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番外編
【後日談】クリストフの災難
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最近姉ちゃんの様子がおかしい。いや、姉ちゃんは、いつもおかしいが、最近特におかしいのだ。
ため息を吐く回数が、当社比5倍といった状態なのだ。
何かする度に、ため息を吐き物思いにふけっているのだ。
そして、必ず小声で言うのだ。
「背に腹は代えられない……」
その言葉を聞く度に、嫌な予感がして仕方がないのだ。
シーナちゃんが領主様と結婚した後は、なかなか会う機会を作れなかったが、最近は領主様の許可もあって頻繁にシーナちゃんに会いに行っている姉ちゃんだが、領主様の屋敷から帰ってきた時が一番ため息を吐く回数が増加しているように思った。
だけど、そうでもない日もあって、姉ちゃんのため息の理由が分からなくなってきたのだ。
最初は、シーナちゃんと離れるのが寂しくてため息を吐いているのだと思ったが、ルンルン気分で帰ってくることも多かったので、違うと判断した。
それならどうして姉ちゃんは、あんな事になっているんだ?
そう考えた俺は、しばらくの間鬱陶しくため息を吐きまくる姉ちゃんを観察しだしたのだ。
そして、気が付きたくなかったことに気付いてしまったのだ。
姉ちゃんのため息の原因だが、シエテが関わっている可能性があるということにだ。
姉ちゃんが、ルンルン気分で帰ってくる時は、シエテは領主様の屋敷にいないときで、ため息増量の時は、シエテが騎士団の訓練に参加しているときだと気が付いてしまったのだ。
そして、俺は恐ろしいことを考えてしまったのだ。
そう、姉ちゃんが、シエテのことを好きになってしまったのではないかという恐ろしい考えに俺は震えた。
だってそうだろう?あの可愛いものが大好きな姉ちゃんが、まさかのシエテだぞ?あり得ない。
仮に、シエテがシーナちゃんに似た美少年だったら可能性はあっただろう。
しかし、シエテは細マッチョだぞ?
細身に見えて意外に筋肉があるし、顔面偏差値高すぎの美青年……、はぁ、あいつ顔だけは良いんだよなぁ。極度のシスコンだけど。
そうなんだよ、シエテは姉ちゃんの好みのタイプとはぜんぜん違うんだよなぁ。
それに、シエテも姉ちゃんみたいな、見た目儚い系美人よりも、可愛い系が好きっぽいし……、身内のこと褒めてるみたいで気持ち悪いが、姉ちゃんは、客観的に見てそういう見た目なんだよ!
でも、そんな姉ちゃんは、実は力持ちで、俺よりも筋力あるかもしれない、ゴリラ女なんだよなぁ……。
これ、姉ちゃんに言ったらぶっ殺されるな。
って、話逸れたが、姉ちゃんの行動からシエテに恋してる可能性がある。
ううう、自分で言っててちょっとキモいな……。
そんな訳で、俺は姉ちゃんの恋が実らないように行動することにした。
えっ?酷い弟だって?
だって、もし、もしだよ?
姉ちゃんとシエテが結婚なんてしたら、凶悪で最悪で悪魔で変態な夫婦が爆誕するんだぜ?
絶対身内の恥でしか無いから!!しかも、初恋の女の子が義理の家族になるんだそ?
泣きたくなるよ……。
義理の妹?姉?にシーナちゃんがなって、親族での集まりの際に、領主様とイチャラブしているシーナちゃんを見るなんて辛すぎる!!
最近、ちょっと色っぽくなった気がするシーナちゃんのテレ顔がめっちゃ可愛いんだよ!!
人妻というスパイスが効いて、もう、何ていうか……、兎に角最高なんだよ!!
そんな、幼妻オーラ全開でイチャコラされたら俺が死ぬ。
完全に死ぬ。
だから、全力で回避したいんだ!!
そういう訳で、俺は先手を打つことにした。
そう、シエテに警戒心を植え付けて、姉ちゃんを避けるようにするのだ。
ふっふっふ~。
そして、俺は行動に出た。
「なぁ、シエテ。いいニュースと悪いニュースがあるんだけど、どっちから聞きたい?」
「は?なに、お前頭打った?大丈夫?あっ、ダメそうだな。今すぐ葬儀の準備が必要だな」
「ちょいちょい!!待って待って!!ひどくない?ねぇ、ひどくない?」
「あ゙?」
「ひっ!!」
やばい、なんか今日のシエテ機嫌MAX悪い!!でも、姉ちゃんより先に手を打たないと、俺が死ぬ!!
「まっ、まぁまぁ。で、ニュース、良い方と悪い方どっちから聞きたい?」
「ちっ!」
やばい、目がマジだ……。だが男には戦わなくてはならない時があるんだ!今がその時!!いざ、いざ!!
俺は、自分を最大級に鼓舞したさ。
「よ、よし。それじゃ、いいニュースからな?」
「あ゙ん゙?」
怯むな俺!!頑張れ俺!!負けるな俺!!
「女っ気のないシエテ君に、朗報だ。君に恋心を向けている女性がいるぞ☆」
「ああ゙ん゙?」
ひっ!!やばい、これ俺の死亡確定?いやいや、まだ大丈夫だ!!
「そして、悪い方のニュースだ!なんと、その女性というのが俺の姉ちゃn―――」
俺がそう言った瞬間だった。
俺の頭部は、万力でギリギリと潰されるかのような圧力が掛かった。
「あだだだだだ!!!やっ!!脳みそ出ちゃう!!出ちゃうから!!らめぇ~~~~!!」
俺の顔にアイアンクローをカマしてくれたシエテは、俺の悲鳴を聞いても力を緩めるどころか、さらに力を込めて俺の頭部をトマトでも潰すかのようにギリギリと締め付けた。
いや、まじで出ちゃうよ!!
えっ、待って待って!!今、ミシミシって、ミシミシっていったよ!!
おーい、シエテ君や、君の親友が死んでしまうよ?
マジで、逝っちゃいそうになっている俺に救いの女神が現れた。
いや、更なる悪魔将軍の登場に俺の死亡は確定した。
「シエテ、愚弟死ぬ。そろそろ……」
姉ちゃんは、そう言うと、シエテは舌打ちしながら俺を放り捨てた。
まるで、ゴミを捨てるかのように、ポイッと……。
酷いよ……。
「フェルエルタ……。お前の弟は、一度死んだほうが良いと思うぞ?」
「同意」
「はぁ。この馬鹿、なんて言ったと思う?お前が俺のこと好きだってさ。あり得なさ過ぎて寒気がする」
「シエテのこと、別に好きではない……。でも、狙ってるのは確か」
「は?」
「背に腹は代えられない。シーちゃんと姉妹になる方法。愚弟は失敗したから、今度は私……」
「「えっ?!」」
俺とシエテは同時に声を出していた。
俺は、想像に近いがちょっと違う姉ちゃんの目的に。シエテは、姉ちゃんから放たれる狩人の獲物を狙うような視線にだ。
恐ろしいことに、姉ちゃんのあの目は本気だ……。
シエテ……、どうか、どうか逃げ切ってくれよ。
俺の平穏な幸せのために……。
はぁ、もしかして俺、墓穴掘って、自爆したのかもしれない。はぁぁーーーー。
【後日談】クリストフの災難 おわり
ため息を吐く回数が、当社比5倍といった状態なのだ。
何かする度に、ため息を吐き物思いにふけっているのだ。
そして、必ず小声で言うのだ。
「背に腹は代えられない……」
その言葉を聞く度に、嫌な予感がして仕方がないのだ。
シーナちゃんが領主様と結婚した後は、なかなか会う機会を作れなかったが、最近は領主様の許可もあって頻繁にシーナちゃんに会いに行っている姉ちゃんだが、領主様の屋敷から帰ってきた時が一番ため息を吐く回数が増加しているように思った。
だけど、そうでもない日もあって、姉ちゃんのため息の理由が分からなくなってきたのだ。
最初は、シーナちゃんと離れるのが寂しくてため息を吐いているのだと思ったが、ルンルン気分で帰ってくることも多かったので、違うと判断した。
それならどうして姉ちゃんは、あんな事になっているんだ?
そう考えた俺は、しばらくの間鬱陶しくため息を吐きまくる姉ちゃんを観察しだしたのだ。
そして、気が付きたくなかったことに気付いてしまったのだ。
姉ちゃんのため息の原因だが、シエテが関わっている可能性があるということにだ。
姉ちゃんが、ルンルン気分で帰ってくる時は、シエテは領主様の屋敷にいないときで、ため息増量の時は、シエテが騎士団の訓練に参加しているときだと気が付いてしまったのだ。
そして、俺は恐ろしいことを考えてしまったのだ。
そう、姉ちゃんが、シエテのことを好きになってしまったのではないかという恐ろしい考えに俺は震えた。
だってそうだろう?あの可愛いものが大好きな姉ちゃんが、まさかのシエテだぞ?あり得ない。
仮に、シエテがシーナちゃんに似た美少年だったら可能性はあっただろう。
しかし、シエテは細マッチョだぞ?
細身に見えて意外に筋肉があるし、顔面偏差値高すぎの美青年……、はぁ、あいつ顔だけは良いんだよなぁ。極度のシスコンだけど。
そうなんだよ、シエテは姉ちゃんの好みのタイプとはぜんぜん違うんだよなぁ。
それに、シエテも姉ちゃんみたいな、見た目儚い系美人よりも、可愛い系が好きっぽいし……、身内のこと褒めてるみたいで気持ち悪いが、姉ちゃんは、客観的に見てそういう見た目なんだよ!
でも、そんな姉ちゃんは、実は力持ちで、俺よりも筋力あるかもしれない、ゴリラ女なんだよなぁ……。
これ、姉ちゃんに言ったらぶっ殺されるな。
って、話逸れたが、姉ちゃんの行動からシエテに恋してる可能性がある。
ううう、自分で言っててちょっとキモいな……。
そんな訳で、俺は姉ちゃんの恋が実らないように行動することにした。
えっ?酷い弟だって?
だって、もし、もしだよ?
姉ちゃんとシエテが結婚なんてしたら、凶悪で最悪で悪魔で変態な夫婦が爆誕するんだぜ?
絶対身内の恥でしか無いから!!しかも、初恋の女の子が義理の家族になるんだそ?
泣きたくなるよ……。
義理の妹?姉?にシーナちゃんがなって、親族での集まりの際に、領主様とイチャラブしているシーナちゃんを見るなんて辛すぎる!!
最近、ちょっと色っぽくなった気がするシーナちゃんのテレ顔がめっちゃ可愛いんだよ!!
人妻というスパイスが効いて、もう、何ていうか……、兎に角最高なんだよ!!
そんな、幼妻オーラ全開でイチャコラされたら俺が死ぬ。
完全に死ぬ。
だから、全力で回避したいんだ!!
そういう訳で、俺は先手を打つことにした。
そう、シエテに警戒心を植え付けて、姉ちゃんを避けるようにするのだ。
ふっふっふ~。
そして、俺は行動に出た。
「なぁ、シエテ。いいニュースと悪いニュースがあるんだけど、どっちから聞きたい?」
「は?なに、お前頭打った?大丈夫?あっ、ダメそうだな。今すぐ葬儀の準備が必要だな」
「ちょいちょい!!待って待って!!ひどくない?ねぇ、ひどくない?」
「あ゙?」
「ひっ!!」
やばい、なんか今日のシエテ機嫌MAX悪い!!でも、姉ちゃんより先に手を打たないと、俺が死ぬ!!
「まっ、まぁまぁ。で、ニュース、良い方と悪い方どっちから聞きたい?」
「ちっ!」
やばい、目がマジだ……。だが男には戦わなくてはならない時があるんだ!今がその時!!いざ、いざ!!
俺は、自分を最大級に鼓舞したさ。
「よ、よし。それじゃ、いいニュースからな?」
「あ゙ん゙?」
怯むな俺!!頑張れ俺!!負けるな俺!!
「女っ気のないシエテ君に、朗報だ。君に恋心を向けている女性がいるぞ☆」
「ああ゙ん゙?」
ひっ!!やばい、これ俺の死亡確定?いやいや、まだ大丈夫だ!!
「そして、悪い方のニュースだ!なんと、その女性というのが俺の姉ちゃn―――」
俺がそう言った瞬間だった。
俺の頭部は、万力でギリギリと潰されるかのような圧力が掛かった。
「あだだだだだ!!!やっ!!脳みそ出ちゃう!!出ちゃうから!!らめぇ~~~~!!」
俺の顔にアイアンクローをカマしてくれたシエテは、俺の悲鳴を聞いても力を緩めるどころか、さらに力を込めて俺の頭部をトマトでも潰すかのようにギリギリと締め付けた。
いや、まじで出ちゃうよ!!
えっ、待って待って!!今、ミシミシって、ミシミシっていったよ!!
おーい、シエテ君や、君の親友が死んでしまうよ?
マジで、逝っちゃいそうになっている俺に救いの女神が現れた。
いや、更なる悪魔将軍の登場に俺の死亡は確定した。
「シエテ、愚弟死ぬ。そろそろ……」
姉ちゃんは、そう言うと、シエテは舌打ちしながら俺を放り捨てた。
まるで、ゴミを捨てるかのように、ポイッと……。
酷いよ……。
「フェルエルタ……。お前の弟は、一度死んだほうが良いと思うぞ?」
「同意」
「はぁ。この馬鹿、なんて言ったと思う?お前が俺のこと好きだってさ。あり得なさ過ぎて寒気がする」
「シエテのこと、別に好きではない……。でも、狙ってるのは確か」
「は?」
「背に腹は代えられない。シーちゃんと姉妹になる方法。愚弟は失敗したから、今度は私……」
「「えっ?!」」
俺とシエテは同時に声を出していた。
俺は、想像に近いがちょっと違う姉ちゃんの目的に。シエテは、姉ちゃんから放たれる狩人の獲物を狙うような視線にだ。
恐ろしいことに、姉ちゃんのあの目は本気だ……。
シエテ……、どうか、どうか逃げ切ってくれよ。
俺の平穏な幸せのために……。
はぁ、もしかして俺、墓穴掘って、自爆したのかもしれない。はぁぁーーーー。
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