(完結)婚約破棄から始まる真実の愛

青空一夏

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結婚式の招待状をカルロス王国にも出したアリッサ

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 お姉様をカルロス王国に嫁入りさせることは、すべて私と私をとても愛してくださる両親が考えたことだった。私は、老人の王様に嫁ぐなんてまっぴらだもの。

 だから、お姉様が代わりに行くのは当然よね? お嫁入り道具だとか、随行者だとか、いろいろお父様がおっしゃっていたけれど、なぜそんな無駄なことをするの?

「お姉様は、あちらの老人の王様の側妃になるのでしょう? 側妃と言えば聞こえはいいけれど、たかが愛人になりに行くお姉様に、そんな支度が必要ですかぁ?それより、私とジェイデン様の結婚式を盛大にしたいし、私が女王になる戴冠式も大々的にしなければいけないでしょう?」

「まぁ、確かにその通りだな。しかし、国民への公布もあるしな。公布したら最低の体裁は整えなければならん。
まぁ、いいか。そのへんは、うやむやでも・・・・・・あぁ、かえって、随行者が少ない方がいいのかもしれない。バイオレットは美しい。途中で盗賊にあってさらわれても、その首領の愛人ぐらいにはおさまるだろう」

 お父様は、すごく楽しい冗談が言える。盗賊の愛人になって、生き延びるなんて滑稽だわ。

 けれど、お姉様が殺されたという噂がブロンディ王国に広まった。

『バイオレット王女が国境近くで惨殺された』『護衛も一人もつけずになぜ国境近くにいたんだ』『バイオレット王女こそが次期女王なのに、どういうことだ!』

 そのような民の声は商業地域から起こったという。

「やばい・・・・・・その地域の金持ち達の存在を忘れておった・・・・・・」

 お父様が、青ざめているけれど、なぜなのかしら。女王様が絶対権力者でしょう?なぜ、悩むの?文句を言うやつなんて、みんな処罰すればいいと思う。

「そんなの、気にしなくて大丈夫でしょう?なんとかなるわよ? 結婚式には各国の王族を呼びましょうよ」

 そして、私は、うっかり王族の招待状のリストのなかに、カルロス王国をいれてしまい招待状を出してしまったのだった。
 
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