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13章:香織と少年の交換日記
6-3 母子
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京都から、遠路はるばる、抹茶が届いたのは、その週の金曜の夕方だった。れとろの店までは、新庄さんが届けてくれた。
「まさか、珈琲専門店に、抹茶が届くとは、思わなかったよ…。お陰で、発注ミスしたのかと、思いました…。」
「私も、まさか、新庄さん経由で送られるとは思いませんでした。」
大まかだが、新庄さんにも訳を話した。新庄さんは、ホッと安心した様に、カウンターに腰を下ろした。
「香織ちゃんも、大分無理難題引き受ける様に、なったね…。」
私的には、無理難題だとは、思ってはいない。頼まれた事を、遂行しただけなのだが、まさか、新庄さんを巻き込んでしまうとは、思わなかった…。
「申し訳ないです…。まさか、店宛てに送って来るとは、思わなくて…。」
謝罪したが、新庄さんは、それを拒んだ。
「大丈夫!仕事には、変わりないから!あ、アメリカン、アイスで!」
焦った様に注文を、入れた。
アメリカンコーヒーとは、浅煎りで焙煎した豆を使用。もしくは、浅煎りの豆を、多めのお湯で抽出した、コーヒーの事。コーヒーの素材の味を楽しみたいが、苦味が苦手、と言う人には、おすすめのレシピだ。また、コーヒーの味が薄く、さっぱりと飲むことができるので、コーヒーに慣れていない、高校生や、若者には、人気がある。
ましてや、アイスにすることで、更に、すっきりと、味わう事が、できる。
私は、新庄さんの前に、漆黒の液体に、氷が浮かんだ、グラスを置いた。
それに、ミルクとガムシロップを、適量を入れ、一口含んだ。
「どっちかっていうと、私は甘いものより、こういう、さっぱりとしたものの方が、好きなんだよね…。」
私に言わせてもらえば、ガムシロップや、ミルクを使う時点で、さっぱりとは言えない…。
「で、その賢太君?は、今日は来ていないの?」
新庄さんは、店内を見渡した。だが、今の時刻は、午前10時を少し回ったところ。賢太君どころか、客すらまだ来店していない。
「流石に、この時間からは、来ませんよ。もう少ししたら、宿題もって来てくれると思いますけど…。」
「そう…。」
新庄さんは、少し残念そうに、そう呟いた。
「何ですか?会いたかったんですか?」
「うん…。ちょっと、顔が気になって…。“森永”って、名前、最近どこかで聞いた気がして…。」
「それ、今井さんも似たようなこと、言っていました。“どこかで、会った気がする”って。」
今井さんだけでなく、もし、新庄さんも、知って居るのであれば、彼らは、有名人の可能債が高い…。
「まさか、珈琲専門店に、抹茶が届くとは、思わなかったよ…。お陰で、発注ミスしたのかと、思いました…。」
「私も、まさか、新庄さん経由で送られるとは思いませんでした。」
大まかだが、新庄さんにも訳を話した。新庄さんは、ホッと安心した様に、カウンターに腰を下ろした。
「香織ちゃんも、大分無理難題引き受ける様に、なったね…。」
私的には、無理難題だとは、思ってはいない。頼まれた事を、遂行しただけなのだが、まさか、新庄さんを巻き込んでしまうとは、思わなかった…。
「申し訳ないです…。まさか、店宛てに送って来るとは、思わなくて…。」
謝罪したが、新庄さんは、それを拒んだ。
「大丈夫!仕事には、変わりないから!あ、アメリカン、アイスで!」
焦った様に注文を、入れた。
アメリカンコーヒーとは、浅煎りで焙煎した豆を使用。もしくは、浅煎りの豆を、多めのお湯で抽出した、コーヒーの事。コーヒーの素材の味を楽しみたいが、苦味が苦手、と言う人には、おすすめのレシピだ。また、コーヒーの味が薄く、さっぱりと飲むことができるので、コーヒーに慣れていない、高校生や、若者には、人気がある。
ましてや、アイスにすることで、更に、すっきりと、味わう事が、できる。
私は、新庄さんの前に、漆黒の液体に、氷が浮かんだ、グラスを置いた。
それに、ミルクとガムシロップを、適量を入れ、一口含んだ。
「どっちかっていうと、私は甘いものより、こういう、さっぱりとしたものの方が、好きなんだよね…。」
私に言わせてもらえば、ガムシロップや、ミルクを使う時点で、さっぱりとは言えない…。
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「そう…。」
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「何ですか?会いたかったんですか?」
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