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ヒロセ、しょんぼり妖精が気になる
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「しょぼ~~~ん」
ある日の午後、アパートの庭で椅子に座って日光浴をしていた俺は、しょんぼりとしたちみっこ妖精がパタパタと門から入ってくるのを発見した。
「お~~~い、ちみっこ妖精、どうしたんんだ?」
「……」
心配した俺の問いかけにもちみっこ妖精は気づかずに自分の部屋、102号室に入っていった。
「なんなんだ?」
よく分からないけど、ちみっこ妖精があんなにしょんぼりするなんてよっぽどのことがあったに違いないな……。
「スラちゃんは何か知っているか?」
俺は庭でふにふにぷにぷにとしていたスラちゃんに聞いてみた。
「スラー」
すると、スラちゃんはついて来いとばかりにふにふにぷにぷにと歩き出した。
う~~~ん、スラちゃんはいったいどういうスライムなんだ。スラちゃんの言うことは全く分からないけど、スラちゃんは俺たちの言うこと理解してそうだし。
まあいいか。それよりいまは、スラちゃんの後を追ってちみっこ妖精のしょんぼりの原因を突き止めないとな。
~しばらくして~
スラちゃんの後をついていくと、ぼろっちい教会みたいな建物にやってきた。ここがちみっこ妖精がしょんぼりしている原因なのか?
そんなことを考えていると、
「「あ~~~、スラちゃんだー」」
「スラー、スラー、スラ」
教会で預かっている子供だろうか、数人の子供がスラちゃんに群がってきて、もみもみぷにぷにと触りまくっている。スラちゃんのぷにぷには万人に受けるらしい。
「こら、スラちゃんをもみもみぷにぷにしてはいけませんといいましたよね?」
「「げっ、シスター」」
子供たちがスラちゃんをもみもみぷにぷにしていると、黒い修道服に身をつつんだシスターがやってきた。金髪碧眼の美女だ。
とっても美人だけど、子供たちにとっては怖いお母さんみたいなものなのだろう。
「シスター?」
「はい、そうです。初めまして、私はこの教会と孤児院を任されているシスターのマリーナと言います。マリと呼んでください」
「俺はヒロセだ。ちみっこ妖精とスラちゃんがいつも世話なっているようだな」
「いえ、妖精ちゃんとスラちゃんにはいつも子供たちがとっても良くしてもらっているのですよ」
「そうなのか?」
「ええ、いっしょにかくれんぼしたり、おにごっこしたり。妖精ちゃん、スラちゃんと遊ぶことをこの子たちはいつも楽しみにしてますよ」
二人はよくアパートの外に遊びに行っていたけど、孤児院も遊び場になってたんだな。
「それで、今日はどうしたのですか?」
「いや、ちみっこ妖精の元気がなかったからスラちゃんに聞いたら、ここに連れてこられたんだ。何か、心当たりはないか?」
シスターははてなと腕を組んで首を傾げた。ちょっと悩まし気な感じになってしまった。いけない、いけない。
「そうですねー、私には分かりませんが、あの子なら知っているかもしれません」
「あの子?」
「そうです。妖精ちゃんとよく遊んでいましたから。ほら、あそこで本を読んでいる子です」
そういうと、シスターは教会のベンチに座って本を読んでいる女の子を指さした。とても知的そうな子供だ。
ちみっこ妖精が悩んでいる理由、それが何なのか俺はベンチの女の子に話を聞いてみることにした。
ある日の午後、アパートの庭で椅子に座って日光浴をしていた俺は、しょんぼりとしたちみっこ妖精がパタパタと門から入ってくるのを発見した。
「お~~~い、ちみっこ妖精、どうしたんんだ?」
「……」
心配した俺の問いかけにもちみっこ妖精は気づかずに自分の部屋、102号室に入っていった。
「なんなんだ?」
よく分からないけど、ちみっこ妖精があんなにしょんぼりするなんてよっぽどのことがあったに違いないな……。
「スラちゃんは何か知っているか?」
俺は庭でふにふにぷにぷにとしていたスラちゃんに聞いてみた。
「スラー」
すると、スラちゃんはついて来いとばかりにふにふにぷにぷにと歩き出した。
う~~~ん、スラちゃんはいったいどういうスライムなんだ。スラちゃんの言うことは全く分からないけど、スラちゃんは俺たちの言うこと理解してそうだし。
まあいいか。それよりいまは、スラちゃんの後を追ってちみっこ妖精のしょんぼりの原因を突き止めないとな。
~しばらくして~
スラちゃんの後をついていくと、ぼろっちい教会みたいな建物にやってきた。ここがちみっこ妖精がしょんぼりしている原因なのか?
そんなことを考えていると、
「「あ~~~、スラちゃんだー」」
「スラー、スラー、スラ」
教会で預かっている子供だろうか、数人の子供がスラちゃんに群がってきて、もみもみぷにぷにと触りまくっている。スラちゃんのぷにぷには万人に受けるらしい。
「こら、スラちゃんをもみもみぷにぷにしてはいけませんといいましたよね?」
「「げっ、シスター」」
子供たちがスラちゃんをもみもみぷにぷにしていると、黒い修道服に身をつつんだシスターがやってきた。金髪碧眼の美女だ。
とっても美人だけど、子供たちにとっては怖いお母さんみたいなものなのだろう。
「シスター?」
「はい、そうです。初めまして、私はこの教会と孤児院を任されているシスターのマリーナと言います。マリと呼んでください」
「俺はヒロセだ。ちみっこ妖精とスラちゃんがいつも世話なっているようだな」
「いえ、妖精ちゃんとスラちゃんにはいつも子供たちがとっても良くしてもらっているのですよ」
「そうなのか?」
「ええ、いっしょにかくれんぼしたり、おにごっこしたり。妖精ちゃん、スラちゃんと遊ぶことをこの子たちはいつも楽しみにしてますよ」
二人はよくアパートの外に遊びに行っていたけど、孤児院も遊び場になってたんだな。
「それで、今日はどうしたのですか?」
「いや、ちみっこ妖精の元気がなかったからスラちゃんに聞いたら、ここに連れてこられたんだ。何か、心当たりはないか?」
シスターははてなと腕を組んで首を傾げた。ちょっと悩まし気な感じになってしまった。いけない、いけない。
「そうですねー、私には分かりませんが、あの子なら知っているかもしれません」
「あの子?」
「そうです。妖精ちゃんとよく遊んでいましたから。ほら、あそこで本を読んでいる子です」
そういうと、シスターは教会のベンチに座って本を読んでいる女の子を指さした。とても知的そうな子供だ。
ちみっこ妖精が悩んでいる理由、それが何なのか俺はベンチの女の子に話を聞いてみることにした。
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