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1 妹の夫に会いたがる姉(妹視点)
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私は、お姉様にまたお屋敷に呼ばれた。お姉様の夫はつい最近老衰で亡くなり、一人で大きなお屋敷で暮らすお姉様は度々、私をここに呼び出す。
『とても、珍しいお菓子を頂いたから食べに来ない?』
そのような文面を侍女に持たせては私を呼びつけるのが得意なのだ。
「ポージ! 貴女ってば、また新しいネックレスをしているのね?」
お姉様は、いつだって目ざとく私の持ち物をチェックする。そう言うお姉様こそ、大きなダイヤの指輪をしているのに、とても羨ましそうな表情をするのだ。
「えぇ、セオドアが出張先で買ってきてくれたのです。でも、そんなに高価なものではありませんよ」
「まぁー。ポージのことを、とても大事にしているのね?」
「はい! それはもう。いつでも、どこにいても、私のことを気にかけてくれますわ!」
私は、にっこりと笑う。セオドアはいつだって、私のことを思っている。
お姉様は、私に提案した。
「セオドア様には、一回も会ったことはないわ。一度、会いたいわ」
綺麗なお顔を花のようにほころばせて微笑むお姉様は最高に美しい。
「えぇ、出張から明日には帰ってきますので、いつがいいか聞いてみますね? 私は、今週は忙しくて来週じゃないと・・・・・・」
言いかけたところで、お姉様が朗らかに笑った。
「ねぇ、私は退屈しているのよ? セオドア様は、いろいろな場所に出張して土産話しもたくさんあるのでしょう?
私も、旅行をしようと思っていてねぇ。お勧めの観光地も聞きたいのよ。だからねぇ、ポージが忙しかったらセオドア様だけ来てもらっていいのよ?」
『とても、珍しいお菓子を頂いたから食べに来ない?』
そのような文面を侍女に持たせては私を呼びつけるのが得意なのだ。
「ポージ! 貴女ってば、また新しいネックレスをしているのね?」
お姉様は、いつだって目ざとく私の持ち物をチェックする。そう言うお姉様こそ、大きなダイヤの指輪をしているのに、とても羨ましそうな表情をするのだ。
「えぇ、セオドアが出張先で買ってきてくれたのです。でも、そんなに高価なものではありませんよ」
「まぁー。ポージのことを、とても大事にしているのね?」
「はい! それはもう。いつでも、どこにいても、私のことを気にかけてくれますわ!」
私は、にっこりと笑う。セオドアはいつだって、私のことを思っている。
お姉様は、私に提案した。
「セオドア様には、一回も会ったことはないわ。一度、会いたいわ」
綺麗なお顔を花のようにほころばせて微笑むお姉様は最高に美しい。
「えぇ、出張から明日には帰ってきますので、いつがいいか聞いてみますね? 私は、今週は忙しくて来週じゃないと・・・・・・」
言いかけたところで、お姉様が朗らかに笑った。
「ねぇ、私は退屈しているのよ? セオドア様は、いろいろな場所に出張して土産話しもたくさんあるのでしょう?
私も、旅行をしようと思っていてねぇ。お勧めの観光地も聞きたいのよ。だからねぇ、ポージが忙しかったらセオドア様だけ来てもらっていいのよ?」
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