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3章
2.グレンの憂鬱《グレン目線》
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俺はアイリーンとしばらく話した後
見送られながら彼女の家を出る。
そして
彼女に見えないようガッツポーズをした。
‥‥ああ‥!
ああ!ついに!ついに誘ってしまった!
このフワフワとした
婚約者関係に終止符を打ってやる!
俺とアイリーンは婚約してはいるものの
プロポーズもできず
なんだかんだ恋人のままズルズルと
今の今まで来てしまった。
が、
来週!
俺はアイリーンにプロポーズをする‥!!
彼女の両親が殺され、
イカれた患者が野放しで、
そんなタイミングでプロポーズなんて‥
と人は言うだろう。
いや!だからこそ、
彼女のそばにいて
支えたいんだ!
愛しているから。
だが、なにより気掛かりなのは
ジョザイア・マクベインだ。
どう考えてもアイツはアイリーンに
執着している。
なにをしでかすかわからない。
もしかしたら、もう‥何か‥
いや、もし何かあったならアイリーンは
俺に言うだろう。
ああきっと杞憂だ‥心配ない‥。
それよりプロポーズの計画を立てよう。
結婚すれば流石にあの男も諦めるかもしれない。
そうでなくても、
俺が護る。
彼女が傷つくようなことは
絶対に起こさせやしない!
実は指輪はもう買ってあるんだ。
プラチナで出来ていて大きな一粒の
ダイヤのついたシンプルな指輪。
早くこれをつける彼女が見たい。
問題はドレスの方だ。俺の予約した店は
ドレスコードがあるので正装でなくてはいけない。
ドレスか困った‥
用意するとは言ったものの‥
どれも絶対に彼女には似合う!
決められない!
アイリーンは地味にも見えるが
かなりの美人だし
白衣に隠された身体はスタイルもいい。
しかも中身だって完璧だ。
貞淑で、知的で、穏やかで、控えめで、優しくて、可愛らしい少女の様なところもあって、少し抜けてて‥
正直、彼女以上の女性はいないと俺は思う。
最高としか言いようがない。
愛おしくてたまらない。
一回彼女の家に戻って抱き締めたくなってきた…
我慢しよう。
などといろいろ考えながら、
次の日俺はドレスの仕立て屋前にきた。
すると聞いたことのある声が、
「グレンさんじゃん!なにやってんの?」
ジェシーだ。彼女はアイリーンの妹で
現職の警官だ。
ひとまず彼女にことのあらましを伝えると、ドレス選びを手伝ってくれた。
俺が選んだ複数のドレスから、
アイリーンが好みそうなものを彼女が選び、
ドレス選びはすんなり終わらせることができた。
「ありがとう、ジェシー。助かったよ」
「いいってことよ!グレン兄さん
マジで頑張ってやるんだぞ!」
そう言ってジェシーは俺の背をバシッと叩く。彼女は豪快でなんだか清々しいな。
「さよなら、ジェシーまた。」
「あ、待って。」
ジェシーは急に警官らしい重苦しい顔つきで俺を呼び止める。
「あの、お姉ちゃんさ。
もしかして昨日休みだったりしないよね?」
「え?昨日はアイリーンは休みだったけど‥」
「‥っ!!…そっか‥ありがと、じゃね。」
それを聞いたジェシーは辛そうな、
悲しそうな顔をしていた。
それが何故なのか俺にはわからなかった。
見送られながら彼女の家を出る。
そして
彼女に見えないようガッツポーズをした。
‥‥ああ‥!
ああ!ついに!ついに誘ってしまった!
このフワフワとした
婚約者関係に終止符を打ってやる!
俺とアイリーンは婚約してはいるものの
プロポーズもできず
なんだかんだ恋人のままズルズルと
今の今まで来てしまった。
が、
来週!
俺はアイリーンにプロポーズをする‥!!
彼女の両親が殺され、
イカれた患者が野放しで、
そんなタイミングでプロポーズなんて‥
と人は言うだろう。
いや!だからこそ、
彼女のそばにいて
支えたいんだ!
愛しているから。
だが、なにより気掛かりなのは
ジョザイア・マクベインだ。
どう考えてもアイツはアイリーンに
執着している。
なにをしでかすかわからない。
もしかしたら、もう‥何か‥
いや、もし何かあったならアイリーンは
俺に言うだろう。
ああきっと杞憂だ‥心配ない‥。
それよりプロポーズの計画を立てよう。
結婚すれば流石にあの男も諦めるかもしれない。
そうでなくても、
俺が護る。
彼女が傷つくようなことは
絶対に起こさせやしない!
実は指輪はもう買ってあるんだ。
プラチナで出来ていて大きな一粒の
ダイヤのついたシンプルな指輪。
早くこれをつける彼女が見たい。
問題はドレスの方だ。俺の予約した店は
ドレスコードがあるので正装でなくてはいけない。
ドレスか困った‥
用意するとは言ったものの‥
どれも絶対に彼女には似合う!
決められない!
アイリーンは地味にも見えるが
かなりの美人だし
白衣に隠された身体はスタイルもいい。
しかも中身だって完璧だ。
貞淑で、知的で、穏やかで、控えめで、優しくて、可愛らしい少女の様なところもあって、少し抜けてて‥
正直、彼女以上の女性はいないと俺は思う。
最高としか言いようがない。
愛おしくてたまらない。
一回彼女の家に戻って抱き締めたくなってきた…
我慢しよう。
などといろいろ考えながら、
次の日俺はドレスの仕立て屋前にきた。
すると聞いたことのある声が、
「グレンさんじゃん!なにやってんの?」
ジェシーだ。彼女はアイリーンの妹で
現職の警官だ。
ひとまず彼女にことのあらましを伝えると、ドレス選びを手伝ってくれた。
俺が選んだ複数のドレスから、
アイリーンが好みそうなものを彼女が選び、
ドレス選びはすんなり終わらせることができた。
「ありがとう、ジェシー。助かったよ」
「いいってことよ!グレン兄さん
マジで頑張ってやるんだぞ!」
そう言ってジェシーは俺の背をバシッと叩く。彼女は豪快でなんだか清々しいな。
「さよなら、ジェシーまた。」
「あ、待って。」
ジェシーは急に警官らしい重苦しい顔つきで俺を呼び止める。
「あの、お姉ちゃんさ。
もしかして昨日休みだったりしないよね?」
「え?昨日はアイリーンは休みだったけど‥」
「‥っ!!…そっか‥ありがと、じゃね。」
それを聞いたジェシーは辛そうな、
悲しそうな顔をしていた。
それが何故なのか俺にはわからなかった。
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