(完結)婚約破棄から始まる真実の愛

青空一夏

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私は傾国の美女なんだ(アリッサ王女視点)

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 嘘みたい!カルロス王国から、王太子のほかに、大臣と宰相とその秘書が来るという!
これは、もしかしたらブロンディ王国と同盟国になりたいとか、仲良くしたいってことよね?

 でなければ、こんなに偉い人達がくるわけがないもの。カルロス王国とブロンディ王国では、女王が健在だった時でも国力の差は2倍以上あった。今では、カルロス王国は飛ぶ鳥を落とす勢いだ。国力の差は5倍以上かもっとあると、お父様に進言していた大臣がいたっけ。お父様は、すぐにその大臣を解任したけど・・・・・・

 それが、本当ならすごいチャンスだわ。私を気に入ってもらって、なにかプレゼントしてくれないかな?そうだ、ここは精一杯着飾るってものよね?

 豪華なドレスと宝石がいる。あとは、髪の手入れとお肌の手入れも必要だわ。なにがあるかわからないものね?

 そう思って、お父様にいろいろなおねだりをしていたらジェイデン様が口を挟んできたわ。

「アリッサ、ドレスをまた新調させるって本当かい? もう充分あるよね?」

 
「うるさいわねぇ! これから女王様になる私につべこべいうのはやめてよぉ。王太子でもないくせにぃ!」

 結婚式には、各国の王族が来る。よく、考えたら結婚するのは王太子や皇太子が良かったな。お婆様の時代は女王を兼任して他国の王妃になることはできなかったらしい。けれど、今は時代が変わった。一国の女王でありながら他国の王妃にもなれるはず。

 カルロス王国の王太子は一番の優良物件だわぁ。結婚式をあげても、籍がはいってなければ王太子と結婚できるよね?あ、結婚しても、真実の愛ってことで、ジェイデン様とは離婚して王太子と結婚してあげてもいいな。

 あ、私がかわいいという噂を聞いて、本当は私を見に来るのじゃぁないかしらぁ?きっと、そうよ!
だって、傾国の美女って昔からいたものね。どの国の王も、その美姫を巡って争うのよ。なんて、素敵なの!

 あぁーー、神様! 素晴らしく可愛く生まれるって罪なのねぇーー。でも、可愛く生まれて良かったぁー。
 
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