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「あっははは。どうやらそのお顔は、なにもされたことがない、ということのようですわね? さぁ、どちらが愛されているかわかったでしょう?」
せっかく自信がついてきたところだったのに・・・・・・リュシュパン公爵家の方々から、私は愛されているのかもしれない、と思い始めてきたところだったのに・・・・・・
私だけが特別ではないと聞かされて、自分が思い上がっていたことに恥ずかしくなる。私はマクシミリアン様にキスもされたこともなければ・・・・・・好きだ、と言われたこともないのだ。
「どちらを愛しているか? 聞くまでもないだろう?」
いつの間にか私の横にいらっしゃったマクシミリアン様が、私の手にそっと触れてにっこりと微笑んだ。
「ベッツィー。君の声はすごく耳障りだ。聞いているだけで気分が悪くなるし、どんどん音量が大きくなっていたのに気づいてないのか? わたしはベッツィーにキスをしたこともなければそれ以上のことをした覚えもない! そちらのフランクも大嘘つきだな。これはわたしに対する名誉毀損に値する」
「まぁ! マクシミリアン様、ご病気が治り大変喜ばしく思います。きっとそれは私が神に祈りを捧げていたからだと思います。毎日太陽が昇る前に井戸の冷たい水を浴び、『愛おしいマクシミリアン様がお元気になりますように』と、冷水を頭から被っておりました」
ベッツィーは媚びるような眼差しで両手を胸の前で組み、豊かな胸を押し寄せるような仕草をする。マクシミリアン様は不快げに顔を背けた。
「ベッツィーのドレスを選んだのは誰かね? このようなパーティに深紅で胸のあいたドレスを着てくるとは、非常識な! ベッツィーとフランクは本当に王立学園に通わせたのか? さきほどの会話は、わしの耳にまで届いたぞ。なんと愚かな恥ずかしい大嘘の言葉を吐きちらし、教育も躾もなっとらん!」
私の背後から聞こえてきたのは、威厳のある男性の怒りがこもった声だ。振り返るとその立派な髭を蓄えた方は、私にだけにっこりと微笑む。
「大きくなったなぁ。まさしく、わしの妻カプシーヌの生き写しだ。今までこのバカどもを放置しておったジィが悪かった。可哀想に・・・・・・しかし、わしが来たからにはこいつらの思い通りにはさせん!」
「お祖父様? 私のお祖父様なのですか? 私はお祖父様に嫌われていたのではないのですか?」
「そのようなことがあるはずがなかろう? 一番、かわいい孫だ。確かにずっと会いに行かなくてすまなかったな。しかし、イザックには、孫たちへプレゼントを買う金を渡していたよ。イザック、お前はわしに孫達のプレゼントは物でなく金にしてくれ、と言ったよな? その金で、もちろんフランソワーズにもプレゼントを買ってあげたよなぁ?」
「・・・・・・もちろん、フランクとベッツィーには毎年誕生日に、『お祖父様からいただいたお金で好きなものを買いなさい』と、市井に一緒に出かけ買わせておりました。ですが、このフランソワーズは我が儘でして、一緒に出かけても『気に入るものがない』と言い、なにも買わないことがしょっちゅうで・・・・・・・」
「そんなことありません! 嘘つきです! この人達は全員嘘つきです! お嬢様だけ連れて行かなかったくせに! ご家族で外出する時は、いつも屋敷の北側の使用人が使うような部屋にお嬢様を閉じ込めて、そこから出ないようにとおっしゃっていました」
この声は専属侍女だったマグノリア?
「フランソワーズお嬢様。お久しぶりです。今日からまたお嬢様のお世話をさせていただくことになりました」
マグノリアの後ろには、にこにこと私に笑いかける私の髪色と同じ男性がいる。
「私と同じ水色の髪? まさかお祖母様の・・・・・・」
「そうだよ。わたしはガブリエル公爵でフランソワーズの大叔父にあたる。こちらはわたしの妻だ。ガブリエル公爵家のなかで、わたしとカプシーヌ姉上だけがこの髪色を引き継いだ。妖精オンディーヌの末裔ともいわれる象徴的な髪色なんだよ。だからフランソワーズはそれだけで、誰よりも価値があり尊い存在だ。」
「はぁ? 笑わせないでよ! フランソワーズお姉様なんかに価値なんてあるわけないじゃない! いつだってお母様は、「なんの価値もないフランソワーズ」と、呼んでいたのに! ねぇ、お母様?」
ベッツィーは憎々しげに私を睨み付け、お母様に同意を求めた。
(こんなに大勢の前で、お母様に疎まれていたことを暴露されるなんて・・・・・・恥ずかしくて涙が出そう・・・・・・)
身体を震わせて泣くのを必死で堪えていたら、ふわりと薔薇の香りで包み込まれる。ガブリエル公爵夫人が私の身体に手を回し、背中を優しくポンポンと撫でた。まるで幼い子が怪我をしたときにあやす母親のような仕草で。
「わたくしの娘に『なんの価値もないフランソワーズ』と呼んでいたですって? そこの女、サマンターブル王国をおとしめた罪は重いですよ」
「え? ガブリエル公爵夫人、このフランソワーズはあたくしが産んだ子です。あたくしの娘です」
「いいえ。フランソワーズは既にサマンターブル王国筆頭公爵家ガブリエル家の養女になっておりますわ。両国の国王陛下も了承済みでございます」
「ですが、なぜサマンターブル王国をおとめることになるのですか? 大袈裟すぎます。このフランソワーズは頭も悪く変な髪色で我が儘で、ろくでもない子供だったのです。養女を迎えたいなら、こちらにもっといい娘がおります。愛娘のベッツィーです。この可愛いベッツィーこそガブリエル公爵家の養女に相応しい」
お父様がベッツィーを前に押し出した。
「ますますもって不敬だな。わたしの妻はサマンターブル王国の第一王女殿下であった。今の国王陛下はわたしの義理の弟にあたる。ゆえに、わたしと妻の養女になったフランソワーズは、すでにサマンターブル王国の王族に連なる身分を得た。身の程をわきまえよ!」
「そ、そんな・・・・・・。あり得ません。このフランソワーズはあたくしが産んだ子で・・・・・・」
「やれやれ、こんな愚かな下賎な女から『聖女様』がお生まれになったとは神も罪なことをなさる。ジャンヌ、これがあの愚かなカステジャノス侯爵夫妻か?」
「えぇ、これがわたくし達の大事なフランソワーズを虐めて楽しんでいたろくでなしどもですわ。皆様、お揃いでなによりですわ。さぁ、この者達の断罪を始めましょう」
ぱっと照明が照らされ招待客の貴族達が周りを取り囲み、鳴り響く拍手がすごい。
「まぁ、これは珍しい余興ですわね。筆頭侯爵家も墜ちたものね」
「かつての社交界の華を失い、あんな下品なマルブランシュ男爵令嬢なんかを嫁に迎えたことが悲劇でしたわね」
「ロクサーヌは、学園で同級生でしたわ。全然お勉強ができなくって・・・・・・ほっほほほ、自分の名前しか書けないかも」
「クスクス、あのベッツィーもすっごいおバカさんよ。いつも成績は下から数えたほうが早いのよ。容姿だって金髪だけは綺麗だけど、顔の造作そのものは平凡なのにねぇ。母親そっくりで勘違いが激しくて」
「ふふふ。ベッツィー様って自分のことを絶世の美女だって思っているのですって。『お母様に似て私は傾国の美女なのよ』と、よく学園でおっしゃっていて・・・・・・恥ずかしい方よね」
「鏡がないのね。あそこの屋敷には」
「ふっ、あっははは。なんて愚かな人達なの」
「クスクスクス。はずかしい方々よね」
「わっはははは! 滑稽な奴らだ」
「ロクサーヌとベッツィー似た者親子だな。クックックック。フランクはどうなんだ?」
「あぁ、フランクも同じだよ。なんの才能もないが、プライドだけは誰より高い」
周りを取り囲む貴族達の嘲笑う声がこだまする。お母様達はワナワナと身を震わせてその場を去ろうとするけれど、リュシュパン公爵家の騎士達に遮られ、鮮やかな緑の騎士服の騎士達がお父様の足を引っかけた。
「失礼。なにやら神が、わたしの足を操られたようです。聖女様を迫害する者は、神聖騎士からすれば万死に値する神への冒涜者ですので・・・・・・・」
「な、なにをする! わしは、この国の筆頭侯爵家の当主だぞ! 無礼者が!」
「ふん! お前はもう当主にしておけん!」
お祖父様は鼻を鳴らした。
「お前などゴミだ」
この方の登場では全ての貴族達がカーテシーをしていたけれど、多分あの服装は大神官様だ。屋敷から出なくても図書室にはたくさんの本があり、そこで見たことのある服装。
多数の国が信仰する神に仕える最高位の方。
その方がお父様に、
「ゴミはゴミ箱に入っておればよい」
と、吐き捨てるようにおっしゃる。
そして、その尊い方は私に跪き、
「聖女様。やっとこの世界にお出ましになられましたね。その尊いお姿に、わたしを始めとした全ての者が跪くでしょう」と、おっしゃった。
せっかく自信がついてきたところだったのに・・・・・・リュシュパン公爵家の方々から、私は愛されているのかもしれない、と思い始めてきたところだったのに・・・・・・
私だけが特別ではないと聞かされて、自分が思い上がっていたことに恥ずかしくなる。私はマクシミリアン様にキスもされたこともなければ・・・・・・好きだ、と言われたこともないのだ。
「どちらを愛しているか? 聞くまでもないだろう?」
いつの間にか私の横にいらっしゃったマクシミリアン様が、私の手にそっと触れてにっこりと微笑んだ。
「ベッツィー。君の声はすごく耳障りだ。聞いているだけで気分が悪くなるし、どんどん音量が大きくなっていたのに気づいてないのか? わたしはベッツィーにキスをしたこともなければそれ以上のことをした覚えもない! そちらのフランクも大嘘つきだな。これはわたしに対する名誉毀損に値する」
「まぁ! マクシミリアン様、ご病気が治り大変喜ばしく思います。きっとそれは私が神に祈りを捧げていたからだと思います。毎日太陽が昇る前に井戸の冷たい水を浴び、『愛おしいマクシミリアン様がお元気になりますように』と、冷水を頭から被っておりました」
ベッツィーは媚びるような眼差しで両手を胸の前で組み、豊かな胸を押し寄せるような仕草をする。マクシミリアン様は不快げに顔を背けた。
「ベッツィーのドレスを選んだのは誰かね? このようなパーティに深紅で胸のあいたドレスを着てくるとは、非常識な! ベッツィーとフランクは本当に王立学園に通わせたのか? さきほどの会話は、わしの耳にまで届いたぞ。なんと愚かな恥ずかしい大嘘の言葉を吐きちらし、教育も躾もなっとらん!」
私の背後から聞こえてきたのは、威厳のある男性の怒りがこもった声だ。振り返るとその立派な髭を蓄えた方は、私にだけにっこりと微笑む。
「大きくなったなぁ。まさしく、わしの妻カプシーヌの生き写しだ。今までこのバカどもを放置しておったジィが悪かった。可哀想に・・・・・・しかし、わしが来たからにはこいつらの思い通りにはさせん!」
「お祖父様? 私のお祖父様なのですか? 私はお祖父様に嫌われていたのではないのですか?」
「そのようなことがあるはずがなかろう? 一番、かわいい孫だ。確かにずっと会いに行かなくてすまなかったな。しかし、イザックには、孫たちへプレゼントを買う金を渡していたよ。イザック、お前はわしに孫達のプレゼントは物でなく金にしてくれ、と言ったよな? その金で、もちろんフランソワーズにもプレゼントを買ってあげたよなぁ?」
「・・・・・・もちろん、フランクとベッツィーには毎年誕生日に、『お祖父様からいただいたお金で好きなものを買いなさい』と、市井に一緒に出かけ買わせておりました。ですが、このフランソワーズは我が儘でして、一緒に出かけても『気に入るものがない』と言い、なにも買わないことがしょっちゅうで・・・・・・・」
「そんなことありません! 嘘つきです! この人達は全員嘘つきです! お嬢様だけ連れて行かなかったくせに! ご家族で外出する時は、いつも屋敷の北側の使用人が使うような部屋にお嬢様を閉じ込めて、そこから出ないようにとおっしゃっていました」
この声は専属侍女だったマグノリア?
「フランソワーズお嬢様。お久しぶりです。今日からまたお嬢様のお世話をさせていただくことになりました」
マグノリアの後ろには、にこにこと私に笑いかける私の髪色と同じ男性がいる。
「私と同じ水色の髪? まさかお祖母様の・・・・・・」
「そうだよ。わたしはガブリエル公爵でフランソワーズの大叔父にあたる。こちらはわたしの妻だ。ガブリエル公爵家のなかで、わたしとカプシーヌ姉上だけがこの髪色を引き継いだ。妖精オンディーヌの末裔ともいわれる象徴的な髪色なんだよ。だからフランソワーズはそれだけで、誰よりも価値があり尊い存在だ。」
「はぁ? 笑わせないでよ! フランソワーズお姉様なんかに価値なんてあるわけないじゃない! いつだってお母様は、「なんの価値もないフランソワーズ」と、呼んでいたのに! ねぇ、お母様?」
ベッツィーは憎々しげに私を睨み付け、お母様に同意を求めた。
(こんなに大勢の前で、お母様に疎まれていたことを暴露されるなんて・・・・・・恥ずかしくて涙が出そう・・・・・・)
身体を震わせて泣くのを必死で堪えていたら、ふわりと薔薇の香りで包み込まれる。ガブリエル公爵夫人が私の身体に手を回し、背中を優しくポンポンと撫でた。まるで幼い子が怪我をしたときにあやす母親のような仕草で。
「わたくしの娘に『なんの価値もないフランソワーズ』と呼んでいたですって? そこの女、サマンターブル王国をおとしめた罪は重いですよ」
「え? ガブリエル公爵夫人、このフランソワーズはあたくしが産んだ子です。あたくしの娘です」
「いいえ。フランソワーズは既にサマンターブル王国筆頭公爵家ガブリエル家の養女になっておりますわ。両国の国王陛下も了承済みでございます」
「ですが、なぜサマンターブル王国をおとめることになるのですか? 大袈裟すぎます。このフランソワーズは頭も悪く変な髪色で我が儘で、ろくでもない子供だったのです。養女を迎えたいなら、こちらにもっといい娘がおります。愛娘のベッツィーです。この可愛いベッツィーこそガブリエル公爵家の養女に相応しい」
お父様がベッツィーを前に押し出した。
「ますますもって不敬だな。わたしの妻はサマンターブル王国の第一王女殿下であった。今の国王陛下はわたしの義理の弟にあたる。ゆえに、わたしと妻の養女になったフランソワーズは、すでにサマンターブル王国の王族に連なる身分を得た。身の程をわきまえよ!」
「そ、そんな・・・・・・。あり得ません。このフランソワーズはあたくしが産んだ子で・・・・・・」
「やれやれ、こんな愚かな下賎な女から『聖女様』がお生まれになったとは神も罪なことをなさる。ジャンヌ、これがあの愚かなカステジャノス侯爵夫妻か?」
「えぇ、これがわたくし達の大事なフランソワーズを虐めて楽しんでいたろくでなしどもですわ。皆様、お揃いでなによりですわ。さぁ、この者達の断罪を始めましょう」
ぱっと照明が照らされ招待客の貴族達が周りを取り囲み、鳴り響く拍手がすごい。
「まぁ、これは珍しい余興ですわね。筆頭侯爵家も墜ちたものね」
「かつての社交界の華を失い、あんな下品なマルブランシュ男爵令嬢なんかを嫁に迎えたことが悲劇でしたわね」
「ロクサーヌは、学園で同級生でしたわ。全然お勉強ができなくって・・・・・・ほっほほほ、自分の名前しか書けないかも」
「クスクス、あのベッツィーもすっごいおバカさんよ。いつも成績は下から数えたほうが早いのよ。容姿だって金髪だけは綺麗だけど、顔の造作そのものは平凡なのにねぇ。母親そっくりで勘違いが激しくて」
「ふふふ。ベッツィー様って自分のことを絶世の美女だって思っているのですって。『お母様に似て私は傾国の美女なのよ』と、よく学園でおっしゃっていて・・・・・・恥ずかしい方よね」
「鏡がないのね。あそこの屋敷には」
「ふっ、あっははは。なんて愚かな人達なの」
「クスクスクス。はずかしい方々よね」
「わっはははは! 滑稽な奴らだ」
「ロクサーヌとベッツィー似た者親子だな。クックックック。フランクはどうなんだ?」
「あぁ、フランクも同じだよ。なんの才能もないが、プライドだけは誰より高い」
周りを取り囲む貴族達の嘲笑う声がこだまする。お母様達はワナワナと身を震わせてその場を去ろうとするけれど、リュシュパン公爵家の騎士達に遮られ、鮮やかな緑の騎士服の騎士達がお父様の足を引っかけた。
「失礼。なにやら神が、わたしの足を操られたようです。聖女様を迫害する者は、神聖騎士からすれば万死に値する神への冒涜者ですので・・・・・・・」
「な、なにをする! わしは、この国の筆頭侯爵家の当主だぞ! 無礼者が!」
「ふん! お前はもう当主にしておけん!」
お祖父様は鼻を鳴らした。
「お前などゴミだ」
この方の登場では全ての貴族達がカーテシーをしていたけれど、多分あの服装は大神官様だ。屋敷から出なくても図書室にはたくさんの本があり、そこで見たことのある服装。
多数の国が信仰する神に仕える最高位の方。
その方がお父様に、
「ゴミはゴミ箱に入っておればよい」
と、吐き捨てるようにおっしゃる。
そして、その尊い方は私に跪き、
「聖女様。やっとこの世界にお出ましになられましたね。その尊いお姿に、わたしを始めとした全ての者が跪くでしょう」と、おっしゃった。
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