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それぞれの末路

14 カイデン公爵の侍従ーそれぞれの視点ーその3 R18

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ꕤ୭* 鬼畜には法律どうりの刑では甘い(国王陛下視点)

 シーザー騎士団長は、辺境伯の次男で優秀な男だった。数々の功績をあげたこの男に弱みなどないと思っていたが唯一の弱みは私と同じ愛する女性だった。私が王妃を溺愛しているようにシーザーも婚約者を溺愛していた。

 ところが、その婚約者は数ヶ月前に市井で惨殺死体で発見された。その婚約者は王妃の友人でもあるメロン公爵夫人の姪、マリア・アドリア子爵令嬢だ。

 その死体は酷すぎた。犯され男の体液で身体は汚され、腹や背中は一面の痣だらけで内臓は破裂し、肋骨も折れていた。顔まで殴られ、薬指は切断され・・・・・・こんな惨い殺し方ができる奴は人間とは認めない。

「もしこの犯人が捕まったら、私の好きなように復讐させてください。お願いします!」
 シーザーから懇願された私は即座に許可を与えた。

「こんなことをする鬼畜には法律など不要だ。好きに罰することを許可しよう」



ꕤ୭* この手で復讐を!(カリン・メロン公爵夫人視点)

「マリア様を惨殺した男が判明しました!」
 その言葉を聞いた時に、私は心から神に感謝をした。この男への刑は私の妹夫婦のアドリア子爵夫妻も交えてじっくり見届けようと思っている。


 死ぬより辛い苦痛を、できるだけ長い時間、味あわせたい!

「頼むから殺してくれ!」と懇願させるのだ!



 私が娘のように可愛がっていたマリアは、あの日は孤児院の訪問日だった。時間は午後の2時前後、市井の路地は夜が危険なだけで昼間は危険ではないはずだった。あの路地の先に私と妹のお気に入りのスイーツのお店があり、そこでお買い物をする為にマリアは午前中の孤児院でのボランティアの帰りに、近道をしてあの路地を通ったのだろう。

 そんな母親と伯母への優しい心が、鬼畜な男に踏みにじられ言葉にもできない殺され方をされたのだ。

 許すものか! 

 犯罪者にも人権があると言う学者が、裁判の際にこの犯人の生い立ちにも不幸な面があると言い出した。

 ふざけないでよ! 

「アンタの愛娘が同じように殺されたらどう思いますか?」
 と、誰かこの学者に聞いてほしい。

 判決は死刑だ。ただの斬首刑。甘すぎるわ! 

 マリアは犯され、殴られ蹴られ、指まで切断されたのに!

 一瞬で終わる死刑など罰なわけがない。ご褒美だわ!


 私が悔しさに唇を噛みしめていると、シーザー騎士団長は私にささやいた。
「復讐は我らの手で・・・・・・」







ꕤ୭*シーザ視点

 この男に私は満面の笑みを浮かべた。
「そうか、おまえが犯人ってわけだね? しかし、とりあえずは裁判が開かれるだろう。一応はね」

 裁判の結果は死刑。死刑執行日はその三日後だった。
麻袋を被せられたコンラッドは民衆の怒声が投げつけられるなか、ギロチンの露と消えた。







 のは、表向きだ。ギロチンなんかで済ませるわけがないだろう? あそこで首を切られたのは別の死刑囚だ。
あの男はまだ生きていてメロン公爵家の地下牢にいるさ。あの男が殺したのはマリアだけじゃなかったから、殺されたと思われる平民の遺族にも連絡してやった。皆でこの復讐劇を見届けるためだ。

 絶対に楽には殺させないさ。




ꕤ୭*コンラッド視点

 俺は裁判にかけられ死刑を宣告された。拷問刑だと思っていたのに、ただの死刑ならまだ楽だ。斬首刑は研ぎ澄まされた巨大な刃で首を切られ、一瞬で死ねる。

 それなのになかなか殺されず清潔な、どちらかと言えば居心地の良い地下牢に入れられている。複数の人間の怒りの感情の思念が私に向けられているのを感じる。



 そこに連れてこられて三日後ぐらいだろうか。どやどやと何人もの人間が地下牢にやって来たんだ。


「やぁ、まずはその肉と爪のあいだに針でもさそうか?」
 シーザー騎士団長が、恐ろしくいい笑顔でそう言った。その背後には20人近い人間が私を睨みつけていた。

「シーザ。それではなまぬるいでしょう? 手足を切断し豚のエサにしなさい」
 明らかに高位貴族のご夫人がイライラしながら言った言葉に、失禁してしまった私だ。あれは、メロン公爵夫人?

「メロン公爵夫人。それでは出血多量ですぐ死んでしまいます。睡眠妨害と水責め、虫責め、最後は生きながら釜ゆでなどいかがでしょうか?」 
 シーザー騎士団長がまたもや、にこやかに提案する。

「いや、それもなまぬるい、毎日いろいろなところに切り傷をつけていきましょう。長い時間をかけてゆっくり身体を切り刻む。すぐになど死なせてやるものか」
 アドリア子爵夫妻がなぜいるのだろう? あそこに娘はいないはず・・・・・・あ、そういえばいた。優秀な娘で隣国に幼い頃から留学していた娘だっけ?

 まさかじゃぁ、あれは貴族の娘なのか・・・・・・どうりで口調が上から目線なはずだ。

「蛇壺はどうでしょうか?」

「焼きごてで全身を焼くのはどうでしょう?」

 私は恐ろしさのあまり気絶したのだった。






❦ஐ*:.٭ ٭:.*ஐೄ❦ஐ*:.٭ ٭:.*ஐೄ


 被害者の遺族がたくさんいすぎて、拷問の協議が長引きそうな気配ですね😅

 明日は実際の拷問o( ̄┰ ̄*)ゞ
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