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7 死刑は免れたけれど・・・・・・
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アダム様がチャーリー伯父様を調べあげた結果、養育費はやはり打ち切られていなかったことがわかった。チャーリー伯父様は賭け事でつくった莫大な借金があり、その返済に私の養育費が使われたらしい。
それからお爺様の遺言書を隠していたことも発覚する。遺言書にはお爺様の家や敷地も、全て私に相続させるという記載があった。お爺様の持っていたわずかなお金ですら、全て私に遺すと書かれた遺言書は、チャーリー伯父様の金庫から発見された。
後日、アダム様がチャーリー伯父様を裁判にかけ、私もお母様も出席した。医師に診てもらったお母様の体調はかなり良くなっていたので、お母様の顔色は前よりも血色が良い。
裁判のなかでなぜチャーリー伯父様が、お爺様の遺言書を破棄せずに保管していたのか聞かれた際、「オヤジのむかつく遺言書を見ながら、妹や姪が苦しむ状況を作り出すことに快感を覚えた」と歪んだ気持ちを吐露する。
チャーリ伯父様の私やお母様への憎悪は根深くて、思わず身震いするほどだ。お爺様からの愛が欲しかったのかもしれない。それと私達への嫉妬も含まれているのかな。
でも、自堕落な生活をしていたチャーリー伯父様がお爺様から可愛がられるわけはないのよ。だって、お爺様は高潔な方だったから。
「チャーリーは詐欺罪でその嘘つきな舌を焼き、ジェミングウェイ辺境伯爵家を欺こうとした罪により斬首とする。自分の娘をジェミングウェイ辺境伯爵家の子供として名乗らせるということは、ジェミングウェイ家への冒涜であり、不敬罪にもあたり・・・・・・その娘と妻も・・・・・・死罪・・・・・・」
長々と罪状が語られ、3人とも死罪の判決がなされようとしていた。
ところが、
「お待ちください。・・・・・・これでも私と血が繋がった兄でございます。亡き父も兄が死罪となることは、きっとあの世でも望んではおりません。どうか寛大な罰を・・・・・・」
心優しいお母様は泣いて懇願する。確かにこんな伯父様でもお爺様の息子であることに変わりはない。お爺様が悲しむかも・・・・・・
「私もチャーリー伯父様の死罪は望んでおりません。死んでしまうだけが罪の償いではないです」
お母様と同じく私も声をあげた。
「ふむ。・・・・・・被害にあった二人がそう言うのなら命は取らない。しかし、無罪放免というわけにはいかない。ムチ打ちをそれぞれ10回、その後罪状を記したプラカードをクビから下げ我が領地を隅々まで歩き、皆にその顔を知らしめろ。村に戻った際には教会の門前で、この”恥辱の仮面”を被り三日ほど晒し者となれば良い!」
アダム様が最終的な判決を下し、チャーリ伯父様は安堵の声をあげる。
死にはしないけれどなかなかの刑だと思う。チャーリ伯父様はすっかり安心しているけれど大丈夫なのかしら?
「ちなみにお前達が被るこのお面は犯した罪を示すものだ。自分の利益だけを求めて探し回る大きく見開いた目、どんな情報も逃さないラッパのような耳、嘘しか言わない長く垂れ下がった舌。村人から石の一つや二つは飛んでくるだろうが我慢することだ。もし父上が存命であったのなら、生きながら熱された油壺に投げ込まれたことだろう」
アダム様がサラリとおっしゃった言葉にチャーリー伯父様は失禁した。
「あんな変なお面を被って教会の前に立つなんて地獄だわ。村の笑い者よ。村八分で誰にも相手にされなくなっちゃう・・・・・・嫌よ。嫌だ。嫌だよぉーー!! 父さんの言う通りにしただけなのに・・・・・・シエナ! お願い。助けてよ」
青ざめた顔を私に向けて、イブリンが「助けて」と懇願したが、私にこれ以上できることはない。チャーリ伯父様達は私やお母様だけを迫害したのではないのだから。ジェミングウェイ辺境伯爵家までも愚弄した罪は消せないのだ。
「これ以降、シエナはジェミングウェイ辺境伯爵家の令嬢となる。ここにアダム・ジェミングウェイ辺境伯としてシエナを当家に正式に迎え入れることを宣言する。貴族籍に追加する申請も速やかに王家に届け出ることとしよう。さて、刑の執行はこの瞬間から始めよ! ムチで思いっきりそいつらを叩くのだ!」
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
次回、チャーリー達の刑の執行場面です。あまり残酷すぎない程度に書きたいです。
それからお爺様の遺言書を隠していたことも発覚する。遺言書にはお爺様の家や敷地も、全て私に相続させるという記載があった。お爺様の持っていたわずかなお金ですら、全て私に遺すと書かれた遺言書は、チャーリー伯父様の金庫から発見された。
後日、アダム様がチャーリー伯父様を裁判にかけ、私もお母様も出席した。医師に診てもらったお母様の体調はかなり良くなっていたので、お母様の顔色は前よりも血色が良い。
裁判のなかでなぜチャーリー伯父様が、お爺様の遺言書を破棄せずに保管していたのか聞かれた際、「オヤジのむかつく遺言書を見ながら、妹や姪が苦しむ状況を作り出すことに快感を覚えた」と歪んだ気持ちを吐露する。
チャーリ伯父様の私やお母様への憎悪は根深くて、思わず身震いするほどだ。お爺様からの愛が欲しかったのかもしれない。それと私達への嫉妬も含まれているのかな。
でも、自堕落な生活をしていたチャーリー伯父様がお爺様から可愛がられるわけはないのよ。だって、お爺様は高潔な方だったから。
「チャーリーは詐欺罪でその嘘つきな舌を焼き、ジェミングウェイ辺境伯爵家を欺こうとした罪により斬首とする。自分の娘をジェミングウェイ辺境伯爵家の子供として名乗らせるということは、ジェミングウェイ家への冒涜であり、不敬罪にもあたり・・・・・・その娘と妻も・・・・・・死罪・・・・・・」
長々と罪状が語られ、3人とも死罪の判決がなされようとしていた。
ところが、
「お待ちください。・・・・・・これでも私と血が繋がった兄でございます。亡き父も兄が死罪となることは、きっとあの世でも望んではおりません。どうか寛大な罰を・・・・・・」
心優しいお母様は泣いて懇願する。確かにこんな伯父様でもお爺様の息子であることに変わりはない。お爺様が悲しむかも・・・・・・
「私もチャーリー伯父様の死罪は望んでおりません。死んでしまうだけが罪の償いではないです」
お母様と同じく私も声をあげた。
「ふむ。・・・・・・被害にあった二人がそう言うのなら命は取らない。しかし、無罪放免というわけにはいかない。ムチ打ちをそれぞれ10回、その後罪状を記したプラカードをクビから下げ我が領地を隅々まで歩き、皆にその顔を知らしめろ。村に戻った際には教会の門前で、この”恥辱の仮面”を被り三日ほど晒し者となれば良い!」
アダム様が最終的な判決を下し、チャーリ伯父様は安堵の声をあげる。
死にはしないけれどなかなかの刑だと思う。チャーリ伯父様はすっかり安心しているけれど大丈夫なのかしら?
「ちなみにお前達が被るこのお面は犯した罪を示すものだ。自分の利益だけを求めて探し回る大きく見開いた目、どんな情報も逃さないラッパのような耳、嘘しか言わない長く垂れ下がった舌。村人から石の一つや二つは飛んでくるだろうが我慢することだ。もし父上が存命であったのなら、生きながら熱された油壺に投げ込まれたことだろう」
アダム様がサラリとおっしゃった言葉にチャーリー伯父様は失禁した。
「あんな変なお面を被って教会の前に立つなんて地獄だわ。村の笑い者よ。村八分で誰にも相手にされなくなっちゃう・・・・・・嫌よ。嫌だ。嫌だよぉーー!! 父さんの言う通りにしただけなのに・・・・・・シエナ! お願い。助けてよ」
青ざめた顔を私に向けて、イブリンが「助けて」と懇願したが、私にこれ以上できることはない。チャーリ伯父様達は私やお母様だけを迫害したのではないのだから。ジェミングウェイ辺境伯爵家までも愚弄した罪は消せないのだ。
「これ以降、シエナはジェミングウェイ辺境伯爵家の令嬢となる。ここにアダム・ジェミングウェイ辺境伯としてシエナを当家に正式に迎え入れることを宣言する。貴族籍に追加する申請も速やかに王家に届け出ることとしよう。さて、刑の執行はこの瞬間から始めよ! ムチで思いっきりそいつらを叩くのだ!」
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次回、チャーリー達の刑の執行場面です。あまり残酷すぎない程度に書きたいです。
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