ちょっと、こっちにおいで。屋敷にはいるときには最初はこうしなければならなかったでしょう?」
私を抱き寄せて、お姫様抱っこをして屋敷にはいると、にっこり笑った。
「結婚した最初の日にやらなければ意味がありませんわ」
私は怒ったふりをしたが、実は嬉しくてたまらないの。
「ごめんね。君はてっきり、デイビッド・ストロベン伯爵が好きだと思っていたから‥‥僕が抱いても嫌がって泣くかもって思ってた‥‥」
デイビッド・ストロベン伯爵の名前を聞くと、罪悪感にチクリと胸が痛んだ。
☆
「まずは、ジョシュア様はお風呂に入らなければいけませんわ!さぁ、お早く」
言ってるそばから、ジョシュア様は私の腰を抱いて膝の上にのせて、嬉しそうに髪を撫でているから、つい大きな声を出しちゃう。
「お風呂に行ってきてください!!んもう、風邪を引くでしょう?」
「いやだ、一分だって離したくない。ずっと好きだったんだ」
私は嬉しさと恥ずかしさとで照れてしまって、口を少しだけ震わせて頬をピンクに染めた。
「すごく綺麗だよ。世界一、美しい人だ」
ジュシュア様はうっとりしながら私を褒めてくれた。
「あの、‥‥その‥‥旦那様も綺麗ですわ」
「まさか!!本の虫って言われてるよ」
あぁ、旦那様は、あまりに自己評価が低すぎるわ!!
でも、そこがいいのかも‥‥‥
眼鏡貴公子とよばれているのを知らないんだわ。
あんなにどしゃ降りだった雨もすでにやんで、そこかしこに日の光が煌めいていた。
ハニーブラウンの髪と瞳は日に当たると蜂蜜色に輝いて、華美すぎない落ち着いた男らしい整った顔立ちをひきたたせる。
私も、うっとりと旦那様を見つめていると、メイドがやって来て呆れてお風呂の用意をはじめた。
「さぁ、さぁ。もうこうなったらご夫婦で一緒にお風呂に入ってください!!お二人とも雨で濡れていて風邪をひきますよ!!」
☆
メイドが気をきかして猫足の大きな浴槽にお湯をためはじめた。
あっという間に私達は裸にされて、同じ浴槽に放り込まれた。
私は旦那様に後ろから抱かれるかんじの格好だ。
「そうじゃぁありません!向かい合ってくださいね」
4人のメイドがやってきて、私達の身体を洗い出す。
ジョシュア様のたくましい胸や腕に触れる二人のメイドたちに私は、はらはらしてしまった。
「お願い、私のジョシュア様にそれ以上はさわらないで‥‥」
私が思わずつぶやくとジュシュア様が嬉しそうに笑い声をあげた。
私の胸や下腹部を洗おうとしたメイドを見てジョシュア様もムッとして言う。
「私の妻に、それ以上さわるな!」
メイド達は呆れて部屋を出て行き、私達はお互いで身体を洗いあった。
逞しく筋肉が付いた腕や胸を洗っていると、ちょっと綺麗な夫に似合わないほどのグロテスクな大きな杭がすでに大きくそそり立っていた。
「ごめん‥‥」
ジョシュア様はまっ赤になって謝るけど、私に反応してくれることがすごく嬉しい。
ジョシュア様が私の敏感な部分に触れると、もうそこはとろとろだった。
ぎこちなく、触れる指はいろいろな場所を刺激するから、まんべんなく、そこかしこに快感が広がっていく。
「ごめん。こういう行為は教育係としかしたことがないから、上手じゃないかもしれない」
教育係は性の先生のことだ。貴族の息子達には、必ずそういう先生が一人はつく。
☆
お風呂から出てベッドに寝かされた私は、ジョシュア様に大きく股を開かされた。
舌が秘密の場所を舐めて一番敏感な部分をしっかりと捕らえて、念入りに温かい舌でせめてくる。
あまりの気持ちよさに喘ぎ声をあげると、さらに強く口で吸われた。
「気持ちいい?」
優しくきいてくるジョシュア様に頷くと、大きな杭が私の秘密の場所にぐんっと入ってきて痛さに顔をしかめた。
「痛い?」
「痛いです。もう、抜いて」
懇願すると、すぐに抜いたジョシュア様は、また明日にしておこう、と言った。
優しく髪を撫でられて、大事そうに扱われていると、自分が宝石より価値がある存在に思えて嬉しかった。
夫にそう言ったら、どんな大きな高価な宝石より価値があると言われた。
「唯一無二の存在。大事な大切な誰も代わりになれない美しい人だ」
あぁ、もうその言葉を囁く甘い男らしい声に私はメロメロなんだ。
翌日も、キスからはじまり、胸を揉まれてサイドのチャレンジ!
ジョシュア様のものがちょっとずつ入ってきて、全部おさまったところで、優しく揺れるように動かれると次第に気持ち良くなっていくのがわかった。
二人で繋がっていると最高に幸せで満ち足りた気分だった。
☆
その一週間後、お母様から呼ばれてバカみたいなことを言われたの。
私のお母様が王女様だったことも驚きだけれど、自分がいずれ女王様になるなんてありえない。
「お母様、5年間のうちに私達は3人の子供を産んでみせますから、その子を養女にしてください。
私はバーレー侯爵夫人で大満足ですわ!だって、この世で一番大好きな人と一緒になれたんですもの!」
☆
「ほんとに、良かったの?君は隣の大帝国リヒテンシュタインの女王様の姪だろう?」
夫が私の秘密の場所を優しく撫でながら、舌をからめてキスをしてきた。
「あぁー、あん、あっ、あっ、あーー」
小さな突起の敏感なボタンを愛液で滑らせてこねくり回されて、たまらなくなって声をあげた。
「すっごい濡れてる。今日はもう痛くないと思うよ」
少しずつジョシュア様の杭が私を貫いて、だんだんと密をかきだすように左右に変化をつけて深く突かれるとあまりの気持ちよさに意識が飛びそうになった。
「だめ、そんなの‥‥そんなにかき回されたら‥‥いく‥‥いっちゃう」
一週間前まで処女だったことも忘れて私の身体はすっかりこの快楽に順応していた。
濃厚なキスをかわして、さらに深く交わろうと腰を打ち付けあうと、また火花が散るような快感が押し寄せた。
「大帝国リヒテンシュタインの女王様より、このバーレー侯爵家の女王様で充分よ。だって、毎日こんなご褒美がもらえるんですもの!!愛しているわ。大好きな旦那様!!」
「君だけにこの愛を‥‥」
そう言いながら夫は私に熱い刻印を吐き出し続けた。
多分、もう一人目の子ができたかも‥‥
私は夫に甘えて言うと、夫は私を嬉しそうに見つめて幸せそうなため息をついた。
私も幸せな吐息を吐くと、また夫におねだりするように身体をすり寄せた。
完
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ハッピーエンドでよかったです
個人的にはマディソンにはジョシュアよりディビッドの
方が良いと思いましたが(笑)
なにせジョシュアが気持ちも伝えず考えも行動も
意味不明…おまけに見た目も中身もブス子ちゃんな
リリィ・チェリィに相談するとは…😮💨
まぁ、遅すぎたとはいえ本音を言えた後はラブラブな
ようなのでいいか🤭
(やはりリリィとジョシュアの方がお似合いかなぁと
途中まで思ってたのは、ジョシュアの卑屈?ゆえの
冷たい行動のせいですね)
まあまあの報いを受けたリリィなので
少し溜飲も下げました。
面白かったです
ありがとうございました。
感想ありがとうございまぁす(*^。^*)
>個人的にはマディソンにはジョシュアよりディビッドの
方が良いと思いましたが(笑)
確かにそうかも💦
>おまけに見た目も中身もブス子ちゃんな
リリィ・チェリィに相談するとは…😮💨
うん、人を見る目がないよねぇ
>遅すぎたとはいえ本音を言えた後はラブラブな
ようなのでいいか🤭
そうそう
終わりよければすべてよし、ですじゃ
>まあまあの報いを受けたリリィなので
少し溜飲も下げました。
うんうん、良かったです😉
こちらこそお読みくださりありがとうございまぁす✨🙇🏻♀️
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感想、ありがとうございます😊
また、よろしくお願いしまぁす😌