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ドリアン子爵夫妻の場合
断罪5 オーロラの場合
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断罪5
私は、カトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷で下女として働いている。カトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷では、全ての作業が時間どおりに進む。
朝は4時に起きて、庭師と一緒に庭園の手入れをする。草むしりや落ち葉を掃き、それが終わってから朝食になる。朝食の後は、屋敷の掃除で、それが終わればコックの手伝いやら、いろいろな雑用をこなす。
あっという間に、一日が終わり、また同じことが繰り返される。その日々の作業のなかで、カトレーネ・トマス前々公爵夫人やマリアンヌ様が声をかけてくださる。それが、子供のように嬉しかった。
幼い頃から、どんなに頑張っても、両親は自分達のことしか興味がなくて、褒められたことは一回もなかった。でも、ここでは、カトレーネ・トマス前々公爵夫人がいつも褒めてくださった。
「おぉ、よく綺麗に草を除去できましたね!」
「あら、廊下がピカピカだわ。隅々までお掃除したのね。とても気持ちいいわ」
「まぁーー、このお野菜はオーロラが切ったのですか? とても、上手に切れていますよ」
なんだろう、たまらなく嬉しかった。もっと、褒めていただきたくて、喜んでいただきたくて、頑張った。
2年もすると、下女から侍女に昇格した。カトレーネ・トマス前々公爵夫人のもとで、侍女としての教育を受けていくなかで、働くことの喜びを覚えた。
私は、カトレーネ・トマス前々公爵夫人が大好きになり、ずっとこの屋敷で働きたいと思うようになった。
夫とは申し訳ないけれど離婚をさせてもらった。いい人だけれど、好きでもない男性と長い人生を歩むのは正直しんどいからだ。侍女同士で仲良しができると、休みの日には一緒に出かけたり、たわいもない話で盛り上がった。
ある日のこと、外出先で素晴らしくハンサムな男性に声をかけられた。
「一緒にお茶でも、いかがですか?」
その男性は、昔の私が大好きな見栄えの良い体つきに、甘い顔立ちをしていた。
「けっこうです! 私は急いでいますから!」
私は、なんの迷いもなくそう答えていた。もう、外見だけでは男性を好きにはならない・・・・・・
私には、信頼してくれるカトレーネ・トマス前々公爵夫人と、励まし合って働く同僚達がいるのだから・・・・・・
そう、もう、行きずりの男性に癒やしなど求める必要なんてなくなった。居場所があるって、こういうことだわ。
生活が充実していると、人間ってくだらないことはしなくなるんだな・・・・・・
私は、外出先で用事を済ますとカトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷に嬉々として帰る。そこが、私の戻る家だから・・・・・
それから五年後、お父様がカトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷に来て、私に土下座をして謝り、たまに会ってお茶をするようになる仲良し父娘になるとは、この時は思いもしないのだった。
完
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
いったん、完結とさせていただきます。
運営に問い合わせたところ、
『作品がそれぞれ独立した内容のものであれば、
続編を別作品として投稿いただいて問題ございません。』
との回答をいただきましたので、事件ごとに投稿させていただきます。
私は、カトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷で下女として働いている。カトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷では、全ての作業が時間どおりに進む。
朝は4時に起きて、庭師と一緒に庭園の手入れをする。草むしりや落ち葉を掃き、それが終わってから朝食になる。朝食の後は、屋敷の掃除で、それが終わればコックの手伝いやら、いろいろな雑用をこなす。
あっという間に、一日が終わり、また同じことが繰り返される。その日々の作業のなかで、カトレーネ・トマス前々公爵夫人やマリアンヌ様が声をかけてくださる。それが、子供のように嬉しかった。
幼い頃から、どんなに頑張っても、両親は自分達のことしか興味がなくて、褒められたことは一回もなかった。でも、ここでは、カトレーネ・トマス前々公爵夫人がいつも褒めてくださった。
「おぉ、よく綺麗に草を除去できましたね!」
「あら、廊下がピカピカだわ。隅々までお掃除したのね。とても気持ちいいわ」
「まぁーー、このお野菜はオーロラが切ったのですか? とても、上手に切れていますよ」
なんだろう、たまらなく嬉しかった。もっと、褒めていただきたくて、喜んでいただきたくて、頑張った。
2年もすると、下女から侍女に昇格した。カトレーネ・トマス前々公爵夫人のもとで、侍女としての教育を受けていくなかで、働くことの喜びを覚えた。
私は、カトレーネ・トマス前々公爵夫人が大好きになり、ずっとこの屋敷で働きたいと思うようになった。
夫とは申し訳ないけれど離婚をさせてもらった。いい人だけれど、好きでもない男性と長い人生を歩むのは正直しんどいからだ。侍女同士で仲良しができると、休みの日には一緒に出かけたり、たわいもない話で盛り上がった。
ある日のこと、外出先で素晴らしくハンサムな男性に声をかけられた。
「一緒にお茶でも、いかがですか?」
その男性は、昔の私が大好きな見栄えの良い体つきに、甘い顔立ちをしていた。
「けっこうです! 私は急いでいますから!」
私は、なんの迷いもなくそう答えていた。もう、外見だけでは男性を好きにはならない・・・・・・
私には、信頼してくれるカトレーネ・トマス前々公爵夫人と、励まし合って働く同僚達がいるのだから・・・・・・
そう、もう、行きずりの男性に癒やしなど求める必要なんてなくなった。居場所があるって、こういうことだわ。
生活が充実していると、人間ってくだらないことはしなくなるんだな・・・・・・
私は、外出先で用事を済ますとカトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷に嬉々として帰る。そこが、私の戻る家だから・・・・・
それから五年後、お父様がカトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷に来て、私に土下座をして謝り、たまに会ってお茶をするようになる仲良し父娘になるとは、この時は思いもしないのだった。
完
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
いったん、完結とさせていただきます。
運営に問い合わせたところ、
『作品がそれぞれ独立した内容のものであれば、
続編を別作品として投稿いただいて問題ございません。』
との回答をいただきましたので、事件ごとに投稿させていただきます。
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正式シリーズ化、おめでとうございます!
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そういうのがハッキリ出ているので好きです。
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お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
うわぁい❣️嬉しいです(ノ*>∀<)ノ
アリガトウゴザイマス ───(人´∀`*´∀`人)───♪
コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
はい、水戸黄門みたい?ですよねぇー😆
☆:*:・ァリガ(^ω^人)㌧㌧㌧・:*゜☆ございますーー
コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
終わらないですーヽ(´o`;
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これからもよろしくお願いします🙏🎶
コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。