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カトレーネ・トマス前々公爵夫人の相談室
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王宮では、王妃様の執務室の隣の部屋で大がかりな改造がされていた。
「カトレーネ・トマス前々公爵夫人の相談室」
と大きな表札が扉には掲げられている。
最近、新しく普及した電話機なるものが、20台ほど設置されて、多くの女性の文官が起用された。
また、カトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷でも、電話機が5台設置されて大きなデスクが5つほど運び込まれた。
「マーガレットの机は私の机の横にお願いしますよ。マリアンヌは、私の前の机でいいでしょう。バーミュレはマリアンヌの隣にね。おや、もう電話がかかってきましたね。もし、もし・・・・・・」
「カトレーネ室長。早速、奥様の浮気を疑うドリアン子爵様からご相談のお電話が、入っております。転送してよろしいですか?」
「もちろん、いいですとも! さぁ、マーガレットとマリアンヌにバーミュレ! お仕事ですよ」
「「「はい」」」
とは言いながらも、侍女達が紅茶を淹れて傅くなかでの仕事は、貴婦人達のお茶会のようでどこまでも、優雅でカトレーネ様らしいのだった。
おまけー(ゾーイ・パラダイス夫人)
私は夫に離婚されて、実家に戻るしかなかった。子供達には、たまに会えたが、社交界にも出られず、ただ実家の屋敷に閉じ籠もり、ずっと後悔していた。
なぜ、いっときの遊びの為にすべてを失うようなバカなことをしたのだろう? そればかりを考えて・・・・・・たまに会える子供達が私と別れるときの悲しい瞳を思い出す。
傷ついたその瞳は私がしでかした罪の重さだ。離婚で辛いのは私ではなかった・・・・・・母親を失った・・・・・・温かい家庭を失った子供達こそ辛いのだ。
愚かな私は、やっと、そんな当たり前のことに気がついたのだった。
そのうち、私は実家で兄夫婦の子供の世話をしながら、カウンセラーの資格をとった。私のような愚かなことをしようとしている女性達を止めたいし、離婚によって不幸になる子供をなくしたいと思うようになったからだ。
ある日、カトレーネ・トマス前々公爵夫人から電話を頂いた。今は、もうどこの貴族の屋敷にも電話が普及していた。
「ゾーイさん。貴女に新しい人生を始めるきっかけをプレゼントしましょう! 私のチームに加わりなさい!」
「チーム?」
「そうですよ。貴女には、うってつけのお仕事だと思います。貴女の元夫のパラダイス伯爵が推薦してくれました。
彼も、たまにこの仕事を手伝っています。なにもかも、良い方向にいくはずです! 神様は、心を入れ替えて努力する女性の足を引っ張る真似はしませんからね!」
私は、嬉しさに涙を流したのだった。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
次回は相談電話のドリアン子爵編のお話になります。
シリーズ化は運営の許可がないと、削除される恐れがありますので(^_^;)、ここで続行することにしました。
二転三転して申し訳ございません。
この作品は「親友と浮気をする夫、どちらも私は要りません」の続編のような形になるのかな?と思います。
よろしくお願いします。
「カトレーネ・トマス前々公爵夫人の相談室」
と大きな表札が扉には掲げられている。
最近、新しく普及した電話機なるものが、20台ほど設置されて、多くの女性の文官が起用された。
また、カトレーネ・トマス前々公爵夫人の屋敷でも、電話機が5台設置されて大きなデスクが5つほど運び込まれた。
「マーガレットの机は私の机の横にお願いしますよ。マリアンヌは、私の前の机でいいでしょう。バーミュレはマリアンヌの隣にね。おや、もう電話がかかってきましたね。もし、もし・・・・・・」
「カトレーネ室長。早速、奥様の浮気を疑うドリアン子爵様からご相談のお電話が、入っております。転送してよろしいですか?」
「もちろん、いいですとも! さぁ、マーガレットとマリアンヌにバーミュレ! お仕事ですよ」
「「「はい」」」
とは言いながらも、侍女達が紅茶を淹れて傅くなかでの仕事は、貴婦人達のお茶会のようでどこまでも、優雅でカトレーネ様らしいのだった。
おまけー(ゾーイ・パラダイス夫人)
私は夫に離婚されて、実家に戻るしかなかった。子供達には、たまに会えたが、社交界にも出られず、ただ実家の屋敷に閉じ籠もり、ずっと後悔していた。
なぜ、いっときの遊びの為にすべてを失うようなバカなことをしたのだろう? そればかりを考えて・・・・・・たまに会える子供達が私と別れるときの悲しい瞳を思い出す。
傷ついたその瞳は私がしでかした罪の重さだ。離婚で辛いのは私ではなかった・・・・・・母親を失った・・・・・・温かい家庭を失った子供達こそ辛いのだ。
愚かな私は、やっと、そんな当たり前のことに気がついたのだった。
そのうち、私は実家で兄夫婦の子供の世話をしながら、カウンセラーの資格をとった。私のような愚かなことをしようとしている女性達を止めたいし、離婚によって不幸になる子供をなくしたいと思うようになったからだ。
ある日、カトレーネ・トマス前々公爵夫人から電話を頂いた。今は、もうどこの貴族の屋敷にも電話が普及していた。
「ゾーイさん。貴女に新しい人生を始めるきっかけをプレゼントしましょう! 私のチームに加わりなさい!」
「チーム?」
「そうですよ。貴女には、うってつけのお仕事だと思います。貴女の元夫のパラダイス伯爵が推薦してくれました。
彼も、たまにこの仕事を手伝っています。なにもかも、良い方向にいくはずです! 神様は、心を入れ替えて努力する女性の足を引っ張る真似はしませんからね!」
私は、嬉しさに涙を流したのだった。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
次回は相談電話のドリアン子爵編のお話になります。
シリーズ化は運営の許可がないと、削除される恐れがありますので(^_^;)、ここで続行することにしました。
二転三転して申し訳ございません。
この作品は「親友と浮気をする夫、どちらも私は要りません」の続編のような形になるのかな?と思います。
よろしくお願いします。
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