My Dr -貴女は僕の全てになった、だから貴女から僕以外の全てを奪おう

創作屋 鬼聴

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5章

5、閑話、クロードの待ち惚け《クロード目線》

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降りしきる雨の中、私は車の中で、
マクベイン様を待っていた。

フロントガラスには雨が川のように流れる。

そこに映るのは、
眼鏡をかけて、真黒い髪をビシッと撫でつけて、
退屈そうにハンドルに寄りかかる、
変装と情報集めの達人の男
‥そう私だ。


マクベイン様‥いや、心の中でくらいは
ジョザイア様と呼ぼう‥


彼が、アイリーンさんの家に入って、
40分近く経つ。


「…遅いな。」


独り言を言って、私は車のダッシュボードから、


写真を 取り出した。


暇を潰そうと思って。


私はまじまじとその写真を見て、悦に浸る。

美しい‥こんなに美しいものがあるのか‥
何度見てもそう思う。




その写真には、
私の選んだ白いスーツを血で汚して、
艶めかしく、死体と行為に及び、自分を慰める
ジョザイア様が映っている。




「…‥最っ高‥ヤバい」


私は思わず、口を押さえて感嘆を漏らす。

別に死体と致す事がいいと言ってるわけじゃない。
それをするジョザイア様が美しい‥。

私は俗に言うバイセクシャルというやつで、
男性でも女性でも愛する事ができる。

つまるところ、彼に惚れているのだ。


正確に言うと彼の見た目に。


あの人の中身は正直、
キチガイサイコのイカレ野郎だ。
あれに好かれてるアイリーンさんが
可哀想だとも思う。

けどあの顔を見ると‥鼻を折られても
理不尽に殴られても‥


許せる‥つーか、堪らねぇ。


彼と、あれやこれやはしてみたいものの
別にそれを言うつもりはない。
見れれば十分。言っても無駄だ。


私は運転席の背もたれに寄りかかって
アイリーンさんの家を見た。

ジョザイア様は彼女しか、見えていない。
それはもはや異常と言えるほど。

彼女のために
彼は人生の全てを棒に振った。

彼ほどの男なら表の社会でも、
大成功できただろうに‥


私から
彼女の情報を買う為に


マフィアになって、

殺しもして、

薬漬けになって、

狂った頭を更に狂わせながら


金を稼いでいった。


そんな事ができるくらいだから、
生まれつき頭がおかしかったのかもしれない。
あの人の機嫌を損ねて
死んだ奴は数え切れやしない。



だから正直、アイリーンさんが、
まだ生きてるのが不思議なくらいだ。


いや‥

もしかしたら
今頃ジョザイア様に犯されて
腹上死してるかもしれない‥。
 

「‥まさかな。
流石に惚れた女にレイプとか
あの人と言えど‥ない‥よな?」


苦笑いしながら、そう呟くいて、
またあの写真に目をやる。

やっぱり美しい‥


「頼み込んだら
一回くらい抱いてくれねぇかな‥」


そう呟いた途端、後部座席のドアが開いて、
ジョザイア様が彼女を抱えて乗ってきた。

腕に抱えられた
アイリーンさんは気絶していて、
服ははだけてるし、
顔を赤くし、
はぁはぁと苦しそうに呼吸して、
涙と精液まみれって感じだ。


うわぉ‥完全に‥これは‥マジか‥


彼はさも普通のように私に声をかける。


「ただいま、クロード」

「お‥おかえりなさいませ。マクベイン様」


なんとか私は定型文を返した。


前言撤回、絶対この男には抱かれたくない。


私の惚れた男は予想以上にイカれてる。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








・別にそう言う展開にはなりませんので、
ご安心ください。

























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