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8 アーヴィング公爵視点 / イアン視点
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「それで密猟のことをどこまで知っているんだね?」
儂は、この孫娘をじっと見ながら質問した。
「アーヴィング公爵領の自然動物保護区域で、動物が減少していませんか? 多分そこで密猟をした動物の毛皮を、密売しています。実は毎月、動物の毛皮の敷物を輸入して売った記録を店の帳簿とは別に記載させられていましたが、仕入れ先からの請求書は一回も見たことはありませんでした。詳細な内訳もなく、あまりに大雑把な数字をオーランド様から口頭で指示されて記入していました。仕入れ金額があまりに高く、純利益は微少でした。本当に隣国から輸入したとは思えません。この国で虎や豹が捕獲できる領地をお持ちなのはアーヴィング公爵様だけですから……」
「それを証明するものはあるかね?」
「はい、ここに! いつもコルセットのポケットに入れている手帖に、すべて書き写していますわ。日付と輸入する際に通した会社名、それを購入した相手方などと金額です。その会社は偽装だと思いますが、購入した貴族やお金持ちの名前と住所は本当です。何度か、毛皮の状態が良くないとクレームの応対をしたことがありますし、新商品入荷のご案内などもお手紙で出していましたから」
「ふむ。で、取引と言うからには見返りはなにを求めたいのかな?」
「ここ4ヶ月分の正当なお給料を請求したいだけです。それと、私があの店を辞めて他の場所で働けるように、余計な干渉をしてこないことを約束させてほしいです。就職活動や今後の生活を妨害・嫌がらせしてくるに違いないので。平民の私が訴えても裁判所は貴族の味方なので、よっぽどのことがないと取り合ってくれません」
「まぁ、そうだろうな。この国の裁判所は貴族にいいように判決するし、そもそも平民の訴えは取り上げない。悪しき慣習だと思うがなぁ」
「えぇ、私は自由になりたい」
「『自由』か……この取引には応じよう。それから、アイラは私の孫娘だ。これは、間違いない。アッレサンドラ・アーヴィング公爵令嬢は私の一人娘で第2王子の婚約者だった。だが、そこにいるエリアンの父親の兄と恋仲になり駆け落ちしたんだ」
アイラは、大きく目を見開いたがその瞳は疑わしそうな色を帯びていた。無理もない。いきなり母親が公爵令嬢だったなどと言われてすぐに信じられるわけがない。
「こちらにおいで」
儂は、2階の当時のままのアッレサンドラの部屋にアイラを案内した。その部屋には、アッレサンドラの幼い頃から1年ごとに画家に描かせた肖像画がずらりと飾ってあるのだ。
「え! お母様!」
アイラは、その肖像画を見て泣き出していた。きっと、辛かった日々を思い出しているのかな。
「アイラの父親のエルネストはリアーノ公爵家の嫡男だったが、王子の婚約者を奪って駆け落ちしたというわけだ。このエリアンの父親はアイラの父親の弟だ。エリアンをアイラの婚約者にしよう、と私は考えている。こいつは気が早いから早速、儂をお祖父様と呼ぶが……アイラがまたアレッサンドラのように駆け落ちされたらかなわんからな……強制はしない」
「婚約者! 私は白い結婚だったとはいえ、既婚者ですよ。あぁ、もう離婚届はあちらで出しているかもしれませんが。あんなバカ男と別れられてせいせいしましたわ! エリアン様が従姉妹っておっしゃったのはそういうことですか……私は、エリアン様が私を尊重してくださるのなら拒みません」
早くに亡くなったエルネストのせいで、随分と苦労したに違いない儂の愛娘はアーヴィング公爵家を頼ってこなかった。第2王子を裏切っての駆け落ちは、アーヴィング公爵家とリアーノ公爵家の家名にドロを塗ったかたちとなったからだ。
「アッレサンドラは幸せだったのだろうか? 平民になって貧乏してまで一緒になった男は、さっさとあの世にいってしまったのに……」
「少なくとも、父が生きていた頃はとても幸せだったと思います。思い出す父と母の記憶は、いつだって仲睦まじく寄り添っていましたから」
アイラはアッレサンドラとの暮らしぶりや今までのことを詳細に話してくれた。
好きな男と一緒になって、アッレサンドラは幸せだったか……しかし、その娘はどうだ?……底辺貴族の食い物にされ、給料も支給されず嫁とは名ばかりのただ働きか……私の孫娘が、なんたる扱いをうけていたことかっ!
「さて、エリアンは密猟で作られた品物はどこに保管してあるのかわかったか?」
「はい、倉庫の壁がばかに厚くておかしいなと思ってたんですよ。壁をたたくとなかは空洞のような音でした。試しに小さな穴をあけて覗いたらごっそり、毛皮が見えました」
「でかした! 自然動物保護区域に指定しているにも拘わらず虎と豹が激減していたのはおかしいと前々から思っていたが……やはりヴィセンテ男爵家だったんだな」
「はい、ヴィセンテ男爵は最近やたら羽振りがいいと噂になっていましたからね。愚か者は金が入るとすぐに分不相応に使おうとするから、こちらとしても助かりましたが」
🌷イアン視点
昔、結婚したいと思ってつきあっていた子は、同じ男爵家の令嬢だったけれど私の家族に呆れて振られてしまった。妹は『カーラ以外認めない』と言うし、父上は『メリットのない相手は論外だ』と言った。母上は『なんでも押しつけられる格下の嫁か、持参金をたっぷり持ってくる嫁以外認めない』と彼女に面と向かって言い放ったからだ。
父上と母上に抗議したが『ヴィセンテ男爵家を継ぎたいなら、言うとおりにしろ』と言われて反論もできなかった。ここを継げないで、平民になるなんて嫌だよ。そんな辛い選択なんてしたくない。だったら、言われた女と一緒になったほうが楽じゃないか。
そうして、平民出身の『なんでも押しつけていい嫁』がきた。美人で優秀・上品、到底平民には見えない風貌と、何をされても『はい』と言う素直さ。違和感を感じた……母親以外親戚もいないなんておかしい……下層の平民は大抵、子だくさんだ。もしかしたら……なにか訳ありな場合も想定したほうがいい。どう転んでもいいように直接には酷いことはしないようにしよう。
私はそうやってどこに行っても中立を心がけてきた。どっちの味方もしないのが一番、賢い。頭がいい男って昔から無口だって言うし……私は……もめ事は嫌いだし……自分だけは楽して得ができればいい。
☆彡★彡☆彡
ヴィセンテ男爵家から、アイラとエリアンを訴えた。レジのお金と絨毯の窃盗と不倫に職務怠慢の大罪。どんな罪も貴族がでっち上げたら平民は負ける。可哀想に、アイラはずっと奴隷だな。歳をとって働けなくなったら、最後は密売の罪もきせようかと提案した父上は頭がいいな。
しかし、向こうからも訴えられたと裁判所からの連絡がきたんだ。
「はぁ? 平民の訴えなんて取り上げられたのか? ありえんなぁ」
父上がクビをひねり、ウェンディは笑い転げている。
「あっははっは。きっと、裁判所も暇で退屈しのぎにアイラの訴えをとりあげたのよ? いわゆる見せしめだと思う! いい気味だわ」
「あぁーー、なるほどねぇ。自分より上位に位置する階級に牙を剥けば、どうなるかという平民に対する見せし
めね?」
母上とウェンディは、ケラケラと笑っていた。
☆彡★彡☆彡
しかし、裁判所に着くとそこにはアーヴィング公爵とリアーノ公爵がいたのだった。
なんで、高位貴族の最も家柄のいい二人がいらっしゃるのか、わからない……貴族であれば、この二人の名前と顔ぐらいは皆知っている。もちろん、それはヴィセンテ男爵も例外ではない。
「あぁ、きっと見せしめにするには高位貴族も呼んで、アイラとエリアンを極刑にでもするつもりなのかしら? 最近は絞首刑って、しなくなったからあれにしたらいいのになぁ」
「バカ者が! アイラは大事な労働力だぞ! 殺すなんて勿体ない。いろいろと使えそうなのに……」
下卑た父上の顔が嬉しそうに輝いた。なにかいやらしい想像をしていそうで気色悪いな、と息子の私でも思ったが
もちろんそれも声には出さないのだった。
儂は、この孫娘をじっと見ながら質問した。
「アーヴィング公爵領の自然動物保護区域で、動物が減少していませんか? 多分そこで密猟をした動物の毛皮を、密売しています。実は毎月、動物の毛皮の敷物を輸入して売った記録を店の帳簿とは別に記載させられていましたが、仕入れ先からの請求書は一回も見たことはありませんでした。詳細な内訳もなく、あまりに大雑把な数字をオーランド様から口頭で指示されて記入していました。仕入れ金額があまりに高く、純利益は微少でした。本当に隣国から輸入したとは思えません。この国で虎や豹が捕獲できる領地をお持ちなのはアーヴィング公爵様だけですから……」
「それを証明するものはあるかね?」
「はい、ここに! いつもコルセットのポケットに入れている手帖に、すべて書き写していますわ。日付と輸入する際に通した会社名、それを購入した相手方などと金額です。その会社は偽装だと思いますが、購入した貴族やお金持ちの名前と住所は本当です。何度か、毛皮の状態が良くないとクレームの応対をしたことがありますし、新商品入荷のご案内などもお手紙で出していましたから」
「ふむ。で、取引と言うからには見返りはなにを求めたいのかな?」
「ここ4ヶ月分の正当なお給料を請求したいだけです。それと、私があの店を辞めて他の場所で働けるように、余計な干渉をしてこないことを約束させてほしいです。就職活動や今後の生活を妨害・嫌がらせしてくるに違いないので。平民の私が訴えても裁判所は貴族の味方なので、よっぽどのことがないと取り合ってくれません」
「まぁ、そうだろうな。この国の裁判所は貴族にいいように判決するし、そもそも平民の訴えは取り上げない。悪しき慣習だと思うがなぁ」
「えぇ、私は自由になりたい」
「『自由』か……この取引には応じよう。それから、アイラは私の孫娘だ。これは、間違いない。アッレサンドラ・アーヴィング公爵令嬢は私の一人娘で第2王子の婚約者だった。だが、そこにいるエリアンの父親の兄と恋仲になり駆け落ちしたんだ」
アイラは、大きく目を見開いたがその瞳は疑わしそうな色を帯びていた。無理もない。いきなり母親が公爵令嬢だったなどと言われてすぐに信じられるわけがない。
「こちらにおいで」
儂は、2階の当時のままのアッレサンドラの部屋にアイラを案内した。その部屋には、アッレサンドラの幼い頃から1年ごとに画家に描かせた肖像画がずらりと飾ってあるのだ。
「え! お母様!」
アイラは、その肖像画を見て泣き出していた。きっと、辛かった日々を思い出しているのかな。
「アイラの父親のエルネストはリアーノ公爵家の嫡男だったが、王子の婚約者を奪って駆け落ちしたというわけだ。このエリアンの父親はアイラの父親の弟だ。エリアンをアイラの婚約者にしよう、と私は考えている。こいつは気が早いから早速、儂をお祖父様と呼ぶが……アイラがまたアレッサンドラのように駆け落ちされたらかなわんからな……強制はしない」
「婚約者! 私は白い結婚だったとはいえ、既婚者ですよ。あぁ、もう離婚届はあちらで出しているかもしれませんが。あんなバカ男と別れられてせいせいしましたわ! エリアン様が従姉妹っておっしゃったのはそういうことですか……私は、エリアン様が私を尊重してくださるのなら拒みません」
早くに亡くなったエルネストのせいで、随分と苦労したに違いない儂の愛娘はアーヴィング公爵家を頼ってこなかった。第2王子を裏切っての駆け落ちは、アーヴィング公爵家とリアーノ公爵家の家名にドロを塗ったかたちとなったからだ。
「アッレサンドラは幸せだったのだろうか? 平民になって貧乏してまで一緒になった男は、さっさとあの世にいってしまったのに……」
「少なくとも、父が生きていた頃はとても幸せだったと思います。思い出す父と母の記憶は、いつだって仲睦まじく寄り添っていましたから」
アイラはアッレサンドラとの暮らしぶりや今までのことを詳細に話してくれた。
好きな男と一緒になって、アッレサンドラは幸せだったか……しかし、その娘はどうだ?……底辺貴族の食い物にされ、給料も支給されず嫁とは名ばかりのただ働きか……私の孫娘が、なんたる扱いをうけていたことかっ!
「さて、エリアンは密猟で作られた品物はどこに保管してあるのかわかったか?」
「はい、倉庫の壁がばかに厚くておかしいなと思ってたんですよ。壁をたたくとなかは空洞のような音でした。試しに小さな穴をあけて覗いたらごっそり、毛皮が見えました」
「でかした! 自然動物保護区域に指定しているにも拘わらず虎と豹が激減していたのはおかしいと前々から思っていたが……やはりヴィセンテ男爵家だったんだな」
「はい、ヴィセンテ男爵は最近やたら羽振りがいいと噂になっていましたからね。愚か者は金が入るとすぐに分不相応に使おうとするから、こちらとしても助かりましたが」
🌷イアン視点
昔、結婚したいと思ってつきあっていた子は、同じ男爵家の令嬢だったけれど私の家族に呆れて振られてしまった。妹は『カーラ以外認めない』と言うし、父上は『メリットのない相手は論外だ』と言った。母上は『なんでも押しつけられる格下の嫁か、持参金をたっぷり持ってくる嫁以外認めない』と彼女に面と向かって言い放ったからだ。
父上と母上に抗議したが『ヴィセンテ男爵家を継ぎたいなら、言うとおりにしろ』と言われて反論もできなかった。ここを継げないで、平民になるなんて嫌だよ。そんな辛い選択なんてしたくない。だったら、言われた女と一緒になったほうが楽じゃないか。
そうして、平民出身の『なんでも押しつけていい嫁』がきた。美人で優秀・上品、到底平民には見えない風貌と、何をされても『はい』と言う素直さ。違和感を感じた……母親以外親戚もいないなんておかしい……下層の平民は大抵、子だくさんだ。もしかしたら……なにか訳ありな場合も想定したほうがいい。どう転んでもいいように直接には酷いことはしないようにしよう。
私はそうやってどこに行っても中立を心がけてきた。どっちの味方もしないのが一番、賢い。頭がいい男って昔から無口だって言うし……私は……もめ事は嫌いだし……自分だけは楽して得ができればいい。
☆彡★彡☆彡
ヴィセンテ男爵家から、アイラとエリアンを訴えた。レジのお金と絨毯の窃盗と不倫に職務怠慢の大罪。どんな罪も貴族がでっち上げたら平民は負ける。可哀想に、アイラはずっと奴隷だな。歳をとって働けなくなったら、最後は密売の罪もきせようかと提案した父上は頭がいいな。
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「あぁーー、なるほどねぇ。自分より上位に位置する階級に牙を剥けば、どうなるかという平民に対する見せし
めね?」
母上とウェンディは、ケラケラと笑っていた。
☆彡★彡☆彡
しかし、裁判所に着くとそこにはアーヴィング公爵とリアーノ公爵がいたのだった。
なんで、高位貴族の最も家柄のいい二人がいらっしゃるのか、わからない……貴族であれば、この二人の名前と顔ぐらいは皆知っている。もちろん、それはヴィセンテ男爵も例外ではない。
「あぁ、きっと見せしめにするには高位貴族も呼んで、アイラとエリアンを極刑にでもするつもりなのかしら? 最近は絞首刑って、しなくなったからあれにしたらいいのになぁ」
「バカ者が! アイラは大事な労働力だぞ! 殺すなんて勿体ない。いろいろと使えそうなのに……」
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