異世界に召喚されたけど、従姉妹に嵌められて即森に捨てられました。

バナナマヨネーズ

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新居編

39 私と新しいお家

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 痛恨のミスに私は項垂れた。
 でも、ここで諦めるわけには行かない。
 そこで、私はダメ元であることを試すことにしたの。
 
 通常は、地下から水を汲むために作った装置を魔石を水に変換する装置に置き換えて、装置についているタンクが常に水で満たされてた状態になるように魔石の水変換を固定できないかって。
 そうすれば、水を出しすぎたり、足りなかったりを防げると考えたのよね。
 それで、タンク内の水を配管で通せば今まで通りに水をお湯にすることも、夏は家を涼しく、冬は温かくすることも出来る。
 ということで、装置を改造することにした私は、何度か失敗してタンクから水を溢れさせてしまったけど、最終的には理想的な水変換装置を作り上げることが出来たの。
 これで、温かいシャワーを浴びることが出来ると思うと、苦労したかいがあるってものでしょう。
 ちなみに、魔石の交換は家主のメンテナンススキルで簡単に出来るのでいつ交換が必要になっても大丈夫なんです。
 
 後は、空っぽなお家に家具を配置して行けばお家は完成だ。
 でも、気がつけば外は日がすっかり落ちて暗くなっていた。
 一応、このお家も太陽光発電なので、灯りの心配はないけど……。
 今日はこれくらいかな?
 残りは明日にしよう。
 とりあえず、寝られればいいから、アイテムリストからお布団を出してそれで寝れば良いね。
 
 ヴェインさんとアーくんに寮で一緒に住むように誘われたけど、今日からここで暮らそう。
 そうじゃないと、私……。
 だめ、これ以上は何も考えちゃだめだ。
 
 
 よし、キッチンは使えるし簡単に夕食を作って二人の帰りを待とう。
 
 丁度夕食が出来上がったタイミングで、家の外から何やら物音が聞こえてきた。
 もしかして、ヴェインさん達が戻ってきたのかもと、外に顔を出すと二人が新しいお家の前に立ち止まっているのが見えた。
 
 うんうん。新しいお家に見入ってるよ。
 暗くてちょっと見にくいかもだけど、三角の屋根で可愛い外見だもんね。
 
「おかえりなさい」

 私がそう言って、二人を迎えると何故か、二人は困ったような顔で疲れたように言ったの。
 
「ちょっと離れただけで……。心配だ」

「はい、兄様。心配で目を離すことが出来ないですね……」

 どうしたんだろう?もしかして、お腹空いてるのかな?
 そんなことを考えて首を傾げていると、ヴェインさんは鼻の頭を掻きながら、ポソポソ言っていたけど私は距離があってそれを聞き取ることが出来なかった。
 
「そんな無防備な顔をされると、可愛すぎて何でも許せてしまう……。うん、俺が頑張ればいいだけだ」

「兄様、それを人は惚れた弱みと言うんですよ……。まぁ、僕も頑張りますけど」

「ほっ!ほれ!!惚れてにゃんてにゃい!……、ぐっ!!にゃいぞ!!」

「兄様……。その反応だけで十分です……」

「しょんにゃんじゃにゃいんだぞ……」

「はいはい。兄様はとても素敵で格好いい兄様ですけど、これだけは言わせてください。兄様、認めたほうが楽になりますよ……」

 二人のやり取りはまったく聞こえなかったけど、ヴェインさんがお疲れなのは理解したわ。
 そうだ、夕飯を食べたらお風呂に誘おう。
 うんうん。お風呂は疲れた身も心も癒やしてくれるこの世の楽園だもの。
 きっと、ヴェインさんも元気になる事間違いなしだね。
 
 あっ、でもご飯より先にお風呂がいいかな?
 二人に聞いてみよう。
 二人で入るにはちょっときついかもだけど、入れないわけではないし、もし先にお風呂に入りたいってヴェインさんとアーくんが言ったら、二人で入ってもらおう。
 
 二人を新しい家に通しながら私は、自然と緩んだ顔で言っていた。
 
「ヴェインさん、アーくん。おかえりなさい。お疲れでしょう?ご飯にします?それとも先にお風呂にします?」

 私がそう言って二人を迎えると、何故か二人は固まってしまっていた。
 どうしたんだろう?
 
「まずいぞ……。これが世にいう、新婚さんのアレなのか?ご飯にするお風呂にする?それとも……ってやつだな」

「兄様、落ち着いてください。確かに、可愛い笑顔でソレらしいことを言われて混乱する気持ちは十二分に理解しています。しかし、しかしです。シズなのですから、そう言った意図は一切ないと断言できます」

「ああ、分かっているさ。だがな、男なら一度は見る夢さ……」

「……、そうですね。僕も一瞬錯覚……、ちっ、違います!!世間一般的な意見としてですね……」

「アーク……。俺からお前にアドバイスだ。認めたほうが楽になるぞ?」

「!!」

 よく分からないけど、いつまでも外にいるわけにもいかないから、ちょっと強引かもしれないけど、二人の手を引いて家の中に入ることにした。
 
「ほら、ヴェインさんもアーくんも入ってください」

 私に手を引かれながら二人は、大きなため息を吐いていたことが気になったけど、きっと報告とか色々大変だったんだと察した私は何も聞かずに二人を迎え入れたのだった。
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