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1-2 優しい妹
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屋根裏部屋にアトリエを作ってくれたのはワトキンで、それを勧めてくれたのはテリーザだ。屋根裏部屋と言ってもかなり広い空間で、ちょっとしたアクセサリーを作ったり絵を描くには最適だった。私が作成したアクセサリーは評判も良く、画廊の片隅でお土産品として売られた。たいした値はつかないけれど、趣味としてはとても楽しい。
「マリアンお姉様のアクセサリーは本当に繊細よね。お友達にあげると喜ばれるのよ。ザカライアは私が見ていてあげるから、作品を作成してきて良いわよ」
毎日のように来ているテリーザが温かい言葉をかけてくれた。
「そうだな、マリアンはとても手先が器用だ。ザカライアの面倒はスタインフェルド男爵夫人と見るから、アトリエで制作をしてくれば良いよ。子供のことは心配いらない」
テリーザはスタインフェルド男爵家で雇っているメイドやナニーも一緒に連れて来る。だから、私の息子ザカライアも安心して任せることができた。
「本当に? ありがとう。じゃぁ、お言葉に甘えてそうさせてもらうわね」
テリーザの夫のスタインフェルド男爵は領地と王都のタウンハウスを行ったりきたりしており、いったん領地に向かうと三、四ヶ月は王都に戻らない。その間のテリーザは、ほとんどノースカット画廊に来て、画廊の手伝いや私の息子のお世話をしてくれた。もっとも、私の息子のお世話はテリーザが伴ってきたメイドのアンとナニーのマヤがしてくれるのだけれどね。
「貴族同士のお付き合いって肩が凝るのよ。私は商家出身だしマリアンお姉様の家が一番落ち着くの。画廊のほうも展示や販売をお手伝いできて嬉しいわ。まるでここが私の実家みたいで寛げるの」
嬉しいことを言ってくれる妹に頬が緩む。1歳半になるザカライアもテリーザに懐いていた。ノースカット画廊は一階が画廊で、二階が住居になっている。そしてその上の屋根裏部屋がテリーザのお蔭で作られたが私の作業場だ。
なんて優しい夫と妹なの?
「テリーザ、いつもありがとう。あなたが来てくれてこうして作品も作れるし、ザカライアも懐いている。なにか申し訳ないくらいだわ。今度、なにかお礼をしなければいけないと思っているのよ」
「あらぁ、マリアンお姉様。お気になさらないで。それより早く綺麗なアクセサリーをたくさん作ってくださいな。できた物は私が買い取りますわ。うふふ、お姉様の髪飾りが特に好きです。繊細で美しいの。さぁ、早く作業をはじめてくださいな。後でお茶をアンに持って行かせますね」
あぁ、本当に・・・・・・なんて優しい妹なの? 私は幸せ者よね?
「マリアンお姉様のアクセサリーは本当に繊細よね。お友達にあげると喜ばれるのよ。ザカライアは私が見ていてあげるから、作品を作成してきて良いわよ」
毎日のように来ているテリーザが温かい言葉をかけてくれた。
「そうだな、マリアンはとても手先が器用だ。ザカライアの面倒はスタインフェルド男爵夫人と見るから、アトリエで制作をしてくれば良いよ。子供のことは心配いらない」
テリーザはスタインフェルド男爵家で雇っているメイドやナニーも一緒に連れて来る。だから、私の息子ザカライアも安心して任せることができた。
「本当に? ありがとう。じゃぁ、お言葉に甘えてそうさせてもらうわね」
テリーザの夫のスタインフェルド男爵は領地と王都のタウンハウスを行ったりきたりしており、いったん領地に向かうと三、四ヶ月は王都に戻らない。その間のテリーザは、ほとんどノースカット画廊に来て、画廊の手伝いや私の息子のお世話をしてくれた。もっとも、私の息子のお世話はテリーザが伴ってきたメイドのアンとナニーのマヤがしてくれるのだけれどね。
「貴族同士のお付き合いって肩が凝るのよ。私は商家出身だしマリアンお姉様の家が一番落ち着くの。画廊のほうも展示や販売をお手伝いできて嬉しいわ。まるでここが私の実家みたいで寛げるの」
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なんて優しい夫と妹なの?
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「あらぁ、マリアンお姉様。お気になさらないで。それより早く綺麗なアクセサリーをたくさん作ってくださいな。できた物は私が買い取りますわ。うふふ、お姉様の髪飾りが特に好きです。繊細で美しいの。さぁ、早く作業をはじめてくださいな。後でお茶をアンに持って行かせますね」
あぁ、本当に・・・・・・なんて優しい妹なの? 私は幸せ者よね?
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