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おまけ 女の正体 残酷かな R15
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多分、残酷です。R15。
ーー王太子殿下とエヴァン殿下の会話で明らかにされる女の正体ーー(第三者視点)
「お前は殺人罪で死刑の身だが、執行は今日からだったな?」
「は、はい」
「子供達を大量に殺したお前の罪は、当然に拷問の末の水責めや釜ゆで、あるいは蛇壺の刑だが。地下牢の男なら、お前を一瞬で殺してくれるかもな。ほら、地下牢の鍵をあげよう。選ぶのはお前だ」
「拷問も怖いですし、水責めや釜ゆでも嫌です。死ぬなら、短い苦痛がいいです」
「我が儘だな。お前は児童が通う学校の井戸に毒を放り込んだ。その為にほとんどの児童は死に、生き残った子は今も後遺症に悩まされている。全く、なんでそんなことをしたのだか・・・・・・」
「くっ、それは神様が不公平だからです! あたしには子供がいません。夫は子供が産めないあたしを捨てました。だから、子供が持てた女が憎かった! 皆、子供がいないあたしの気持ちを味わえばいいんです。ふっふっ。子供を殺された母親が泣き叫んでいる姿は最高でした! あっはは」
「はぁーー。お前は、死ぬべき存在だな。エヴァン、こいつでいいだろう? 鍵をわたしてやれ」
王太子殿下は、エヴァン殿下にそう言うとため息をついた。
「エヴァン、まだ15歳なのにすまないな。こんな罪人や汚い人間がいるという実例を最近は見せてばかりいる。この場合は、邪な者同士で殺し合ってもらうケースだが。残酷と思うかもしれないが、王家の者はこんなことぐらいで動じてはダメだ」
「動じる? まさか? これは当然の刑だし、情けは無用ですよ。犯罪者にも人権があると、ある学者が言ったことがありましたよね? じゃぁ、その学者に私は聞きたいです。『貴方の愛娘や大事な息子、かけがえのない伴侶が意味もなく惨殺された場合、犯人にも人権があると言えるのか?』ってね。想像力がなさすぎる。遺族や殺された人間の人権はどうなるんだ? ですから罪人に殺し合いをさせても、私は残酷とは思いませんよ」
「あぁ、全くだ。死刑廃止論も最近じゃ言い始める人間もでだした。・・・・・・だったら、お前は大事な人間を殺されてもそいつの命が大事だと叫べるのかって」
王太子殿下は苦笑いをして、肩をすくめた。
ーー罪人の女視点ーー
あたしは、大好きなダーリンと幸せな結婚をした。ダーリンは子供好きな優しい男だったよ。だけど、あたしはなかなか妊娠しなかった。
はじめは心配してくれたダーリンもしまいには呆れて、子供ができないのはあたしのせいだと言った。最後は浮気されて相手の女には子供ができた。
「俺さぁ、浮気相手に子供ができた! お前、出て行ってくれないかな? 慰謝料はやるよ」
ーー お金はもらったけれど、心は満たされない。なんであの女に子供ができて私にはできない? 世の中って不公平すぎる! 子供がいる女が憎い! 皆が、あたしのように惨めな気持ちを味わうべきだろう?
あたしは近所の学校に潜り込み、井戸に農薬をぶちまけた。
ーーあっははは。子供の母親になれた威張り腐った女どもめ! 泣き叫べ! 私は自分のしたことには後悔はしていないよ。ざまぁみろだ! すっきりした気持ちさ!
当然、捕まって死刑と宣告された。この世の地獄を味わいながらの死刑だと・・・・・・それは30日の拷問を受けてからの残酷な死刑。これは、怖くてたまらない。
だったら、一気に死にたいよ。だから、地下牢を開けた・・・・・・結果は・・・・・・首を絞められた。く、苦しい・・・・・・でも、これで満足だ。
たった数分の苦痛。30日の拷問に較べたら楽勝よ。ふっ・・・・・・殺してくれてありがとうね! キチガイのおかしな男よ。地獄に一足お先に行ってるよ。
どうせ、あんたもすぐに来るんだろう? 地獄に? あたしの前には花畑が広がる・・・・・・そして、その先には殺した児童がこん棒を持って待っていた。
ふん! あの世でも報いを受けるってことかい!
▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃
すいません。あと1話か2話続きそうです。
アクス侯爵夫人の末路とヒロインの幸せです。
ーー王太子殿下とエヴァン殿下の会話で明らかにされる女の正体ーー(第三者視点)
「お前は殺人罪で死刑の身だが、執行は今日からだったな?」
「は、はい」
「子供達を大量に殺したお前の罪は、当然に拷問の末の水責めや釜ゆで、あるいは蛇壺の刑だが。地下牢の男なら、お前を一瞬で殺してくれるかもな。ほら、地下牢の鍵をあげよう。選ぶのはお前だ」
「拷問も怖いですし、水責めや釜ゆでも嫌です。死ぬなら、短い苦痛がいいです」
「我が儘だな。お前は児童が通う学校の井戸に毒を放り込んだ。その為にほとんどの児童は死に、生き残った子は今も後遺症に悩まされている。全く、なんでそんなことをしたのだか・・・・・・」
「くっ、それは神様が不公平だからです! あたしには子供がいません。夫は子供が産めないあたしを捨てました。だから、子供が持てた女が憎かった! 皆、子供がいないあたしの気持ちを味わえばいいんです。ふっふっ。子供を殺された母親が泣き叫んでいる姿は最高でした! あっはは」
「はぁーー。お前は、死ぬべき存在だな。エヴァン、こいつでいいだろう? 鍵をわたしてやれ」
王太子殿下は、エヴァン殿下にそう言うとため息をついた。
「エヴァン、まだ15歳なのにすまないな。こんな罪人や汚い人間がいるという実例を最近は見せてばかりいる。この場合は、邪な者同士で殺し合ってもらうケースだが。残酷と思うかもしれないが、王家の者はこんなことぐらいで動じてはダメだ」
「動じる? まさか? これは当然の刑だし、情けは無用ですよ。犯罪者にも人権があると、ある学者が言ったことがありましたよね? じゃぁ、その学者に私は聞きたいです。『貴方の愛娘や大事な息子、かけがえのない伴侶が意味もなく惨殺された場合、犯人にも人権があると言えるのか?』ってね。想像力がなさすぎる。遺族や殺された人間の人権はどうなるんだ? ですから罪人に殺し合いをさせても、私は残酷とは思いませんよ」
「あぁ、全くだ。死刑廃止論も最近じゃ言い始める人間もでだした。・・・・・・だったら、お前は大事な人間を殺されてもそいつの命が大事だと叫べるのかって」
王太子殿下は苦笑いをして、肩をすくめた。
ーー罪人の女視点ーー
あたしは、大好きなダーリンと幸せな結婚をした。ダーリンは子供好きな優しい男だったよ。だけど、あたしはなかなか妊娠しなかった。
はじめは心配してくれたダーリンもしまいには呆れて、子供ができないのはあたしのせいだと言った。最後は浮気されて相手の女には子供ができた。
「俺さぁ、浮気相手に子供ができた! お前、出て行ってくれないかな? 慰謝料はやるよ」
ーー お金はもらったけれど、心は満たされない。なんであの女に子供ができて私にはできない? 世の中って不公平すぎる! 子供がいる女が憎い! 皆が、あたしのように惨めな気持ちを味わうべきだろう?
あたしは近所の学校に潜り込み、井戸に農薬をぶちまけた。
ーーあっははは。子供の母親になれた威張り腐った女どもめ! 泣き叫べ! 私は自分のしたことには後悔はしていないよ。ざまぁみろだ! すっきりした気持ちさ!
当然、捕まって死刑と宣告された。この世の地獄を味わいながらの死刑だと・・・・・・それは30日の拷問を受けてからの残酷な死刑。これは、怖くてたまらない。
だったら、一気に死にたいよ。だから、地下牢を開けた・・・・・・結果は・・・・・・首を絞められた。く、苦しい・・・・・・でも、これで満足だ。
たった数分の苦痛。30日の拷問に較べたら楽勝よ。ふっ・・・・・・殺してくれてありがとうね! キチガイのおかしな男よ。地獄に一足お先に行ってるよ。
どうせ、あんたもすぐに来るんだろう? 地獄に? あたしの前には花畑が広がる・・・・・・そして、その先には殺した児童がこん棒を持って待っていた。
ふん! あの世でも報いを受けるってことかい!
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すいません。あと1話か2話続きそうです。
アクス侯爵夫人の末路とヒロインの幸せです。
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