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9 遠い存在になった気がするローラ(アレキサンダー視点)+おまけ(ローラ視点)
しおりを挟む(アレキサンダー視点)
ローラがコスタ伯爵家にいることがわかり、私は何度も訪問しそのたびにコスタ伯爵に冷たく追い払われた。
「ローラはここにいるが、君には会いたくないそうだ。まぁ、胸に手をあてて考えてみることだね」
そのような言葉を言われるばかりだ。
とにかく母上の復讐をすることがローラの為だと思ったし、ローラにはいつだって優しく接していたつもりだった。ただ、あのマリアがベタベタとしてくるので、あまりローラと話す時間はとれなかった。
それでも復讐が済んだらゆっくりと話をして、この気持ちを伝えるつもりだったのに。
いつものようにコスタ伯爵家を訪問すると、
「ローラはもうここにはいないよ。隣国に留学したから、もうここには戻って来ないかもな。あの子の為なら私はいくらでもお金は援助するし、あちらで良い男性を見つけたなら隣国に永住させてもいいと思っている。スエンソン候爵家は君が継いだし、もうローラは自由の身だ」
(そんな・・・・・・帰って来ない? なんでだ・・・・・・)
それからの月日は剣の鍛錬に明け暮れるだけで、なんの楽しみも見いだせなかった。どんな女性にも興味はもてず、ただローラのことだけを考え続ける。
スエンソン侯爵家には、もう誰の笑い声も響かない。私の愛する人達が一人もいなくなった屋敷は、ただ使用人達が綺麗に保っているだけの虚しい空間になった。
そうして2年が経ち・・・・・・まさかのローラーの帰国祝いのパーティがコスタ伯爵家で開かれた。もちろん、私はその夜会に出席する。
2年ぶりに見るローラは別人だ。以前はまだあどけないところがあり、どこか自信のなさそうな気弱な面を見せていたが今のローラはどうだ?
パシフィックブルーのドレスを纏ったローラは、女性らしい曲線美を優雅に際立たせ、その顔にはほんのりと微笑を浮かべていた。
肌はなめらかで内側から光り輝くような艶をみせ、その瞳の奥には揺らぎない自信が垣間見える。ぷっくりした唇は大人っぽいローズピンクの紅が塗られ、同じような色合いの頬紅は色白なローズにとてもよく似合った。
大人の完璧に美しい女性になったローラ。眩しすぎて戸惑うくらいだ。
ローラに近づいていくとローラは私を見たにも拘わらず、その視線を逸らし傍らの男性に笑いかけた。
その男はぞっとするほど綺麗な顔で、背がすらりと高く気品に満ちていた。隣国の高位貴族かあるいは・・・・・・
「やぁ、ローラ。久しぶりだね。ずいぶんと綺麗になったね、別人かと思った。2年もいなかったから・・・・・・」
「こちらは誰かな? ローラ、教えて? 君のなに?」
男が嫌に親しそうにローラを呼び捨てにしやがる。
「あぁ、アレキサンダー・スエンソン侯爵で、私のお兄様なのよ。お兄様、こちらは隣国の・・・・・・」
「王子だろう? 黄金の鷲の紋章が彫られた指輪。王族しかつけられない」
私はその男の長い綺麗な指にはめられた指輪を見て即座にそう言った。
「そうです、大正解ですよ。兄上。以後、お見知りおきを! あなたを義理の兄とする日は遠い未来ではない気がする」
蕩けるような笑みを見せた男は、ローラの手を取りダンスに誘う。ローラの安心しきった様子と、自然に腰を抱く男の仕草でかなり親しい間柄なのがわかる。
お互いが見つめ合い終始微笑み合う二人は・・・・・・完璧に恋人同士だ。その男にイライラとした気持ちを抑えられない私は、そんな自分に苦笑した。
その男は常にローラの側におり、かいがいしく世話を焼いている。笑いながら戯れ、バルコニーで頬を寄せ合う二人は誰から見ても美男美女のお似合いのカップルだ・・・・・・絶望感と嫉妬と悔しさ… …さまざまな思いが重なってついには我慢ができなくなった。
(もうここには一秒だっていたくない。)
「コスタ伯爵。私はこれで失礼しますよ。少し、気分が優れないのでね・・・・・・」
主催者のコスタ伯爵にご挨拶をしてからその場を去ろうとしたが、
「あら、もうお帰りになるの? パーティはこれからですわ」
後ろを振り返ると、ローラが余裕の笑みを浮かべていた。
「あぁ、ここは私のいるべき場所ではないようだからね。失礼するよ、ローラ。あの男と幸せになりたまえ!」
私は足早にその場を去っていく。
だがその後をローラが追いかけてきて、このようなことを言った。
「ふふふ。お兄様、私のかつての気持ちがおわかりになりまして? 大好きなお兄様がマリアばかりを構って、抱き合うところを見た私の気持ち。今ならおわかりになるかしら?」
(あぁ、そうだな。今ならわかるよ・・・・・・ほんっとに・・・・・・今ならとてもよくわかるよ)
「もちろんさ。痛いほどわかったよ。自分がいかに愚か者かを身に染みて感じたよ」
「ふっ。では、私の気持ちも少しは楽になりましたわ。ですが、お兄様はもう少しこの場にいるべきですわ。おもしろい余興がありますから」
パーティも終盤となり、皆が踊り疲れ和やかに歓談をしていると、ざわざわとどよめきがまき起こっていく。あの黒髪の麗人は、今や艶やかな美女に変わり深紅のドレスを纏って現れたからだ。
「彼女は私の同級生でしたの。ステファニア王女殿下ですわ」
「・・・・・・女性? じゃぁ、なんで男装をしていたのだい?」
「お兄様も同じ思いを味わえばいいと思いましたの。だって私はとても傷ついたのですからね」
「そうか。本当に申し訳なかったよ。ごめんよ。どんなに謝っても足りない。だが私はローラを心から愛している。これは嘘偽りのない事で・・・・・・」
「ふふふ。そうですか? では心にはとめておきますわ」
「私の妻はローラしか考えられない。どうしたら許してもらえるのかな?」
「あら、それはお兄様の努力次第ですわ」
ゆったりと微笑むこの女性は、優雅で自信に満ちている。
さぁ、これからが難しい大仕事だ。このような女性の心を掴むにはどうしたらいいのかな? だが、私はきっとローラを振り向かせてみせる! そして、かつてのスエンソン家のように温かく素晴らしい家庭を築くんだ。
(ローラ視点)
ニーヴ様情報によれば、お兄様はこの2年間どんな女性が近寄ってきても頑なに拒み、寄せ付けなかったらしい。そうして、ノア伯父様には私との結婚を許してくれるように懇願していたようだ。
「ローラにその気がないなら、直接きっぱり振ってやった方がいいな。あいつはすっかり初恋を拗らせている困った英雄さ」
夜会の前の晩にノア伯父様は私にそう言った。
「あっはははは!拗らせた男性も悪くないわね。私に考えがあるわ。一度、同じ思いをさせておやりなさい。つまりね・・・・・・」
隣国から一緒に来た親友、ステファニア王女殿下が大笑いをした。
男装の麗人になったステファニア王女殿下は、涼しげなキリッとした目元と意思の強そうな少しだけ薄い唇。背の高さも申し分ない。
「わぁーー綺麗! 私、本当に惚れてしまいそうよ」
「ふふふ。だったら、私のお兄様を紹介してあげてもいいわ。私と瓜二つよ。そしたら私達、義理の姉妹になれるわよね? 素敵だわ」
ころころと笑うステファニア王女殿下は大親友だ。
そんな経緯でお兄様に罰を与えた私は、今は少しだけすっきりとした気持ちだ。
ステファニア王女殿下の悪戯がわかると、お兄様は安心したように微笑み、私の髪をそっと撫でてその一房をとり口づけをしようとする。
「そんなことをしていいなんて言っていませんわよ! んもう、勝手に触らないでくださいませ!」
私は笑いをかみ殺しながら、キッと睨みつけ文句を言う。
「ごめん・・・・・・」
しゅんとしたお兄様はなんだか子供みたい。お兄様が大好きだった幼い私はもういない。
今はすっかり大人になった私。
一生を添い遂げられる理想の旦那様は、これから慎重にゆっくり選ぶことにするわ!
完
ローラがコスタ伯爵家にいることがわかり、私は何度も訪問しそのたびにコスタ伯爵に冷たく追い払われた。
「ローラはここにいるが、君には会いたくないそうだ。まぁ、胸に手をあてて考えてみることだね」
そのような言葉を言われるばかりだ。
とにかく母上の復讐をすることがローラの為だと思ったし、ローラにはいつだって優しく接していたつもりだった。ただ、あのマリアがベタベタとしてくるので、あまりローラと話す時間はとれなかった。
それでも復讐が済んだらゆっくりと話をして、この気持ちを伝えるつもりだったのに。
いつものようにコスタ伯爵家を訪問すると、
「ローラはもうここにはいないよ。隣国に留学したから、もうここには戻って来ないかもな。あの子の為なら私はいくらでもお金は援助するし、あちらで良い男性を見つけたなら隣国に永住させてもいいと思っている。スエンソン候爵家は君が継いだし、もうローラは自由の身だ」
(そんな・・・・・・帰って来ない? なんでだ・・・・・・)
それからの月日は剣の鍛錬に明け暮れるだけで、なんの楽しみも見いだせなかった。どんな女性にも興味はもてず、ただローラのことだけを考え続ける。
スエンソン侯爵家には、もう誰の笑い声も響かない。私の愛する人達が一人もいなくなった屋敷は、ただ使用人達が綺麗に保っているだけの虚しい空間になった。
そうして2年が経ち・・・・・・まさかのローラーの帰国祝いのパーティがコスタ伯爵家で開かれた。もちろん、私はその夜会に出席する。
2年ぶりに見るローラは別人だ。以前はまだあどけないところがあり、どこか自信のなさそうな気弱な面を見せていたが今のローラはどうだ?
パシフィックブルーのドレスを纏ったローラは、女性らしい曲線美を優雅に際立たせ、その顔にはほんのりと微笑を浮かべていた。
肌はなめらかで内側から光り輝くような艶をみせ、その瞳の奥には揺らぎない自信が垣間見える。ぷっくりした唇は大人っぽいローズピンクの紅が塗られ、同じような色合いの頬紅は色白なローズにとてもよく似合った。
大人の完璧に美しい女性になったローラ。眩しすぎて戸惑うくらいだ。
ローラに近づいていくとローラは私を見たにも拘わらず、その視線を逸らし傍らの男性に笑いかけた。
その男はぞっとするほど綺麗な顔で、背がすらりと高く気品に満ちていた。隣国の高位貴族かあるいは・・・・・・
「やぁ、ローラ。久しぶりだね。ずいぶんと綺麗になったね、別人かと思った。2年もいなかったから・・・・・・」
「こちらは誰かな? ローラ、教えて? 君のなに?」
男が嫌に親しそうにローラを呼び捨てにしやがる。
「あぁ、アレキサンダー・スエンソン侯爵で、私のお兄様なのよ。お兄様、こちらは隣国の・・・・・・」
「王子だろう? 黄金の鷲の紋章が彫られた指輪。王族しかつけられない」
私はその男の長い綺麗な指にはめられた指輪を見て即座にそう言った。
「そうです、大正解ですよ。兄上。以後、お見知りおきを! あなたを義理の兄とする日は遠い未来ではない気がする」
蕩けるような笑みを見せた男は、ローラの手を取りダンスに誘う。ローラの安心しきった様子と、自然に腰を抱く男の仕草でかなり親しい間柄なのがわかる。
お互いが見つめ合い終始微笑み合う二人は・・・・・・完璧に恋人同士だ。その男にイライラとした気持ちを抑えられない私は、そんな自分に苦笑した。
その男は常にローラの側におり、かいがいしく世話を焼いている。笑いながら戯れ、バルコニーで頬を寄せ合う二人は誰から見ても美男美女のお似合いのカップルだ・・・・・・絶望感と嫉妬と悔しさ… …さまざまな思いが重なってついには我慢ができなくなった。
(もうここには一秒だっていたくない。)
「コスタ伯爵。私はこれで失礼しますよ。少し、気分が優れないのでね・・・・・・」
主催者のコスタ伯爵にご挨拶をしてからその場を去ろうとしたが、
「あら、もうお帰りになるの? パーティはこれからですわ」
後ろを振り返ると、ローラが余裕の笑みを浮かべていた。
「あぁ、ここは私のいるべき場所ではないようだからね。失礼するよ、ローラ。あの男と幸せになりたまえ!」
私は足早にその場を去っていく。
だがその後をローラが追いかけてきて、このようなことを言った。
「ふふふ。お兄様、私のかつての気持ちがおわかりになりまして? 大好きなお兄様がマリアばかりを構って、抱き合うところを見た私の気持ち。今ならおわかりになるかしら?」
(あぁ、そうだな。今ならわかるよ・・・・・・ほんっとに・・・・・・今ならとてもよくわかるよ)
「もちろんさ。痛いほどわかったよ。自分がいかに愚か者かを身に染みて感じたよ」
「ふっ。では、私の気持ちも少しは楽になりましたわ。ですが、お兄様はもう少しこの場にいるべきですわ。おもしろい余興がありますから」
パーティも終盤となり、皆が踊り疲れ和やかに歓談をしていると、ざわざわとどよめきがまき起こっていく。あの黒髪の麗人は、今や艶やかな美女に変わり深紅のドレスを纏って現れたからだ。
「彼女は私の同級生でしたの。ステファニア王女殿下ですわ」
「・・・・・・女性? じゃぁ、なんで男装をしていたのだい?」
「お兄様も同じ思いを味わえばいいと思いましたの。だって私はとても傷ついたのですからね」
「そうか。本当に申し訳なかったよ。ごめんよ。どんなに謝っても足りない。だが私はローラを心から愛している。これは嘘偽りのない事で・・・・・・」
「ふふふ。そうですか? では心にはとめておきますわ」
「私の妻はローラしか考えられない。どうしたら許してもらえるのかな?」
「あら、それはお兄様の努力次第ですわ」
ゆったりと微笑むこの女性は、優雅で自信に満ちている。
さぁ、これからが難しい大仕事だ。このような女性の心を掴むにはどうしたらいいのかな? だが、私はきっとローラを振り向かせてみせる! そして、かつてのスエンソン家のように温かく素晴らしい家庭を築くんだ。
(ローラ視点)
ニーヴ様情報によれば、お兄様はこの2年間どんな女性が近寄ってきても頑なに拒み、寄せ付けなかったらしい。そうして、ノア伯父様には私との結婚を許してくれるように懇願していたようだ。
「ローラにその気がないなら、直接きっぱり振ってやった方がいいな。あいつはすっかり初恋を拗らせている困った英雄さ」
夜会の前の晩にノア伯父様は私にそう言った。
「あっはははは!拗らせた男性も悪くないわね。私に考えがあるわ。一度、同じ思いをさせておやりなさい。つまりね・・・・・・」
隣国から一緒に来た親友、ステファニア王女殿下が大笑いをした。
男装の麗人になったステファニア王女殿下は、涼しげなキリッとした目元と意思の強そうな少しだけ薄い唇。背の高さも申し分ない。
「わぁーー綺麗! 私、本当に惚れてしまいそうよ」
「ふふふ。だったら、私のお兄様を紹介してあげてもいいわ。私と瓜二つよ。そしたら私達、義理の姉妹になれるわよね? 素敵だわ」
ころころと笑うステファニア王女殿下は大親友だ。
そんな経緯でお兄様に罰を与えた私は、今は少しだけすっきりとした気持ちだ。
ステファニア王女殿下の悪戯がわかると、お兄様は安心したように微笑み、私の髪をそっと撫でてその一房をとり口づけをしようとする。
「そんなことをしていいなんて言っていませんわよ! んもう、勝手に触らないでくださいませ!」
私は笑いをかみ殺しながら、キッと睨みつけ文句を言う。
「ごめん・・・・・・」
しゅんとしたお兄様はなんだか子供みたい。お兄様が大好きだった幼い私はもういない。
今はすっかり大人になった私。
一生を添い遂げられる理想の旦那様は、これから慎重にゆっくり選ぶことにするわ!
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これもとても面白かったです。
もちろん母ローズを死に至らしめた侍女は
最悪で、極刑は妥当ですし、地獄行きも。
…身の丈にあった、ということばは
近頃ではあまり聞かなくなりましたが、
とても大切な事で、何でもかんでも人と比べたり
羨み続けることの愚かさも含まれますよね…
アレキサンダー義兄の作戦は
読んだ瞬間、まずい!と思いました🤣
英雄は不器用、といいますかw
確かに愛する?義妹ローラを第一に考えねば、そして
マリアの誘惑にのったフリはあまり賢い作戦でもない💦
しかし、後々、その事がたたり、彼も同じ目に遭い
傷つき、それでも想いは変わらないと自覚できた
という成り行きで、しかも叔父と義理叔母が
徹底してローラの心を守り、理解してくれる
いいストーリー展開でした!!
読んで良かったです✌️
感想ありがとうございます(#^.^#)
>これもとても面白かったです。
ありがとうございます、嬉しい😆
>母ローズを死に至らしめた・・・・・・極刑は妥当ですし、地獄行きも。
うんうん。
重い罪をしでかした人はそれ相応の罰がないといけないかなって思います。
殺された人間の無念さを思えば、やはり極刑かなって😓
でも、最近は残酷路線はあまり書かなくなっちゃった。
ざまぁがどんどんエスカレートしてきちゃうからね、拷問の道具とかネットで調べている自分にちょっと疑問を感じて(笑)
あれれ、私って恋愛小説書いているのに、なんかおかしい(;´Д`)って思い出して、最近はかなりマイルドです。
>・・・・・・何でもかんでも人と比べたり
羨み続けることの愚かさも含まれますよね…
身の丈にあったって、ほんと大事ですよね。
確かに含まれると思います。
>アレキサンダー義兄の作戦は
読んだ瞬間、まずい!と思いました🤣
あ、やっぱりσ(^◇^;)
ですよねぇーー
>英雄は不器用、といいますかw
うん、この方は色恋に疎いので、なんつーか、女心がわかっていないの。
>マリアの誘惑にのったフリはあまり賢い作戦でもない💦
これはだめよね。
誘惑にのったフリでも、それを見てたローラはトラウマになるからね😫
>・・・・・・いいストーリー展開でした!!
嬉しいですぅ😄✨
>読んで良かったです✌️
ありがとうございます🙇♀️
名なしの主婦様🌼
>自分のしようとしている事を告げて、叔父の家に預けるべきだったと思う。
うんうん、その通りですよね
>英雄と言われて驕っていたのでしょうね
うーーん、かもしれないですね
>自分を傷付け虐げていた女を抱き寄せていた光景は記憶から消えない。
確かに、フラッシュバック的なことってあるかもしれないです
>許す事は出来ても、忘れる事ができるかは別。
まぁ、そうかもしれないです
人によるとは思いますけれど、ちょっと待ってくださいね
自分に置き換えてみると・・・・・・あぁ、やっぱ、ダメだな。喧嘩した時とか、つい言っちゃいそう(笑
無理かもしれませんね
>結婚は他の人を好きになって結婚した方が憂いなく幸せになれると思う。
まぁ、それは間違いないですよね
憂いなく、ということであればそうでしょうね
感想ありがとうございます☕
hikaruko様
ありがとうございます😊
(。˃ ᵕ ˂ *)ウンウン
ローラ派なんですね
ですよね、かなりショックだったと思います😣
うんうん、作戦って言うべきでしたね
確かにおっしゃる通りです😆
>あまりにもかわいそうすぎるなと思って読んでました
作者もかわいそうだなぁと思いながら書いてました(笑)
>ゆっくりと旦那様になる人を選んでいいと思いました
ですよね、一生のことなので慎重に選んでいいですよね
>ローラに認めてもらう努力を何倍もしないと難しいと思われます
確かにね、作者もそう思います😉
>どの作品も……すっきりします
ありがとうございます✨
>そして完結するので読んでいても安心します
( ๑"・・)ヤバイ...完結していないのもちょっとあります😅
か、書かなきゃ(;^_^A アセアセ・・・
こちらこそ数多くある作品の中からお読みいただきありがとうございます🙇🏻♀️
>今後の作品も楽しみにしています
ありがとうございます🌷
これからも読んでいただけると嬉しいです
よろしくお願いします🌈