84 / 113
番外編
【IF】ざまぁ、滅亡END 3
しおりを挟む
「なぁ、この騒ぎの元凶は、あの場で唯一人生き残っていたあの女だろう?だったら、元凶の女を殺せばいいんじゃないか?」
その男の言葉に、その場にいた全員が頷いたのだった。
そして、封鎖した聖堂の周囲に油を撒き、火を付けたのだった。
大雨のせいで、火は直ぐに消えてしまった。
それならばと、火薬なども掻き集めた。
雨で濡れないように、樽に詰めた火薬を大聖堂に大量に配置した。
火薬の力もあって、大聖堂は大爆発の後に大きな炎に包まれたのだった。
燃え盛る大聖堂を見た人々はこれで助かると歓喜の声をあげた。
その炎は、数日間燃え続けた。
火が消えた後の大聖堂は、瓦礫の山と化していた。
人々は、「魔女が死んだ!!これで助かる!!」と歓喜の声をあげた。
しかし、人々が浮かれた空気に酔っているそんな中、ありえないことが起きたのだ。
瓦礫の山が微かに動いたのだ。
一人がその事に気が付き、声を上げた。
「おい!今……、瓦礫が……、うごいた?まっ、まさか!!」
男がそう言ったあと、その場は静寂に包まれた。
誰も一言も発せずにただ、男の指差した瓦礫を固唾を呑んで見続けた。
すると、「カタッ」「ガタッ」と少しづつ、瓦礫の山が振動したのだ。
そして、人々が考え得る最悪が目の前に現れたのだ。
瓦礫の下から、黒い人影が現れたのだ。
それは、真っ黒な辛うじて人の形をしていた。
人々はパニックとなり、手近にある石をその黒い人影に向かって投げつけた。
そのうちの一つが、黒い人影に当たった。
恐ろしいことに、その黒い影から真っ赤な血が流れ出したのだ。
そして、その暗い影はゆっくりとした口調で、目の前にいる人々に告げたのだ。
「痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!わたくしを閉じこめて、火をつけたわね!!!許さない、許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!」
その呪いの言葉は、不思議なことにその場にいた全員の耳にはっきりと届いたのだ。
その言葉を聞いた者たちは、次々と黒い血を吐いて死んでいった。
黒い影、イシュタルは、そんな人々を見て狂ったように笑った。
「あはははは!!みんな死ね!!死んでしまえ!!姉様のいないこんな世界なんて滅んでしまえ!!あはははははは!!!」
自分の思った通りに人々が、虫のように簡単に死んでいく光景にイシュタルは、狂ったように笑った。
しかし、そんなイシュタルだったが、ふと気が付いたときには、何かが手足に巻き付いていたのだ。
手足に巻き付く不思議なものを疑問に思いつつも、特に気にすることもなく、イシュタルはその場を動こうとした。
しかし、何故か足が動かなかったのだ。
「なっ、何!?」
イシュタルが驚きに声を上げたが、そのときには全てが終わっていたのだ。
手足に巻き付いた何かが、イシュタルの四肢を四方向に引っ張ったのだ。
イシュタルは、身動きもすることは出来ずに、強い力で四肢を引っ張られることに叫び声を上げた。
「えっ?何?痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!裂ける!!体が、わたくしの体が裂ける!!!!」
体中がミシミシと嫌な音を立てていることにイシュタルは、狂った様に叫び声を上げた。
そして、とうとうイシュタルの四肢は引き裂かれたのだ。
手足は千切れて四方に飛び散った。
千切れた部分から大量に血の花を咲かせた。
それでも、イシュタルは意識を失うことはなかった。
四肢を失い、まるで芋虫の様になってもイシュタルは、もぞもぞと動いていた。
不様に地面を這いつくばる中、イシュタルの瞳に映る人影があった。
その男の言葉に、その場にいた全員が頷いたのだった。
そして、封鎖した聖堂の周囲に油を撒き、火を付けたのだった。
大雨のせいで、火は直ぐに消えてしまった。
それならばと、火薬なども掻き集めた。
雨で濡れないように、樽に詰めた火薬を大聖堂に大量に配置した。
火薬の力もあって、大聖堂は大爆発の後に大きな炎に包まれたのだった。
燃え盛る大聖堂を見た人々はこれで助かると歓喜の声をあげた。
その炎は、数日間燃え続けた。
火が消えた後の大聖堂は、瓦礫の山と化していた。
人々は、「魔女が死んだ!!これで助かる!!」と歓喜の声をあげた。
しかし、人々が浮かれた空気に酔っているそんな中、ありえないことが起きたのだ。
瓦礫の山が微かに動いたのだ。
一人がその事に気が付き、声を上げた。
「おい!今……、瓦礫が……、うごいた?まっ、まさか!!」
男がそう言ったあと、その場は静寂に包まれた。
誰も一言も発せずにただ、男の指差した瓦礫を固唾を呑んで見続けた。
すると、「カタッ」「ガタッ」と少しづつ、瓦礫の山が振動したのだ。
そして、人々が考え得る最悪が目の前に現れたのだ。
瓦礫の下から、黒い人影が現れたのだ。
それは、真っ黒な辛うじて人の形をしていた。
人々はパニックとなり、手近にある石をその黒い人影に向かって投げつけた。
そのうちの一つが、黒い人影に当たった。
恐ろしいことに、その黒い影から真っ赤な血が流れ出したのだ。
そして、その暗い影はゆっくりとした口調で、目の前にいる人々に告げたのだ。
「痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!わたくしを閉じこめて、火をつけたわね!!!許さない、許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!」
その呪いの言葉は、不思議なことにその場にいた全員の耳にはっきりと届いたのだ。
その言葉を聞いた者たちは、次々と黒い血を吐いて死んでいった。
黒い影、イシュタルは、そんな人々を見て狂ったように笑った。
「あはははは!!みんな死ね!!死んでしまえ!!姉様のいないこんな世界なんて滅んでしまえ!!あはははははは!!!」
自分の思った通りに人々が、虫のように簡単に死んでいく光景にイシュタルは、狂ったように笑った。
しかし、そんなイシュタルだったが、ふと気が付いたときには、何かが手足に巻き付いていたのだ。
手足に巻き付く不思議なものを疑問に思いつつも、特に気にすることもなく、イシュタルはその場を動こうとした。
しかし、何故か足が動かなかったのだ。
「なっ、何!?」
イシュタルが驚きに声を上げたが、そのときには全てが終わっていたのだ。
手足に巻き付いた何かが、イシュタルの四肢を四方向に引っ張ったのだ。
イシュタルは、身動きもすることは出来ずに、強い力で四肢を引っ張られることに叫び声を上げた。
「えっ?何?痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!裂ける!!体が、わたくしの体が裂ける!!!!」
体中がミシミシと嫌な音を立てていることにイシュタルは、狂った様に叫び声を上げた。
そして、とうとうイシュタルの四肢は引き裂かれたのだ。
手足は千切れて四方に飛び散った。
千切れた部分から大量に血の花を咲かせた。
それでも、イシュタルは意識を失うことはなかった。
四肢を失い、まるで芋虫の様になってもイシュタルは、もぞもぞと動いていた。
不様に地面を這いつくばる中、イシュタルの瞳に映る人影があった。
0
お気に入りに追加
2,610
あなたにおすすめの小説
【完結】名ばかりの妻を押しつけられた公女は、人生のやり直しを求めます。2度目は絶対に飼殺し妃ルートの回避に全力をつくします。
yukiwa (旧PN 雪花)
恋愛
*タイトル変更しました。(旧題 黄金竜の花嫁~飼殺し妃は遡る~)
パウラ・ヘルムダールは、竜の血を継ぐ名門大公家の跡継ぎ公女。
この世を支配する黄金竜オーディに望まれて側室にされるが、その実態は正室の仕事を丸投げされてこなすだけの、名のみの妻だった。
しかもその名のみの妻、側室なのに選抜試験などと御大層なものがあって。生真面目パウラは手を抜くことを知らず、ついつい頑張ってなりたくもなかった側室に見事当選。
もう一人の側室候補エリーヌは、イケメン試験官と恋をしてさっさと選抜試験から引き揚げていた。
「やられた!」と後悔しても、後の祭り。仕方ないからパウラは丸投げされた仕事をこなし、こなして一生を終える。そしてご褒美にやり直しの転生を願った。
「二度と絶対、飼殺しの妃はごめんです」
そうして始まった2度目の人生、なんだか周りが騒がしい。
竜の血を継ぐ4人の青年(後に試験官になる)たちは、なぜだかみんなパウラに甘い。
後半、シリアス風味のハピエン。
3章からルート分岐します。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
表紙画像はwaifulabsで作成していただきました。
https://waifulabs.com/
【完結】転生したらモブ顔の癖にと隠語で罵られていたので婚約破棄します。
佐倉えび
恋愛
義妹と婚約者の浮気現場を見てしまい、そのショックから前世を思い出したニコル。
そのおかげで婚約者がやたらと口にする『モブ顔』という言葉の意味を理解した。
平凡な、どこにでもいる、印象に残らない、その他大勢の顔で、フェリクス様のお目汚しとなったこと、心よりお詫び申し上げますわ――
【完結】偽物と呼ばれた公爵令嬢は正真正銘の本物でした~私は不要とのことなのでこの国から出ていきます~
Na20
恋愛
私は孤児院からノスタルク公爵家に引き取られ養子となったが家族と認められることはなかった。
婚約者である王太子殿下からも蔑ろにされておりただただ良いように使われるだけの毎日。
そんな日々でも唯一の希望があった。
「必ず迎えに行く!」
大好きだった友達との約束だけが私の心の支えだった。だけどそれも八年も前の約束。
私はこれからも変わらない日々を送っていくのだろうと諦め始めていた。
そんな時にやってきた留学生が大好きだった友達に似ていて…
※設定はゆるいです
※小説家になろう様にも掲載しています
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
【完結】伯爵令嬢の格差婚約のお相手は、王太子殿下でした ~王太子と伯爵令嬢の、とある格差婚約の裏事情~
瀬里
恋愛
【HOTランキング7位ありがとうございます!】
ここ最近、ティント王国では「婚約破棄」前提の「格差婚約」が流行っている。
爵位に差がある家同士で結ばれ、正式な婚約者が決まるまでの期間、仮の婚約者を立てるという格差婚約は、破棄された令嬢には明るくない未来をもたらしていた。
伯爵令嬢であるサリアは、高すぎず低すぎない爵位と、背後で睨みをきかせる公爵家の伯父や優しい父に守られそんな風潮と自分とは縁がないものだと思っていた。
まさか、我が家に格差婚約を申し渡せるたった一つの家門――「王家」が婚約を申し込んでくるなど、思いもしなかったのだ。
婚約破棄された令嬢の未来は明るくはないが、この格差婚約で、サリアは、絶望よりもむしろ期待に胸を膨らませることとなる。なぜなら婚約破棄後であれば、許されるかもしれないのだ。
――「結婚をしない」という選択肢が。
格差婚約において一番大切なことは、周りには格差婚約だと悟らせない事。
努力家で優しい王太子殿下のために、二年後の婚約破棄を見据えて「お互いを想い合う婚約者」のお役目をはたすべく努力をするサリアだが、現実はそう甘くなくて――。
他のサイトでも公開してます。全12話です。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる