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第七話 幼馴染は過去を思い出す
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当時のことを思い出して、死にたくなりながらもアイザックは、恥をかなぐり捨てるようにシャロンにすべてを語ったのだ。
「あの日、君が俺の寝込みを襲ったんだ! 男なら仕方ないんだ。俺も若かったし、朝は勃つもんなんだよ! それなのに、それなのに!! 可愛いお前の手で俺は呆気なくイカされたんだ!! 当時君は、初潮も来ていないような幼女だったんだぞ?! それなのに、俺は君の手でイった挙句、その可愛い顔にぶっ掛けて! 普通に死ぬから! あれから、俺は君をおかずに発散させるようにまでなったんだぞ?! そんな我慢に我慢を重ねてる俺の気も知らないで、くっそ可愛い顔で俺にすり寄って、好きだとか結婚しようだとか! 君が八歳じゃなかったらすぐに抱いて、既成事実作って結婚してたからな!! 俺は我慢してたんだ!! 俺の気も知らないで、くそ可愛いお前を守るために距離を置いたのに、君まで距離を置き始めて……。俺は、君を見るたびに好きで好きで仕方なかったのに、嫌いだって……。そのくそ可愛い口を何度塞いでやろうかと思ったことか!!」
一気にそう言って、肩で息をするアイザックは、恨めし気にシャロンを見つめる。
一方シャロンは、まったくもって、そんな記憶などなかったのだ。
確かに、小さいとき、アイザックのベッドに潜り込んだことはあった気もしたが、寝ているアイザックの股間を弄った記憶など皆無だったのだ。
だからこそ、シャロンは、呆れた表情でアイザックに冷たく言い放ったのだ。
「は? 何言ってるの? あんたばっかじゃないの?」
シャロンの冷たい視線に胸を切り裂かれるような痛みを覚えながらもアイザックは、反論せざるを得なかった。
「君を俺の魔の手から守るためには、ああするしかなかったんだ。じゃなかったら、今頃君は……」
途中で言葉を止めたアイザックの脳内では、可愛いシャロンを犯しまくる自分の姿が思い浮かんでいたのだ。
そんな、アイザックの脳内事情など知らないシャロンは、ふんっとそっぽを向いてしまう。
「シャロン……。君が今まで無事でいられたのは、シェリーのお陰なんだ」
大好きな姉の名前が出たとたん、シャロンはアイザックの話に耳を傾ける。
アイザックは、シャロンの意識がこちらに向いたことを確信して、話をつづけた。
「俺とシェリーが結婚したのは、シェリーから持ち掛けられた提案だったんだ。当時の俺は、君の姿に欲望を募らせ、いろいろと拗らせていたんだよ……。君に好意を寄せる男たちを牽制して……。そんな俺の苦労をずっと見ていたシェリーが、契約結婚をしようって……」
そこで言葉を切ったアイザックは、当時のことを思い出す。
二年前、十六歳になったシャロンに欲望をたぎらせて、目をギラつかせるアイザックは、周囲の令嬢たちに「一晩でいいから抱いて欲しいんです」「ああん、アイザック様、抱いてぇ」などと、積極的な女性たちからの猛烈なアピールに疲れ切っていたのだ。
ただでさえ、本命であるシャロンに近づけないのにと苛立ちが募る一方だったのだ。
そんなとき、シェリーが恋愛相談をしてきたのだ。
「ザック~。聞いてよ、私、好きな人ができたんだけど、その人、難しい立場の人で……。このままだと、マイダーリンと結婚出来る前に、お父様たちにどっかの金持ちのおっさんに嫁がされることになるかもしれないの……。ねぇ……」
そこまで言ったシェリーは、アイザックにぐっと近寄りその耳にあることを吹き込んだのだ。
「ザックが協力してくれたら、シャロの可愛い話聞かせてあげるし、いろいろ手伝ってあげるよ?」
それは甘い誘惑だったと今のアイザックは思う。
しかし、当時のアイザックは、それが分からないほど追い詰められていたのだ。
「私が、どこの誰かと結婚できないように、契約結婚をしましょう? それで、マイダーリンの置かれている問題が解決した暁には、私と離婚してね。ああ、もちろん白い結婚が成立するように、えっちはなしよ。処女っていう証明ができないと、離婚できないし。あんたも、私と結婚していれば、シャロを無理やり犯しそうになる事態も避けられると思うのよ。私っていうストッパーがいればね! それに、私と結婚すれば、なんだかんだでシャロが私目当てでザックのところにやってくるし、シャロとの仲を改善することもできるかもだし。ねっ? ねっ?」
「あの日、君が俺の寝込みを襲ったんだ! 男なら仕方ないんだ。俺も若かったし、朝は勃つもんなんだよ! それなのに、それなのに!! 可愛いお前の手で俺は呆気なくイカされたんだ!! 当時君は、初潮も来ていないような幼女だったんだぞ?! それなのに、俺は君の手でイった挙句、その可愛い顔にぶっ掛けて! 普通に死ぬから! あれから、俺は君をおかずに発散させるようにまでなったんだぞ?! そんな我慢に我慢を重ねてる俺の気も知らないで、くっそ可愛い顔で俺にすり寄って、好きだとか結婚しようだとか! 君が八歳じゃなかったらすぐに抱いて、既成事実作って結婚してたからな!! 俺は我慢してたんだ!! 俺の気も知らないで、くそ可愛いお前を守るために距離を置いたのに、君まで距離を置き始めて……。俺は、君を見るたびに好きで好きで仕方なかったのに、嫌いだって……。そのくそ可愛い口を何度塞いでやろうかと思ったことか!!」
一気にそう言って、肩で息をするアイザックは、恨めし気にシャロンを見つめる。
一方シャロンは、まったくもって、そんな記憶などなかったのだ。
確かに、小さいとき、アイザックのベッドに潜り込んだことはあった気もしたが、寝ているアイザックの股間を弄った記憶など皆無だったのだ。
だからこそ、シャロンは、呆れた表情でアイザックに冷たく言い放ったのだ。
「は? 何言ってるの? あんたばっかじゃないの?」
シャロンの冷たい視線に胸を切り裂かれるような痛みを覚えながらもアイザックは、反論せざるを得なかった。
「君を俺の魔の手から守るためには、ああするしかなかったんだ。じゃなかったら、今頃君は……」
途中で言葉を止めたアイザックの脳内では、可愛いシャロンを犯しまくる自分の姿が思い浮かんでいたのだ。
そんな、アイザックの脳内事情など知らないシャロンは、ふんっとそっぽを向いてしまう。
「シャロン……。君が今まで無事でいられたのは、シェリーのお陰なんだ」
大好きな姉の名前が出たとたん、シャロンはアイザックの話に耳を傾ける。
アイザックは、シャロンの意識がこちらに向いたことを確信して、話をつづけた。
「俺とシェリーが結婚したのは、シェリーから持ち掛けられた提案だったんだ。当時の俺は、君の姿に欲望を募らせ、いろいろと拗らせていたんだよ……。君に好意を寄せる男たちを牽制して……。そんな俺の苦労をずっと見ていたシェリーが、契約結婚をしようって……」
そこで言葉を切ったアイザックは、当時のことを思い出す。
二年前、十六歳になったシャロンに欲望をたぎらせて、目をギラつかせるアイザックは、周囲の令嬢たちに「一晩でいいから抱いて欲しいんです」「ああん、アイザック様、抱いてぇ」などと、積極的な女性たちからの猛烈なアピールに疲れ切っていたのだ。
ただでさえ、本命であるシャロンに近づけないのにと苛立ちが募る一方だったのだ。
そんなとき、シェリーが恋愛相談をしてきたのだ。
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そこまで言ったシェリーは、アイザックにぐっと近寄りその耳にあることを吹き込んだのだ。
「ザックが協力してくれたら、シャロの可愛い話聞かせてあげるし、いろいろ手伝ってあげるよ?」
それは甘い誘惑だったと今のアイザックは思う。
しかし、当時のアイザックは、それが分からないほど追い詰められていたのだ。
「私が、どこの誰かと結婚できないように、契約結婚をしましょう? それで、マイダーリンの置かれている問題が解決した暁には、私と離婚してね。ああ、もちろん白い結婚が成立するように、えっちはなしよ。処女っていう証明ができないと、離婚できないし。あんたも、私と結婚していれば、シャロを無理やり犯しそうになる事態も避けられると思うのよ。私っていうストッパーがいればね! それに、私と結婚すれば、なんだかんだでシャロが私目当てでザックのところにやってくるし、シャロとの仲を改善することもできるかもだし。ねっ? ねっ?」
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