4 / 15
第一部
第四話 記憶
しおりを挟む
ノルンは、遠い昔にあった淫らな記憶に引きずられるように、下腹部がきゅんとしてしまっていた。
短い呼吸を繰り返して、何とか冷静さを取り戻したノルンは、コホンと咳払いをしてから、何気ない風を装って質問した若い魔導士に助言するのだ。
ただし、まったく何気ない風を装うことは出来ていなかったが。
「えっとだな……、術式の中に、こういった印を組み入れることで……。ええええ、っちした時に、後ろで媚薬成分が生成されて勝手に潤う……って、昔知り合いの魔導士から聞いた記憶があるんじゃぞ!!」
顔を真っ赤にさせて、両手を握りしめながら、普段使わないような、老人言葉になるノルン。
その場にいた魔導士たちは、老人に見えるはずのノルンのその姿が可愛く見えて困惑する。
中には、股間が反応しそうになり、「ノルン様はおじいちゃんだから」と呪いの呪文のように呟く者もいたのだ。
耳まで赤くさせたノルンは、紅眼を潤ませていたが、最後まで説明をしきったのだ。
それでも、これだけは言わなければならなかったのだ。
「しかし、この方法はあまりお勧めできないのじゃ……」
「何故ですか? 素晴らしい魔術式ができたように思うのですが?」
ノルンは人差し指を合わせて、もじもじしながら言うのだ。
「気絶するまで、永遠に媚薬が生成されるんじゃぞ……。気持ち良すぎて死んでしまうのじゃ……。って、知り合いの魔導士が言っておったのじゃ!!!」
まるで体験したよう口ぶりでそう話したことに遅れた気づいたノルンは、慌てて言葉を付け加える。
それを聞いた、魔導士たちは、なんとなく察してしまっていた。
この老魔導士の過去にあったのだろう、淫靡なひと時をだ。
その場は、何とも言えない空気になってしまっていたが、一人だけ、この議題を持ち出した、男の恋人を持つ魔導士だけは違っていた。
笑顔でノルンに言うのだ。
「ありがとうございます!! これで、心置きなく彼に挿れてもらえそうです!!」
若い魔導士がそう言った瞬間、その場の全員が思ったのだ。
お前が突っ込まれる方だったのかよ!!
と。
その後、精神的に疲れ切っていたノルンは、移動魔術で王宮内の研究室にふらふらと戻っていた。
ソファーにどさりと寝転がったノルンは、緩慢な動作で変身を解く。
変身を解いたノルンは、久しぶりに下腹部が疼いて仕方なかった。
会議の間は、何とか気持ちを抑え込むことができたが、一人になると体が疼いて堪らなかったのだ。
最後にしたのはいつだっただろうと考えて、寂しさに泣きたくなった。
それでも、スレイに教え込まれた体は、刺激を求めてしまっていた。
吐き出さずに落ち着くことなど出来そうになかったノルンは、しまい込んでいた物を魔術で取り出していた。
ローブを捲り、ズボンと下着を脱いだノルンは、後ろの蕾を洗浄魔術で綺麗にしてから、恐る恐る自身の指を埋めていった。
温かく蠢く媚肉に指先が包み込まれると、腹の奥がカッと熱くなっていき、触ってもいないのに、ノルンの陰茎は勃ち上がっていくのだ。
小さく震える竿の先からてらてらと先走りを流しながら、ノルンは蕾を弄る指を増やすのだ。
十分に解れた蕾に、取り出したものを宛がう。
それは、昔スレイがノルンのために作ってくた、スレイの肉棒を模した張り型だった。
ノルンは、張り型を蕾に当てたあと、浅い呼吸を数度繰り返した後に一気にナカに挿入した。
「あっ!! あぁぁん!! すれい、すれいぃ!!」
気持ちいところを擦りながら何度も張り型を抜き差しする。
それでも、物足りないノルンは張り型を持ってるのはと逆の手で自身の陰茎を擦っていくのだ。
にゅちゅ、にちゅ。くちゅ、ぎゅちゅ。
くぽ、くぽ……。ぐぽっ!!
乱暴に蕾に張り型を挿入し、手の動きを速めて自身を扱きあげる。
薄い胸を上下させて、両手を激しく動かしたノルンは、前と後ろ、両方の刺激で体の中から熱を吐き出していた。
肩で息をしながら、ノルンはぼんやりと呟くのだ。
「はぁ……。虚しいだけなのに、体だけ気持ち良くなっても意味なんてないのに……。スレイ、会いたい。君に、会いたい……。なんで、あんなこと私に約束させたんだよ……。スレイのバカ」
紅眼を涙で潤ませたノルンは、のろのろと体を起こして、後始末をする。
そして、自身の全身を鏡に映して溜息を吐くのだ。
「はぁ……。まだ、十五、六の子供のままの姿。私は、いつになったら寿命で死ねるんだ……」
短い呼吸を繰り返して、何とか冷静さを取り戻したノルンは、コホンと咳払いをしてから、何気ない風を装って質問した若い魔導士に助言するのだ。
ただし、まったく何気ない風を装うことは出来ていなかったが。
「えっとだな……、術式の中に、こういった印を組み入れることで……。ええええ、っちした時に、後ろで媚薬成分が生成されて勝手に潤う……って、昔知り合いの魔導士から聞いた記憶があるんじゃぞ!!」
顔を真っ赤にさせて、両手を握りしめながら、普段使わないような、老人言葉になるノルン。
その場にいた魔導士たちは、老人に見えるはずのノルンのその姿が可愛く見えて困惑する。
中には、股間が反応しそうになり、「ノルン様はおじいちゃんだから」と呪いの呪文のように呟く者もいたのだ。
耳まで赤くさせたノルンは、紅眼を潤ませていたが、最後まで説明をしきったのだ。
それでも、これだけは言わなければならなかったのだ。
「しかし、この方法はあまりお勧めできないのじゃ……」
「何故ですか? 素晴らしい魔術式ができたように思うのですが?」
ノルンは人差し指を合わせて、もじもじしながら言うのだ。
「気絶するまで、永遠に媚薬が生成されるんじゃぞ……。気持ち良すぎて死んでしまうのじゃ……。って、知り合いの魔導士が言っておったのじゃ!!!」
まるで体験したよう口ぶりでそう話したことに遅れた気づいたノルンは、慌てて言葉を付け加える。
それを聞いた、魔導士たちは、なんとなく察してしまっていた。
この老魔導士の過去にあったのだろう、淫靡なひと時をだ。
その場は、何とも言えない空気になってしまっていたが、一人だけ、この議題を持ち出した、男の恋人を持つ魔導士だけは違っていた。
笑顔でノルンに言うのだ。
「ありがとうございます!! これで、心置きなく彼に挿れてもらえそうです!!」
若い魔導士がそう言った瞬間、その場の全員が思ったのだ。
お前が突っ込まれる方だったのかよ!!
と。
その後、精神的に疲れ切っていたノルンは、移動魔術で王宮内の研究室にふらふらと戻っていた。
ソファーにどさりと寝転がったノルンは、緩慢な動作で変身を解く。
変身を解いたノルンは、久しぶりに下腹部が疼いて仕方なかった。
会議の間は、何とか気持ちを抑え込むことができたが、一人になると体が疼いて堪らなかったのだ。
最後にしたのはいつだっただろうと考えて、寂しさに泣きたくなった。
それでも、スレイに教え込まれた体は、刺激を求めてしまっていた。
吐き出さずに落ち着くことなど出来そうになかったノルンは、しまい込んでいた物を魔術で取り出していた。
ローブを捲り、ズボンと下着を脱いだノルンは、後ろの蕾を洗浄魔術で綺麗にしてから、恐る恐る自身の指を埋めていった。
温かく蠢く媚肉に指先が包み込まれると、腹の奥がカッと熱くなっていき、触ってもいないのに、ノルンの陰茎は勃ち上がっていくのだ。
小さく震える竿の先からてらてらと先走りを流しながら、ノルンは蕾を弄る指を増やすのだ。
十分に解れた蕾に、取り出したものを宛がう。
それは、昔スレイがノルンのために作ってくた、スレイの肉棒を模した張り型だった。
ノルンは、張り型を蕾に当てたあと、浅い呼吸を数度繰り返した後に一気にナカに挿入した。
「あっ!! あぁぁん!! すれい、すれいぃ!!」
気持ちいところを擦りながら何度も張り型を抜き差しする。
それでも、物足りないノルンは張り型を持ってるのはと逆の手で自身の陰茎を擦っていくのだ。
にゅちゅ、にちゅ。くちゅ、ぎゅちゅ。
くぽ、くぽ……。ぐぽっ!!
乱暴に蕾に張り型を挿入し、手の動きを速めて自身を扱きあげる。
薄い胸を上下させて、両手を激しく動かしたノルンは、前と後ろ、両方の刺激で体の中から熱を吐き出していた。
肩で息をしながら、ノルンはぼんやりと呟くのだ。
「はぁ……。虚しいだけなのに、体だけ気持ち良くなっても意味なんてないのに……。スレイ、会いたい。君に、会いたい……。なんで、あんなこと私に約束させたんだよ……。スレイのバカ」
紅眼を涙で潤ませたノルンは、のろのろと体を起こして、後始末をする。
そして、自身の全身を鏡に映して溜息を吐くのだ。
「はぁ……。まだ、十五、六の子供のままの姿。私は、いつになったら寿命で死ねるんだ……」
0
お気に入りに追加
521
あなたにおすすめの小説
屈強な男が借金のカタに後宮に入れられたら
信号六
BL
後宮のどの美女にも美少年にも手を出さなかった美青年王アズと、その対策にダメ元で連れてこられた屈強男性妃イルドルの短いお話です。屈強男性受け!以前Twitterで載せた作品の短編小説版です。
(ムーンライトノベルズ、pixivにも載せています)
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
天涯孤独になった少年は、元兵士の優しいオジサンと幸せに生きる
ir(いる)
BL
ファンタジー。最愛の父を亡くした後、恋人(不倫相手)と再婚したい母に騙されて捨てられた12歳の少年。30歳の元兵士の男性との出会いで傷付いた心を癒してもらい、恋(主人公からの片思い)をする物語。
※序盤は主人公が悲しむシーンが多いです。
※主人公と相手が出会うまで、少しかかります(28話)
※BL的展開になるまでに、結構かかる予定です。主人公が恋心を自覚するようでしないのは51話くらい?
※女性は普通に登場しますが、他に明確な相手がいたり、恋愛目線で主人公たちを見ていない人ばかりです。
※同性愛者もいますが、異性愛が主流の世界です。なので主人公は、男なのに男を好きになる自分はおかしいのでは?と悩みます。
※主人公のお相手は、保護者として主人公を温かく見守り、支えたいと思っています。
強制悪役令息と4人の聖騎士ー乙女ハーレムエンドー
チョコミント
BL
落ちこぼれ魔法使いと4人の聖騎士とのハーレム物語が始まる。
生まれてから病院から出た事がない少年は生涯を終えた。
生まれ変わったら人並みの幸せを夢見て…
そして生前友人にもらってやっていた乙女ゲームの悪役双子の兄に転生していた。
死亡フラグはハーレムエンドだけだし悪い事をしなきゃ大丈夫だと思っていた。
まさか無意識に悪事を誘発してしまう強制悪役の呪いにかかっているなんて…
それになんでヒロインの個性である共魔術が使えるんですか?
魔力階級が全てを決める魔法の世界で4人の攻略キャラクターである最上級魔法使いの聖戦士達にポンコツ魔法使いが愛されています。
「俺なんてほっといてヒロインに構ってあげてください」
執着溺愛騎士達からは逃げられない。
性描写ページには※があります。
塩評判は当てにならない。
猫宮乾
BL
腰を痛めた祖父の代わりに、家賃の回収に向かった僕は、ロベルトと出会う。なお、僕は就職先が騎士団に決まっているので、祖父が治るまでの臨時代理だ。ちなみに僕は第五騎士団だけど、噂によると第一騎士団の団長は塩対応で評判らしい。優しいロベルトとは全然違いそうだな、と、思っていたら――? ※異世界もの、平凡が溺愛されるお話です。
普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。
山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。
お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。
サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる