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カトレーネ・トマス前公爵夫人の別荘でその1(カトレーネ・トマス前公爵夫人視点)
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私は湖の湖畔の屋敷を孫の名義で購入したが、これは表向きだった。既に、顧問弁護士には相談してありその孫達がもしベンジャミンの血を引かないとすれば名義は私に戻るようしてある。屋敷の隅々にカメラを仕掛け、音声も確実にひろえるようにした。さらには箱庭に向けてもカメラは設置された。
「カトレーネ・トマス前公爵夫人。今はとても、優れた装置がありまして遠くにいてもカメラで写しだされた映像を見ることができる装置があります」
カメラを設置した電気関係の業者がとてもいいことを教えてくれた。迷わず購入し、山の別荘でも見られるように設定してもらった。この嫁は、どこまでやってくれるのか興味もあった。私をコケにした振る舞いがいかに狂気を帯びているのかも知らずに・・・・・・
ーーカトレーネ・トマス前公爵夫人の山の別荘の客間にてーー
「子供達は、離れで侍女5人と遊ばせていますからね。子供好きな侍女達です。さぁ、ゆっくりお話をしましょうか」
私は、別荘に呼んだ面々に向かって声をかけた。
山の別荘に呼んだのはマーガレット。マーガレットの女性の弁護士。私の顧問弁護士とミランダの弟のフレディ・オレン子爵とその妻のケイリーだった。
ミランダの弟のフレディは妙に私に敵意の眼差しを向けていた。その妻もだ。
「カトレーネ・トマス前公爵夫人! このような別荘にお招きいただくのは、大変光栄ですが私どもは忙しいのです。貴女のようにお金が有り余った高位貴族とは違うのですから」
「義理のお母様の具合も、あまり良くありませんのよ。ミランダからお聞きになっていらっしゃるでしょう?フレディとミランダのお母様のことですわ。一度もお見舞いにも来てくださらないのには正直、呆れましたが」
オレン子爵夫妻が私に不満の声をあげた。なるほど、ミランダの母のサバンナは、本当に病気のようだ。もともと、この子爵家から私は距離を置いていたのでサバンナの様子も耳に入ってこなかった。要するに、嫌いなミランダの実家のことなど調べる気にもならなかったと言うのが正しいのかもしれない。ここは、反省するべきか・・・・・・
「それと、この機会だから申し上げたいことがあります。ミランダは公爵夫人ですよね?なぜ、もっとミランダに必要なお金をあげないのですか?あれではミランダがかわいそうです! 公爵の世継ぎとなる嫡男を産み、さらには男の子も、もう一人産んだミランダに対する扱いが酷すぎますね。嫡男を産んだ公爵夫人ならば、トマス公爵家の財産は全てミランダが管理するべきでしょう?」
ミランダの弟のフレディ子爵は私に勢いよく意見をぶつけてきた。元気があって大変よろしい。しかしだ、この私を誰だと思っているのだろうか?
私は、フレディ子爵ごとミランダを潰そうかと、そんなことを考えながら弁護士達を見つめた。私の顧問弁護士は闘志に燃える目つきをしていた。この顧問弁護士は怒らせると私より怖いのだが、フレディ子爵はまるでおかまいなく先を続けるのだった。
「ちょうどいい。さきほど紹介でそちらの方は公爵家の弁護士さんと聞きました。それならここで、公爵家の実権をミランダに全て譲ると一筆お書きになったらいかがですか?」
ミランダの弟のフレディ子爵は、ニヤニヤしながら出されたお菓子に手を伸ばしたのだった。
「カトレーネ・トマス前公爵夫人。今はとても、優れた装置がありまして遠くにいてもカメラで写しだされた映像を見ることができる装置があります」
カメラを設置した電気関係の業者がとてもいいことを教えてくれた。迷わず購入し、山の別荘でも見られるように設定してもらった。この嫁は、どこまでやってくれるのか興味もあった。私をコケにした振る舞いがいかに狂気を帯びているのかも知らずに・・・・・・
ーーカトレーネ・トマス前公爵夫人の山の別荘の客間にてーー
「子供達は、離れで侍女5人と遊ばせていますからね。子供好きな侍女達です。さぁ、ゆっくりお話をしましょうか」
私は、別荘に呼んだ面々に向かって声をかけた。
山の別荘に呼んだのはマーガレット。マーガレットの女性の弁護士。私の顧問弁護士とミランダの弟のフレディ・オレン子爵とその妻のケイリーだった。
ミランダの弟のフレディは妙に私に敵意の眼差しを向けていた。その妻もだ。
「カトレーネ・トマス前公爵夫人! このような別荘にお招きいただくのは、大変光栄ですが私どもは忙しいのです。貴女のようにお金が有り余った高位貴族とは違うのですから」
「義理のお母様の具合も、あまり良くありませんのよ。ミランダからお聞きになっていらっしゃるでしょう?フレディとミランダのお母様のことですわ。一度もお見舞いにも来てくださらないのには正直、呆れましたが」
オレン子爵夫妻が私に不満の声をあげた。なるほど、ミランダの母のサバンナは、本当に病気のようだ。もともと、この子爵家から私は距離を置いていたのでサバンナの様子も耳に入ってこなかった。要するに、嫌いなミランダの実家のことなど調べる気にもならなかったと言うのが正しいのかもしれない。ここは、反省するべきか・・・・・・
「それと、この機会だから申し上げたいことがあります。ミランダは公爵夫人ですよね?なぜ、もっとミランダに必要なお金をあげないのですか?あれではミランダがかわいそうです! 公爵の世継ぎとなる嫡男を産み、さらには男の子も、もう一人産んだミランダに対する扱いが酷すぎますね。嫡男を産んだ公爵夫人ならば、トマス公爵家の財産は全てミランダが管理するべきでしょう?」
ミランダの弟のフレディ子爵は私に勢いよく意見をぶつけてきた。元気があって大変よろしい。しかしだ、この私を誰だと思っているのだろうか?
私は、フレディ子爵ごとミランダを潰そうかと、そんなことを考えながら弁護士達を見つめた。私の顧問弁護士は闘志に燃える目つきをしていた。この顧問弁護士は怒らせると私より怖いのだが、フレディ子爵はまるでおかまいなく先を続けるのだった。
「ちょうどいい。さきほど紹介でそちらの方は公爵家の弁護士さんと聞きました。それならここで、公爵家の実権をミランダに全て譲ると一筆お書きになったらいかがですか?」
ミランダの弟のフレディ子爵は、ニヤニヤしながら出されたお菓子に手を伸ばしたのだった。
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