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ファイルⅨ:人質事件
#12
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「繋ぎは良いとして、警察の支援は?まだ事件は終わっていないでしょ?」
大竹義信。彼との付き合いは、結構長い。かれこれ、15年。だから、彼の性格は、嫌と言う程、理解している。一度持った、意思は、曲げず、相手が、多勢だろうと、一人で突き進む、猪突猛進なところがある。だから、『研究者』と言う職種が彼にとっての天職なのだろう…。
今の彼も、そうだ。いくら私が言ったところで、彼の思惑が、変わるはずがない。
だが、彼の力を利用しようと考えていた、京子の怒りは、計り知れない…。多分だが、次、彼が、彼女に会った時、様々な罰を受けることになるだろう…。
「充分協力したさ…。マキマキも、俺が警察嫌いなのも、知っているだろ?あとは、ざわちんが、巧くやってくれるだろうさ…。」
知って居るどころか、裏・ラストホームズは、5人全員、警察が嫌いだ。彼や、相沢だけでなく、私も実採も、あの人も…。だからと言うわけではないが、皆、警察に『協力』することに関しては、多少渋る事がある。
かといって、それを言い訳にして、周りから、白い眼を向けられるもの御免だ。だから、節度を持って、接するようにはしている…。
「まぁ、あんたが良いならそれで、良いけど…。この後どうするの?私は、さっき言った通り、私は楓ちゃんの所に行く予定だけど…。」
「俺も、そっちに行く。後々、そっちに、俺が必要になって来ると思う。だから、ざわちんが、来てくれたんだろ?」
大竹さんが、去ったと知ってから、京子さんの怒りは、凄まじかった。いつその、怒りの矛先が、『無関係』の私たちにまで、向けられるのかと、ビクビクするほどだ…。
「ほんと、信じらんない!リューさんも、気が付いてたんなら、何で止めないの!」
「他に、何か依頼でも、あるのかと思って…。」
大の大人が、説教されているのは、見ていて、清々しいものではない。ましてや、ホームズの“班長”ともあろうお方が、部署は違えど、部下である、“副班長”にだ…。
社会に出れば、こういったことは、珍しくないのだろうが、思わず、耳と目を逸らしたくなるのは、事実だ…。
「はぁ…。リューさんに怒ったって、意味ないか…。」
しばらく愚痴をこぼした後、冷静になったのか、ため息を吐き、仕切り直した。
「刑事さんたちは、引き続き、捜査をお願いします。何か、分かりましたら、お手数ですけど、こちらまで、連絡ください…。」
力なくそういうと、名刺を警察の捜査班の班長それぞれに、渡して行った。
大竹義信。彼との付き合いは、結構長い。かれこれ、15年。だから、彼の性格は、嫌と言う程、理解している。一度持った、意思は、曲げず、相手が、多勢だろうと、一人で突き進む、猪突猛進なところがある。だから、『研究者』と言う職種が彼にとっての天職なのだろう…。
今の彼も、そうだ。いくら私が言ったところで、彼の思惑が、変わるはずがない。
だが、彼の力を利用しようと考えていた、京子の怒りは、計り知れない…。多分だが、次、彼が、彼女に会った時、様々な罰を受けることになるだろう…。
「充分協力したさ…。マキマキも、俺が警察嫌いなのも、知っているだろ?あとは、ざわちんが、巧くやってくれるだろうさ…。」
知って居るどころか、裏・ラストホームズは、5人全員、警察が嫌いだ。彼や、相沢だけでなく、私も実採も、あの人も…。だからと言うわけではないが、皆、警察に『協力』することに関しては、多少渋る事がある。
かといって、それを言い訳にして、周りから、白い眼を向けられるもの御免だ。だから、節度を持って、接するようにはしている…。
「まぁ、あんたが良いならそれで、良いけど…。この後どうするの?私は、さっき言った通り、私は楓ちゃんの所に行く予定だけど…。」
「俺も、そっちに行く。後々、そっちに、俺が必要になって来ると思う。だから、ざわちんが、来てくれたんだろ?」
大竹さんが、去ったと知ってから、京子さんの怒りは、凄まじかった。いつその、怒りの矛先が、『無関係』の私たちにまで、向けられるのかと、ビクビクするほどだ…。
「ほんと、信じらんない!リューさんも、気が付いてたんなら、何で止めないの!」
「他に、何か依頼でも、あるのかと思って…。」
大の大人が、説教されているのは、見ていて、清々しいものではない。ましてや、ホームズの“班長”ともあろうお方が、部署は違えど、部下である、“副班長”にだ…。
社会に出れば、こういったことは、珍しくないのだろうが、思わず、耳と目を逸らしたくなるのは、事実だ…。
「はぁ…。リューさんに怒ったって、意味ないか…。」
しばらく愚痴をこぼした後、冷静になったのか、ため息を吐き、仕切り直した。
「刑事さんたちは、引き続き、捜査をお願いします。何か、分かりましたら、お手数ですけど、こちらまで、連絡ください…。」
力なくそういうと、名刺を警察の捜査班の班長それぞれに、渡して行った。
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