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王子と婚約してみたら
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私は、今日が入学式でとても緊張していた。王都の学園に来てから、目新しいことばかりで全然、慣れない。
「あの子が聖女様だっていうの?」
「アビゲイル辺境伯のご令嬢ですって」
「あら、いやだ!そんな田舎から?ご苦労様なことね」
きらびやかな高位貴族の令嬢達の視線が痛い。私が、おどおどと講堂に入っていくともうすでにぎっしりと生徒がいた。
銀髪の男性が講堂の壇上に立ち、新入生への挨拶をしている。銀の髪って、綺麗‥‥リンみたい‥
私がその生徒に見とれていると、ねっとりとした視線を感じた。振り返ると、ブラウンの髪と瞳の顔立ちのとても整った少年がこちらを見つめていた。私と目が合うとにっこりとするその顔には全く、見覚えはない。それより、壇上の上級生が気になってしかたなかった。
「はぁーーー素敵ね!やっぱり王子だけあって、綺麗ね!」
ーー壇上の上級生は王子なのか‥やっぱり風格があると思った。
「ねぇ、でも後ろにいるジェネシス・デュラン様も素敵よ!王家の血をひく侯爵家の嫡男ですもの」
ーーなるほど。私が目が合った少年はジェネシスというのね。
それが、私が親友になるジェネシスとの最初の出会いだった。
☆
「ほら、ジョセリン、早く準備して一緒に第三教室に移動しよう。あ、この資料は私が持っていこう」
ジェネシスはいつも、気づけば側にいる。私が、他の女の子達から押しつけられた仕事のほとんどはジェネシスがやってくれる。
そして、恋の相談も彼にした。
「私ね、とても憧れている人がいるの」
私は、恥ずかしいけれどジェネシスならなんでも言える。ジェネシスは、整った顔立ちを少しだけ歪ませた。
どこか、痛いのかしら?
「ねぇ、大丈夫?顔色が悪いわよ?」
「え?あぁ、大丈夫さ。君は王子が好きなのか?あいつは、僕の従兄弟だ。会いたいかい?」
「え?会えるの?話もできる?」
私は、つい嬉しさに顔をほころばせた。それと対照的に青ざめた顔のジェネシス。今日の彼は本当に具合が悪そうだった。
「ねぇ、本当に大丈夫?保健室に行ったほうがよくない?」
私はジェネシスの額に手をあてた。
彼は、途端に私から距離を置き冷たい声で言ったの。
「私に触るな!」
私が、びくっと身体を震わせるとジェネシスは、なにもなかったように微笑んだ。
「来週、会わせてあげるから私の屋敷においで」
約束の日がきた。デュラン侯爵家に行くとジェネシスが迎えてくれたが、すぐに王子に紹介された。
「やぁ、君がジョセリンかい。かわいいね。私に憧れているってきいたよ」
「は、はい」
「じゃぁ、つきあう?」
「え?は、はい」
なにやら、わけのわからないうちに王子とつきあうことになった私はすごく嬉しかった。
銀髪が綺麗で、なにかが懐かしい。彼が私の運命の人なんだと素直に信じられた。
放課後は王子と過ごし、いつも、甘い言葉を囁かれた。
「ずっと、大事にするよ。婚約したら、君は王太子妃候補だ。豪華な宮殿に住み多くの侍女に傅かれる。私は側妃はつくらないからね」
私の唇にそっと触れてくる王子の唇は甘くて、私の思考は停止する。これが恋なんだわ!王子の銀髪に触れるとさらさらとこぼれ落ちる髪が私の胸をキュンとさせた。銀の髪、綺麗で大好き。
☆
17歳になった春に私は王子と婚約した。婚約者として聖女として、宮殿に住まなければならないと言われて王子に伴われ宮殿に向かった。
「あの、宮殿はあちらですが、なぜ反対方向に行くのですか?」
「あぁ、君は聖女だろう?だから、やはり神殿に住んだ方がいいと思う」
「神殿‥‥なぜですか?‥‥」
「最近、魔物が出てくるという噂をきいたことがあるかい?長い銀髪の美しい男だそうだ」
王子は意味深に言うと、私の顔を探るように見つめた。
ーー長い銀髪の美しい男‥‥
私は、神殿に住み二度と王子がくることはなかった。外からは鍵がかけられて食事だけ一日に2回届けられた。
「あの娘は聖女だろう?なぜ、ここに閉じ込めておくんだ?」
ここを守っている兵士の声が聞こえてくる。
「さぁな、あの第一王子が言うには聖女には強大な加護の魔法がかけられているらしいぜ。その正体を暴いて支配下に置きたいなんて、寝ぼけたことを言ってたらしいぜ?」
「第一王子って頭、大丈夫か?今どき、魔法なんて使える奴はいやしないよ。聖女様だって、見目麗しい女なら誰でもいいって話だろ?実際、聖女様は毎年選ばれているが、その先どうなったかなんて噂にもならない。おかしな話だよなぁ」
「お偉い人達が決めたことだ。深追いするな!こっちが、火傷しちまう」
-・-・-・-・-・-・-
すいません。話の流れが大幅変更しておりますm(_ _)m
今日、明日で完結、目指します‥‥
「あの子が聖女様だっていうの?」
「アビゲイル辺境伯のご令嬢ですって」
「あら、いやだ!そんな田舎から?ご苦労様なことね」
きらびやかな高位貴族の令嬢達の視線が痛い。私が、おどおどと講堂に入っていくともうすでにぎっしりと生徒がいた。
銀髪の男性が講堂の壇上に立ち、新入生への挨拶をしている。銀の髪って、綺麗‥‥リンみたい‥
私がその生徒に見とれていると、ねっとりとした視線を感じた。振り返ると、ブラウンの髪と瞳の顔立ちのとても整った少年がこちらを見つめていた。私と目が合うとにっこりとするその顔には全く、見覚えはない。それより、壇上の上級生が気になってしかたなかった。
「はぁーーー素敵ね!やっぱり王子だけあって、綺麗ね!」
ーー壇上の上級生は王子なのか‥やっぱり風格があると思った。
「ねぇ、でも後ろにいるジェネシス・デュラン様も素敵よ!王家の血をひく侯爵家の嫡男ですもの」
ーーなるほど。私が目が合った少年はジェネシスというのね。
それが、私が親友になるジェネシスとの最初の出会いだった。
☆
「ほら、ジョセリン、早く準備して一緒に第三教室に移動しよう。あ、この資料は私が持っていこう」
ジェネシスはいつも、気づけば側にいる。私が、他の女の子達から押しつけられた仕事のほとんどはジェネシスがやってくれる。
そして、恋の相談も彼にした。
「私ね、とても憧れている人がいるの」
私は、恥ずかしいけれどジェネシスならなんでも言える。ジェネシスは、整った顔立ちを少しだけ歪ませた。
どこか、痛いのかしら?
「ねぇ、大丈夫?顔色が悪いわよ?」
「え?あぁ、大丈夫さ。君は王子が好きなのか?あいつは、僕の従兄弟だ。会いたいかい?」
「え?会えるの?話もできる?」
私は、つい嬉しさに顔をほころばせた。それと対照的に青ざめた顔のジェネシス。今日の彼は本当に具合が悪そうだった。
「ねぇ、本当に大丈夫?保健室に行ったほうがよくない?」
私はジェネシスの額に手をあてた。
彼は、途端に私から距離を置き冷たい声で言ったの。
「私に触るな!」
私が、びくっと身体を震わせるとジェネシスは、なにもなかったように微笑んだ。
「来週、会わせてあげるから私の屋敷においで」
約束の日がきた。デュラン侯爵家に行くとジェネシスが迎えてくれたが、すぐに王子に紹介された。
「やぁ、君がジョセリンかい。かわいいね。私に憧れているってきいたよ」
「は、はい」
「じゃぁ、つきあう?」
「え?は、はい」
なにやら、わけのわからないうちに王子とつきあうことになった私はすごく嬉しかった。
銀髪が綺麗で、なにかが懐かしい。彼が私の運命の人なんだと素直に信じられた。
放課後は王子と過ごし、いつも、甘い言葉を囁かれた。
「ずっと、大事にするよ。婚約したら、君は王太子妃候補だ。豪華な宮殿に住み多くの侍女に傅かれる。私は側妃はつくらないからね」
私の唇にそっと触れてくる王子の唇は甘くて、私の思考は停止する。これが恋なんだわ!王子の銀髪に触れるとさらさらとこぼれ落ちる髪が私の胸をキュンとさせた。銀の髪、綺麗で大好き。
☆
17歳になった春に私は王子と婚約した。婚約者として聖女として、宮殿に住まなければならないと言われて王子に伴われ宮殿に向かった。
「あの、宮殿はあちらですが、なぜ反対方向に行くのですか?」
「あぁ、君は聖女だろう?だから、やはり神殿に住んだ方がいいと思う」
「神殿‥‥なぜですか?‥‥」
「最近、魔物が出てくるという噂をきいたことがあるかい?長い銀髪の美しい男だそうだ」
王子は意味深に言うと、私の顔を探るように見つめた。
ーー長い銀髪の美しい男‥‥
私は、神殿に住み二度と王子がくることはなかった。外からは鍵がかけられて食事だけ一日に2回届けられた。
「あの娘は聖女だろう?なぜ、ここに閉じ込めておくんだ?」
ここを守っている兵士の声が聞こえてくる。
「さぁな、あの第一王子が言うには聖女には強大な加護の魔法がかけられているらしいぜ。その正体を暴いて支配下に置きたいなんて、寝ぼけたことを言ってたらしいぜ?」
「第一王子って頭、大丈夫か?今どき、魔法なんて使える奴はいやしないよ。聖女様だって、見目麗しい女なら誰でもいいって話だろ?実際、聖女様は毎年選ばれているが、その先どうなったかなんて噂にもならない。おかしな話だよなぁ」
「お偉い人達が決めたことだ。深追いするな!こっちが、火傷しちまう」
-・-・-・-・-・-・-
すいません。話の流れが大幅変更しておりますm(_ _)m
今日、明日で完結、目指します‥‥
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