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再会編
68 あいつを思うと冷静でいられない
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「うわ~、お前って、結構鬼畜な?この状況でさらにスピードを上げるって、お前鬼過ぎないか?まぁ、止まってやる義理はないけどな?だって、お前の愛する香澄静弥を―――」
「うっさいわ!!黙って走れボケカス!」
「へいへい。ツンデレも、ツンだけじゃ相手に伝わらないぞ?お前は、デレが八割で、ツンが二割りくらいが丁度いいと思うけど!!」
「はっ?それってほぼデレてんじゃんかよ!!そんなの格好悪いだろうが?」
「えぇ~。女の子って、自分にだけ優しくて、甘やかしてくれるようなそんなイケメンに弱いと思うけどなぁ?ほらほら、自分だけ特別扱いしてくれて、溺愛してくれるようなさぁ~」
「はっ?」
「えっ?」
「キツイこと言われたほうが女は嬉しがるって……」
「どこのドM女だよ!!普通の女の子は、優しい言葉を掛けてくれる方がいいに決まってんじゃんかよ!!」
「~~~~~~!!!ち、千歌子のヤツ!!」
「は?まさか、香澄千歌子に「女の子は、厳しい事を言われても、好きな人なら別なのぉ。嬉しいものなのよ?」とか言われてたのか?いや、違うな……。あっ!!こうか?こうなのか?「静弥ったら、キツイこと言われた時、嬉しそうにしてたわよ?」って感じか?はっ!!そんなん嘘に決まってんべや!!この脳筋!!脳みそ筋肉野郎!」
「ちが!!いや、ちがくないけど、違う!!確かに、それに近いこと言われたことはあるけど……。違うから!!」
「やーい、脳筋脳筋!!脳筋あんぽんた~ん」
「不快な言葉並べてリズム取るな!!」
そんなくだらないことを言いつつも、追ってきていた千歌子をぶっ千切って、ベルディアーノ王国を飛び出していた俺だった。
その後、貰った地図を基に、魔の森に向かって馬を走らせていた。俺は、バイクに乗る感覚で馬に簡単に乗ることが出来たが、ソウは馬に乗ることが出来なかった。
その代わり、ソウのJOBのスキルで召喚したよく分からない生物に運ばれていた。
俺の取っていたJOBは、剣豪と侍大将の2つで、侍大将に乗馬スキルがあったために出来たこととも言えた。
ソウは、陰陽師と、符術士、占星術士の3つのJOBを持っていて、陰陽師のスキルにあった、式神召喚で、空飛ぶ馬?のような生き物を呼び出してそれに跨っていた。
馬を5頭乗り換えて、寝る間も惜しんで掛けた結果、2日で魔の森の目前にあるという森ダンジョンに差し掛かっていた。
ダンジョンを突っ切るよりも迂回した方がいいと、ソウと事前に話して決めていた俺達は、森ダンジョンを避けるように馬を走らせていた。
後もう少しで、魔の森というところでなにかのトラップを踏んでいた。
ソウが何かに気が付いて警告をしようとしていたが、遅かった。
気が付くと、見知らぬ場所に飛ばされていた。
目前に迫っていた魔の森は跡形も無くなっており、目の前には城壁が広がっていた。
呆然とする俺は、力なく目の前に広がる城壁を見上げていた。
ソウは、そんな俺よりも早く立ち直っていたみたいで、謎の生物から降りて俺に言っていた。
「カツ、気持ちは分かるが今は情報収集が先だ。ここがどこなのか早く掴んで、あの子を探しに行こう」
そう言われた俺は、馬を降りて目の前に広がる城壁の中に入ることを決意していた。
門にいた人間に声をかけると、ここはフェールズ王国だと教えてくれた。
困惑する俺達に、門にいた男は不思議そうな顔で言ったのだ。
「どうした?思いがけない場所にでも来たかのような表情だな?あぁ、さては、移動系のトラップでも踏んだか?」
初めて聞く言葉に、ソウが男に質問していた。
「移動系のトラップ?それは一体?」
「あぁ、もしかして駆け出しの冒険者かな?ダンジョンに仕掛けられたトラップに、踏んだ人間をランダムな場所に飛ばす厄介な仕掛けがあるんだよ。いや~、うちの知り合いもよく迷子になった挙げ句、そう言うの踏んで行方不明になるんだよなぁ~」
最後の方はどうでもいい話だったのでスルーして、男の言っていたトラップを踏んだ可能性があると俺は考えていた。
「へぇー。俺たち、ベルディアーノ王国にいた筈なんだけど?ここは、ベルディアーノ王国から遠い?」
「あぁ~、近いっちゃ近いけど、遠いっちゃ遠いな」
男の微妙な言い方にイラッとしたが、ソウに肘で突かれて、その気持をグッと堪えた。
「ふーん。どゆこと?俺たち、田舎者でさ~。故郷から出たことないんだよ~」
「そっか、ほれ、こんな感じかな?」
そう言って、男は地面に拾った木の枝で何やら描き始めていた。
よく見ると、地図のようで男は、手描きの地図を枝で指しながら場所を教えてくれたのだ。
「ここが今いるフェールズ王国だ。で、ここ全体が魔の森で、そんでここがあんたらがいたベルディアーノ王国だ」
男に教えられて、俺は呆然としていた。
さっきまでいた場所とは魔の森を挟んで反対側にいることにだ。
だが、ソウの考えは違っていた。
「ふーん。なるほど……。オニイサンありがとう。これからのこと考えたいんだけど、俺らみたいなのでも、街に入れる?」
「おお、大丈夫だ。もし、ここでの生活を考えるなら、冒険者組合に入るといいぞ。金も稼げるしな」
男に改めてお礼を言ったソウは、俺を引きずるようにして街に入っていた。
そして、小さな声で言ったのだ。
「これは、逆に良かったかもよ?香澄千歌子の性格から、魔の森に飛ばすとしても、出来るだけ遠くにしたいはずだ」
「どういうことだ?」
「香澄千歌子は、お前から彼女を遠ざけたかったんだろ?だったら、ベルディアーノよりも、フェールズ寄りの場所に飛ばした可能性はある。それだったら、あっちから魔の森に入るよりも、こっちから入った方が効率的じゃん?」
確かに一理あるが、本当にそうなのかと考えたが、既にここに飛ばされた後なのだから、考えても仕方ない。
ここに飛ばされたことで、熱くなりすぎていた気持ちが少しだけ冷静になっていた。
俺たちは、魔の森について何も知らない状態で立ち入ろうとしていたことにだ。
浄化して欲しいと言われたから、てっきり簡単なものだと思っていたが、フェールズ王国の王都に身を寄せるようになって、魔の森が難攻不落の場所だということを知り、俺はそんな場所に静弥を飛ばした千歌子を殴り飛ばしたくて仕方なかった。
その後、冒険者組合に登録して、依頼をこなしながら魔の森のことを調べて、魔の森に行けるようになるまで、一ヶ月近くも時間が掛かってしまっていた。
「うっさいわ!!黙って走れボケカス!」
「へいへい。ツンデレも、ツンだけじゃ相手に伝わらないぞ?お前は、デレが八割で、ツンが二割りくらいが丁度いいと思うけど!!」
「はっ?それってほぼデレてんじゃんかよ!!そんなの格好悪いだろうが?」
「えぇ~。女の子って、自分にだけ優しくて、甘やかしてくれるようなそんなイケメンに弱いと思うけどなぁ?ほらほら、自分だけ特別扱いしてくれて、溺愛してくれるようなさぁ~」
「はっ?」
「えっ?」
「キツイこと言われたほうが女は嬉しがるって……」
「どこのドM女だよ!!普通の女の子は、優しい言葉を掛けてくれる方がいいに決まってんじゃんかよ!!」
「~~~~~~!!!ち、千歌子のヤツ!!」
「は?まさか、香澄千歌子に「女の子は、厳しい事を言われても、好きな人なら別なのぉ。嬉しいものなのよ?」とか言われてたのか?いや、違うな……。あっ!!こうか?こうなのか?「静弥ったら、キツイこと言われた時、嬉しそうにしてたわよ?」って感じか?はっ!!そんなん嘘に決まってんべや!!この脳筋!!脳みそ筋肉野郎!」
「ちが!!いや、ちがくないけど、違う!!確かに、それに近いこと言われたことはあるけど……。違うから!!」
「やーい、脳筋脳筋!!脳筋あんぽんた~ん」
「不快な言葉並べてリズム取るな!!」
そんなくだらないことを言いつつも、追ってきていた千歌子をぶっ千切って、ベルディアーノ王国を飛び出していた俺だった。
その後、貰った地図を基に、魔の森に向かって馬を走らせていた。俺は、バイクに乗る感覚で馬に簡単に乗ることが出来たが、ソウは馬に乗ることが出来なかった。
その代わり、ソウのJOBのスキルで召喚したよく分からない生物に運ばれていた。
俺の取っていたJOBは、剣豪と侍大将の2つで、侍大将に乗馬スキルがあったために出来たこととも言えた。
ソウは、陰陽師と、符術士、占星術士の3つのJOBを持っていて、陰陽師のスキルにあった、式神召喚で、空飛ぶ馬?のような生き物を呼び出してそれに跨っていた。
馬を5頭乗り換えて、寝る間も惜しんで掛けた結果、2日で魔の森の目前にあるという森ダンジョンに差し掛かっていた。
ダンジョンを突っ切るよりも迂回した方がいいと、ソウと事前に話して決めていた俺達は、森ダンジョンを避けるように馬を走らせていた。
後もう少しで、魔の森というところでなにかのトラップを踏んでいた。
ソウが何かに気が付いて警告をしようとしていたが、遅かった。
気が付くと、見知らぬ場所に飛ばされていた。
目前に迫っていた魔の森は跡形も無くなっており、目の前には城壁が広がっていた。
呆然とする俺は、力なく目の前に広がる城壁を見上げていた。
ソウは、そんな俺よりも早く立ち直っていたみたいで、謎の生物から降りて俺に言っていた。
「カツ、気持ちは分かるが今は情報収集が先だ。ここがどこなのか早く掴んで、あの子を探しに行こう」
そう言われた俺は、馬を降りて目の前に広がる城壁の中に入ることを決意していた。
門にいた人間に声をかけると、ここはフェールズ王国だと教えてくれた。
困惑する俺達に、門にいた男は不思議そうな顔で言ったのだ。
「どうした?思いがけない場所にでも来たかのような表情だな?あぁ、さては、移動系のトラップでも踏んだか?」
初めて聞く言葉に、ソウが男に質問していた。
「移動系のトラップ?それは一体?」
「あぁ、もしかして駆け出しの冒険者かな?ダンジョンに仕掛けられたトラップに、踏んだ人間をランダムな場所に飛ばす厄介な仕掛けがあるんだよ。いや~、うちの知り合いもよく迷子になった挙げ句、そう言うの踏んで行方不明になるんだよなぁ~」
最後の方はどうでもいい話だったのでスルーして、男の言っていたトラップを踏んだ可能性があると俺は考えていた。
「へぇー。俺たち、ベルディアーノ王国にいた筈なんだけど?ここは、ベルディアーノ王国から遠い?」
「あぁ~、近いっちゃ近いけど、遠いっちゃ遠いな」
男の微妙な言い方にイラッとしたが、ソウに肘で突かれて、その気持をグッと堪えた。
「ふーん。どゆこと?俺たち、田舎者でさ~。故郷から出たことないんだよ~」
「そっか、ほれ、こんな感じかな?」
そう言って、男は地面に拾った木の枝で何やら描き始めていた。
よく見ると、地図のようで男は、手描きの地図を枝で指しながら場所を教えてくれたのだ。
「ここが今いるフェールズ王国だ。で、ここ全体が魔の森で、そんでここがあんたらがいたベルディアーノ王国だ」
男に教えられて、俺は呆然としていた。
さっきまでいた場所とは魔の森を挟んで反対側にいることにだ。
だが、ソウの考えは違っていた。
「ふーん。なるほど……。オニイサンありがとう。これからのこと考えたいんだけど、俺らみたいなのでも、街に入れる?」
「おお、大丈夫だ。もし、ここでの生活を考えるなら、冒険者組合に入るといいぞ。金も稼げるしな」
男に改めてお礼を言ったソウは、俺を引きずるようにして街に入っていた。
そして、小さな声で言ったのだ。
「これは、逆に良かったかもよ?香澄千歌子の性格から、魔の森に飛ばすとしても、出来るだけ遠くにしたいはずだ」
「どういうことだ?」
「香澄千歌子は、お前から彼女を遠ざけたかったんだろ?だったら、ベルディアーノよりも、フェールズ寄りの場所に飛ばした可能性はある。それだったら、あっちから魔の森に入るよりも、こっちから入った方が効率的じゃん?」
確かに一理あるが、本当にそうなのかと考えたが、既にここに飛ばされた後なのだから、考えても仕方ない。
ここに飛ばされたことで、熱くなりすぎていた気持ちが少しだけ冷静になっていた。
俺たちは、魔の森について何も知らない状態で立ち入ろうとしていたことにだ。
浄化して欲しいと言われたから、てっきり簡単なものだと思っていたが、フェールズ王国の王都に身を寄せるようになって、魔の森が難攻不落の場所だということを知り、俺はそんな場所に静弥を飛ばした千歌子を殴り飛ばしたくて仕方なかった。
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