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1 私の友人を奪おうとする友人、おまけに・・・・・・

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「リリアン、一緒にお昼食べても構わない?」

最近、仲良くなったマドレーヌから声をかけられて、私はもちろん承諾した。

私はこの貴族の学園で、特に親しい友人が3人いた。サマンサとレイラとリアで私も含めて子爵家の令嬢だった。

マドレーヌは男爵令嬢だけれど、他の男爵令嬢とは、話をしているのは見たことがなかった。

「えぇ、もちろん。いいわよ」

私がそう言うと、マドレーヌは私の横ではなくサマンサの横に座った。学園の庭園で敷物を広げて輪になって座っていた私達4人だったのだが・・・・・・

サマンサは、子爵家でも伯爵に嫁いだ姉がいて、この中では一番裕福な家柄だった。

マドレーヌはサマンサに、素晴らしい笑顔を浮かべて、とても楽しい話題を振った。レイラもリアも笑い転げて、マドレーヌはその短時間で、すっかり皆と仲良くなった。

授業の休み時間も、サマンサに声をかけて、しきりに話しかけていた。そのうち、レイラもリアも加わって楽しげに会話が弾むと、私はそこに入り込むきっかけがつかめなくなった。

レイラが気づいて、私を手招きした。少しこわばった笑顔を貼り付けて、サマンサのところに行くとマドレーヌは、話の続きをしだした。

「それでね、さっきの続きだけれど・・・・・・」

途中から加わった私には、話の内容がよくわからない。それでも、皆が笑っているから、仕方なくあわせていた。
帰宅時間になると、私達はいつも一緒に帰るのだけれど、そこにもマドレーヌが割り込んできた。

「私も一緒に、皆様と帰りたいですぅ」

可愛らしくサマンサの腕に手を回すと、サマンサも「もちろん、いいわよ」とにっこりしている。なんだろう、このもやもやは・・・・・・?」

私が、心が狭いのかな? サマンサとは、幼い頃から遊んでいて親友のつもりだったのに。なんで、今日話したばかりのマドレーヌの方が仲良しなかんじになっているのだろう。

おまけに、レイラもリアも、にこにこしている。

そうして、5人で話していると、マドレーヌの視線はサマンサとレイラとリアに順番にいくのだけれど、私とは目を一瞬しかあわせない。

その日から、マドレーヌは私達のグループの仲間になり、サマンサとますます仲良くなるのだった。

これって、おかしくない? 私は、性格が悪いのかしら?  

このもやもやは口にできなかった。だって、それを言ってしまえば、心の狭い酷い子と思われそうだから・・・・・・



私が、落ち込んでいると、私の婚約者がやってきた。

「リリアン! 今日は、私と一緒に帰ろう。おいしいケーキの店を見つけたから、寄って帰ろう」

アンドリュー・サラナ、伯爵家の嫡男だ。

「わぁーー!いいですねぇーー。皆で、行きませんかぁー?」

とても、可愛らしい声でマドレーヌが言ったのだった。

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