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おまけ
没 エピローグ 理想的な学園生活
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没になった洗脳ルートです。
最後までマコに完全に拒否られてほしくて
没になりましたが気に入ってるので
オマケとしてあげます。
細かい修正をしていないので読みにくいかも知れませんがそこは没なのでご了承を。
ーーーー
今日は天文学部の観測日だった。
いつも通り、私は旧校舎の屋上で
観測の準備をする。
今日は、風も雲もなくて
日蝕を迎えた大きな大きな太陽が
真っ赤な空に浮かぶ、いい夜だった。
でも、今日はまだ誰も来ていない。
「はぁ、最近集まりが悪いなぁ…
みんなどうしちゃったんだろう?
今日は流星群が見れるのに…」
私がため息をつきながら
望遠鏡を組み立てていると
屋上のドアが開いた。
「マコちゃん、おまたせ…!
ごめんね…ちょっとお弁当作ってたら遅れちゃった…」
屋上に来たのは"免色 貞夫"くん。
最近転校してきた子だけど
不思議と意気投合して
すぐに私の親友になった。
「遅いよ!貞夫くん。
というかお弁当作ってきたの?天体観測に?」
「うん!お夜食にどうかなって…」
貞夫くんはモジモジしながら
カバンからお弁当箱を取り出す。
「ふふっいいね!ありがと!
私もお菓子持ってきてるから一緒に食べよ!」
「うん…」
貞夫くんは
とても嬉しそうに笑って頷いた。
その後はいつも通りお喋りをして
天体観測をして過ごす。
お弁当とお菓子は
じわじわと減っていく。
けれど、やっぱり
貞夫くんと私以外の部員は来ない。
「なんで、みんな来ないのかな…?」
「みんなって?」
貞夫くんは不思議そうに首を傾げた。
それに私は返す。
「みんなは、みんなだよ!
…天文学部の……あれ…?
えっーと…?
……??
先輩…?とか…??」
そこまで口にした所で
頭に急にモヤが掛かる。
「…?あれ?先輩…?せんぱ…い??」
すると免色くんは私の手をとった。
「もう、マコちゃんたら
何言ってるの?
"天文学部は僕ら二人だけ"でしょ?」
「……」
ああ、そうだった。
天文学部は私達だけだった。
部員は2人だけ。
なんで
先輩がいるだなんて思ったんだろ。
「あっ、そっか。そうだったね。
…何言ってるんだろ?私。」
「もう、マコちゃんは
ボンヤリさんなんだから…」
貞夫くんは困ったように笑っている。
私もつられて笑う。
「ねぇマコちゃん。今楽しい?」
「なに?突然。
楽しいに決まってるよ!
貞夫くんと一緒だもん。」
私の言葉を聞いて貞夫くんは
目をまんまるにして、
林檎みたいに顔を真っ赤にした。
「えっあっあっ…そうなんだ…
僕も楽しい…凄く…ぁ…うん。
ぁっ!そうだ僕…あの、
マコちゃんに言いたいことがあって…」
貞夫くんは手を口元でモゴモゴさせながら
俯いた。私はそれを覗きこむ。
「言いたいことって?」
「あの…あの…ぼ…僕…
マコちゃんとお…おつきぁ…」
そこまで聞いていたけど
私はある事に気がついた。
「あ!!貞夫くん!
流星群!!」
「え、」
真っ赤な空に無数の箒星が流れる。
白く輝く星はまるで放物線を描いて
こちら側に落ちてくる様だった。
「わぁ…すごいね!」
私は貞夫くんに笑いかける。
「うん…そうだね…」
彼は何故かちょっとだけ苦笑いし
小さくため息をついた。
「そうだ、マコちゃん。
折角の流れ星だしお願いしようよ。
『僕らがずっと一緒にいられますように』って。」
貞夫くんは私の瞳を見て微笑む。
彼の瞳に流れ星が反射してとても綺麗だった。
「そうだね!そうしようか!」
私はお願い事をする為に
手を合わせて目を閉じる。
でも、何故か…浮かんできた願いは
免色くんの言ったものじゃなかった。
『元の世界に帰れますように。
免色くんが消えていなくなりますように。』
最後までマコに完全に拒否られてほしくて
没になりましたが気に入ってるので
オマケとしてあげます。
細かい修正をしていないので読みにくいかも知れませんがそこは没なのでご了承を。
ーーーー
今日は天文学部の観測日だった。
いつも通り、私は旧校舎の屋上で
観測の準備をする。
今日は、風も雲もなくて
日蝕を迎えた大きな大きな太陽が
真っ赤な空に浮かぶ、いい夜だった。
でも、今日はまだ誰も来ていない。
「はぁ、最近集まりが悪いなぁ…
みんなどうしちゃったんだろう?
今日は流星群が見れるのに…」
私がため息をつきながら
望遠鏡を組み立てていると
屋上のドアが開いた。
「マコちゃん、おまたせ…!
ごめんね…ちょっとお弁当作ってたら遅れちゃった…」
屋上に来たのは"免色 貞夫"くん。
最近転校してきた子だけど
不思議と意気投合して
すぐに私の親友になった。
「遅いよ!貞夫くん。
というかお弁当作ってきたの?天体観測に?」
「うん!お夜食にどうかなって…」
貞夫くんはモジモジしながら
カバンからお弁当箱を取り出す。
「ふふっいいね!ありがと!
私もお菓子持ってきてるから一緒に食べよ!」
「うん…」
貞夫くんは
とても嬉しそうに笑って頷いた。
その後はいつも通りお喋りをして
天体観測をして過ごす。
お弁当とお菓子は
じわじわと減っていく。
けれど、やっぱり
貞夫くんと私以外の部員は来ない。
「なんで、みんな来ないのかな…?」
「みんなって?」
貞夫くんは不思議そうに首を傾げた。
それに私は返す。
「みんなは、みんなだよ!
…天文学部の……あれ…?
えっーと…?
……??
先輩…?とか…??」
そこまで口にした所で
頭に急にモヤが掛かる。
「…?あれ?先輩…?せんぱ…い??」
すると免色くんは私の手をとった。
「もう、マコちゃんたら
何言ってるの?
"天文学部は僕ら二人だけ"でしょ?」
「……」
ああ、そうだった。
天文学部は私達だけだった。
部員は2人だけ。
なんで
先輩がいるだなんて思ったんだろ。
「あっ、そっか。そうだったね。
…何言ってるんだろ?私。」
「もう、マコちゃんは
ボンヤリさんなんだから…」
貞夫くんは困ったように笑っている。
私もつられて笑う。
「ねぇマコちゃん。今楽しい?」
「なに?突然。
楽しいに決まってるよ!
貞夫くんと一緒だもん。」
私の言葉を聞いて貞夫くんは
目をまんまるにして、
林檎みたいに顔を真っ赤にした。
「えっあっあっ…そうなんだ…
僕も楽しい…凄く…ぁ…うん。
ぁっ!そうだ僕…あの、
マコちゃんに言いたいことがあって…」
貞夫くんは手を口元でモゴモゴさせながら
俯いた。私はそれを覗きこむ。
「言いたいことって?」
「あの…あの…ぼ…僕…
マコちゃんとお…おつきぁ…」
そこまで聞いていたけど
私はある事に気がついた。
「あ!!貞夫くん!
流星群!!」
「え、」
真っ赤な空に無数の箒星が流れる。
白く輝く星はまるで放物線を描いて
こちら側に落ちてくる様だった。
「わぁ…すごいね!」
私は貞夫くんに笑いかける。
「うん…そうだね…」
彼は何故かちょっとだけ苦笑いし
小さくため息をついた。
「そうだ、マコちゃん。
折角の流れ星だしお願いしようよ。
『僕らがずっと一緒にいられますように』って。」
貞夫くんは私の瞳を見て微笑む。
彼の瞳に流れ星が反射してとても綺麗だった。
「そうだね!そうしようか!」
私はお願い事をする為に
手を合わせて目を閉じる。
でも、何故か…浮かんできた願いは
免色くんの言ったものじゃなかった。
『元の世界に帰れますように。
免色くんが消えていなくなりますように。』
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