異世界転生。異世界行ってゆるふわ投資を始めるぞー!

Uアルジュナ

文字の大きさ
上 下
33 / 41

ヒロセ、ラメーンを食う2

しおりを挟む
 「と、とんこつラーメンひとつくれ~~~~~~~」

 とんこつラーメンを食える日がまたくるなんて。。もうラーメンなんて一生食えないだろうなと思ってたから、俺は思わず叫んでしまった。
 
 「あいよ、とんこつラメーンいっちょー」
 
 美形エルフ店主が元気よく返してくる。

 この店主、、エルフのくせになんか言動がエルフっぽくないな。

 エルフと言えばプライドが高くて、つんつんしているイメージがあるけどな。この店主は元気いっぱいなラーメン屋という感じだ。
 
 「ヒロセー、ラメーンって、何ラメーンがあるのー?」

 ちみっこ妖精が首をこてんと聞いてくる。

 「え~~~と、てんちょー、この店は何ラメーンが置いてあるんだ?」

 「へい、しょうゆ、みそ、とんこつ、しおなどそろえてますよ。お嬢ちゃんは何が食べたいかなー?」

 美形エルフ店主がちみっこ妖精にほほえんで聞いた。ぴかぴかーん。ううーまぶしい。あれが噂のエルフのほほえみか。。

 幼女エルフタマはあんなほほえみはしないから、初めてみたな。エルフのほほえみ。

 「う~~~ん。よく分からないよー。ヒロセー、何がおいちいのー?」

 「そうだなー。全部うまいけどな。。俺はとんこつが好きだぞ」

 「えー、全部おいちいのー? 分かったー。わたちもヒロセと同じとんこつ?にするー」

 「まいどー、とんこつもういちょー。いや、もうちょっとー」

 キラリーンと美形エルフ店主は注文を受け付けて、ラーメンを作り始めた。いやー、本当に本物のエルフはまぶしいなー。

 「ヒロセー、楽しみだねー」

 「そうだな。ラメーンはうまいぞー」

 「わーい」

 ~しばらくして~

 「へい。とんこつラメーン。お待ち。お嬢ちゃんもお待ち―」
 
 「わーい。おいちそー」

 しばらく待っていると、俺の目の前に一杯のラーメン、ちみっこ妖精の前にちょっとのラーメンがやってきた。

 湯気がもくもくと上がりとんこつラーメン独特の香りが鼻いっぱいにひろがる。

 豚骨の白濁スープの上では、うまそうな特大チャーシューがこれでもかとものすごい存在感を放っている。そして、バランスをとるかのように乗っかった半熟卵とねぎの山。

 じゅるり。。

 こっちの世界にやってきてから、ずーっと夢に見たとんこつラーメンが目の前にある。

 「いただきま~~~~~~~す」

 俺は思わず久方ぶりに手を合わせて、いただきまーすとやってしまった。

 日本の食い物が出てきたんだ、日本のスタイルで行かせてもらうぞ。

 「ヒロセー、いただきまーすって何ー」

 「いただきまーすってのはな、俺の故郷で食事する前に言う言葉なんだ」

 「へー、でも、ヒロセが言ってるの初めて聞いたー」

 「まあな、こっちに来てからあまり使ってなかったからなー。それより、早く食わないと冷めるぞ。伸びるぞ」

 「そうだねー。よーし。食べるよー。いただきまーす」

 そう言って、ちみっこ妖精は器用にラーメンを食べ始めた。どうやらこの店には妖精用のフォークとかレンゲがあるようだ。

 「よーし。食べるぞ。いただきまーす」

 俺はまずレンゲでスープを一口すすった。

 ごくごく。。

 うま~~~い。これだこれ、パンチの効いたとんこつ味。

 日本にいたときは残業残業で死にかけていた時に、これを食べるのが娯楽のひとつだったなー。

 お次は麺をいただくぞ。

 ずるずる、ずるずる。

 やっぱり、とんこつ味にはこの細麺がよく合うなー。

 ずるずる、ずるずる。

 ずるずる、ずるずる。

 うま、うま。

 よし、今度はチャーシューを食べるぞ。
 
 むしゃり、むしゃり。

 おー、ひさびさだな。このやわらかくて、じわじわと出てくるタレと肉汁。何枚でも食べれるぞ。

 むしゃり、むしゃり。

 う~~~~~ん。うまい。

 やっぱり、とんこつラーメンはサイコーだな。。

 ずるずる、ごくごく、むしゃりむしゃり。

 ずるずる、ごくごく、むしゃりむしゃり。

 ずるずる、ごくごく、むしゃりむしゃり。

 最後に卵をパクリパクリ。

 ぷは~~~~~~~。

 ◇

 「ヒロセー、おいしかったねー」

 ちみっこ妖精がテーブルの上で、でっぷりとしたお腹をさすさすしている。初めてのラーメンで口に合うか分からなかったけど、気に入ったみたいだな。よかったよかった。

 「ああ、うまかったなー」

 ちょーうまかった。クリーミーでパンチの効いた豚骨スープはもちろんのこと、じっくり煮込んだチャーシューや半熟卵がサイコーだった。

 これだけうまいとんこつラーメンは日本でもなかなか食べれないぞ。

 そう考えると、なんかここでこのラーメン屋をリリースするのが惜しくなってきたな。。

 もちろんここのラーメンを食いたければ、ぴーひゃらーを追いかければ食える。だけど、食いたくなるたびにぴーひゃらーを追いかけるのは大変そうだな。

 なんとかならないかなー。

 う~~~~~~~~ん。

 ………………。

 …………。

 ……。

 …。

 う~ん?

 うん?

 !?

 そうだ。

 俺の超級マンションの一階でラーメン屋開いてもらったらいいんだ。そうだそうしよう。

 「ちょっと話いいか店主」

 俺は超級マンションでラーメン屋を開く件を美形エルフ店主に話すことにした。

 ◇

 「ヒロセー、残念だったねー」

 ラーメンを食って超級マンションへ帰る途中、ちみっこ妖精がいいこいいこと頭をなでてくれる。

 「そうだなー。いけると思ったんだけどなー」

 美形エルフ店主に俺の超級マンションでラーメン屋開かない?と提案したけど、あっさりと断られた。

 理由は「修行中ゆえ」らしい。

 ……、なんかかっこいいなあのエルフ。

 はあ~~~、ラーメン食いたいときに食えると思ったんだけどな。







 
 あ、スラちゃんとシアへのラーメンのお土産買い忘れたぞ。

 俺がそう思った時にはすでにぴーひゃらーの音は遠ざかってしまっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生してテイマーになった僕の異世界冒険譚

ノデミチ
ファンタジー
田中六朗、18歳。 原因不明の発熱が続き、ほぼ寝たきりの生活。結果死亡。 気が付けば異世界。10歳の少年に! 女神が現れ話を聞くと、六朗は本来、この異世界ルーセリアに生まれるはずが、間違えて地球に生まれてしまったとの事。莫大な魔力を持ったが為に、地球では使う事が出来ず魔力過多で燃え尽きてしまったらしい。 お詫びの転生ということで、病気にならないチートな身体と莫大な魔力を授かり、「この世界では思う存分人生を楽しんでください」と。 寝たきりだった六朗は、ライトノベルやゲームが大好き。今、自分がその世界にいる! 勇者? 王様? 何になる? ライトノベルで好きだった「魔物使い=モンスターテイマー」をやってみよう! 六朗=ロックと名乗り、チートな身体と莫大な魔力で異世界を自由に生きる! カクヨムでも公開しました。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

オカン公爵令嬢はオヤジを探す

清水柚木
ファンタジー
 フォルトゥーナ王国の唯一の後継者、アダルベルト・フォルトゥーナ・ミケーレは落馬して、前世の記憶を取り戻した。  ハイスペックな王太子として転生し、喜んだのも束の間、転生した世界が乙女ゲームの「愛する貴方と見る黄昏」だと気付く。  そして自身が攻略対象である王子だったと言うことも。    ヒロインとの恋愛なんて冗談じゃない!、とゲームシナリオから抜け出そうとしたところ、前世の母であるオカンと再会。  オカンに振り回されながら、シナリオから抜け出そうと頑張るアダルベルト王子。  オカンにこき使われながら、オヤジ探しを頑張るアダルベルト王子。  あげく魔王までもが復活すると言う。  そんな彼に幸せは訪れるのか?   これは最初から最後まで、オカンに振り回される可哀想なイケメン王子の物語。 ※ 「第15回ファンタジー小説大賞」用に過去に書いたものを修正しながらあげていきます。その為、今月中には完結します。 ※ 追記 今月中に完結しようと思いましたが、修正が追いつかないので、来月初めに完結になると思います。申し訳ありませんが、もう少しお付き合い頂けるとありがたいです。 ※追記 続編を11月から始める予定です。まずは手始めに番外編を書いてみました。よろしくお願いします。

転生したらチートでした

ユナネコ
ファンタジー
通り魔に刺されそうになっていた親友を助けたら死んじゃってまさかの転生!?物語だけの話だと思ってたけど、まさかほんとにあるなんて!よし、第二の人生楽しむぞー!!

このやってられない世界で

みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。 悪役令嬢・キーラになったらしいけど、 そのフラグは初っ端に折れてしまった。 主人公のヒロインをそっちのけの、 よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、 王子様に捕まってしまったキーラは 楽しく生き残ることができるのか。

ダンジョンが出来た世界でお金儲けをする⁉︎

ガチ中のガチ
ファンタジー
ある日、現実世界にダンジョンが出来た。ダンジョンは世界各国に無造作にできた。もちろん日本にもできた。ダンジョンに入り、モンスターを倒すと16歳以上の人間には、特別な力『スキル』が、貰える。その『スキル』にも、戦うためのもの、又は、ものをつくるためのものがある。そんな中、主人公は『生産の神』というスキルを使って様々な方法で大儲けする。 カクヨム および 小説家になろう にも同時連載しております

乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う

ひなクラゲ
ファンタジー
 ここは乙女ゲームの世界  悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…  主人公と王子の幸せそうな笑顔で…  でも転生者であるモブは思う  きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…

処理中です...