2 / 41
幼女エルフ登場
しおりを挟む
何事もなく草原を抜けて街道を街に向かってあるいていると急に街道脇の草むらの中から何かが飛び出してきた。
「ぎぎゃー」
≪ピロリーん。野生のゴブリンが飛び出てきた。てんてんてんててててーん≫
無機質な音声が頭の中でなりひびき、どっかで聞いたことのあるBGMが鳴り出した。
……や、やばい。俺の紙ステータスに非戦闘向けスキルでは対抗しようがない。
もちろん、武器も持ってないし。
「ぎぎゃー」
ゴブリンが棍棒を右手に襲い掛かってきた。
やばい、逃げないと。
と、逃げようとした瞬間……。すてん。
「痛たたた……」
そういえば会社帰りにこっちに飛ばされたから、革靴のままだった。革靴のまま、慣れない動作をしたのでころんでしまった。
やばい……。
ゴブリンが近づいてくる音が聞こえる。顔を上げると、目と鼻の先にやつが凶悪で醜悪なきたない顔をにやけて立っている。バカな獲物をあざ笑っているようだ。
しばらく笑っていたゴブリンはくちびるをひとなめしたあと、右手に持っている棍棒を振り上げた。そして、いっきに……。
ちゅどん。ブシャー。どしん。
何か閃光がゴブリンの頭を横切ったかと思うと、首から上が吹き飛び血が吹き上がり地面に倒れこんだ。
うわっぐろ。
「ぐわっはhっは。ゴブリン程度にひれ伏すとは、雑魚中の雑魚のようじゃ」
頭上から声が聞こえたので見上げると、黒ローブを身に着けた女の子が空中にぷかぷかと浮かんでいた。〇ンツは、白色だった。
黒ローブ白色っこが少しずつ地面に降りてくる。その途中もつねに〇ンツが見えていたけど、気にしない。
◇
「よっと」
そんな声を出して、すたっと、女の子が2mさきくらいの地面に降りた。
女の子はとってもかわいい幼女だった。目がぱっちりとしていて、小さな口。鼻はちょっとお団子っぽい。でも、それも彼女のかわいさを引き立てている。
きれいな銀髪を眉のちょっと上でぱつんと切っていて、肩のちょっとさきくらいまで髪の毛を伸ばしている。
そんな身長130cmくらいの幼女。だが、人間とは違う部分が一か所あった。あのとんんがった耳はいったい?
「エルフがそんなに珍しいかの?」
「エルフ?」
「エルフをしらんのか?」
「俺のいたところにはエルフなんていなかったからな。。。」
「うーむ」
彼女はそういうと考えこむように首をかしげ腕をくんだ。
ごにょごにょと何かつぶやいている。
見た目はまんま幼女だけど、雰囲気というかしぐさのひとつひとつは何か老成している。エルフだしやっぱり、見た目どうりの年齢ではないのだろうか?
じろっ。
そんなことを考えていると、すごい恐ろしいオーラを彼女は放ってきた。
やばい、ちびりそうだ。
「ふん。まあよいわ。それより、おぬしはもしかしたら、賓人(まれびと)かもしれぬの」
「まれびと?」
聞いたことのない言葉にこんどは俺が首をかしげる。
「そうじゃ、まれびとじゃ。こことは違う世界に迷い込んできた人間をここではそうよんでいる。じゃが、そんな人間はまれにしか来んからな。賓人じゃ」
「たしかに俺、まれびとだ。よくわかったな?」
「そりゃのう。雑魚のゴブリンに殺されかけた割に護衛はおらんようじゃし、それに変わった服装をしておるからの」
「変わってる? 俺の服装が」
言われて自分の服装を確かめてみる。日本のサラリーマンなら当たり前の服装。スーツに革靴だ。確かにローブではない。
彼女のようなにローブを着ている住人が普通にいる世界なら、俺の服装は浮いているのかもしれないな。
「よし、それじゃいくぞい」
彼女が空中へ浮かび上がったかと思うと、俺もちょっと遅れて浮かび始めた。
これも、異世界の魔法的なあれなのだろう。
ぷかりと、地面から10mくらい浮かび上がったところで、幼女エルフはものすごい勢いで街に向かっていった。
と思ったら、俺も……。
「ぎゃー」
「ふぉ、ふぉふぉふぉ。いくのじゃー」
「やめてー」
「ぎぎゃー」
≪ピロリーん。野生のゴブリンが飛び出てきた。てんてんてんててててーん≫
無機質な音声が頭の中でなりひびき、どっかで聞いたことのあるBGMが鳴り出した。
……や、やばい。俺の紙ステータスに非戦闘向けスキルでは対抗しようがない。
もちろん、武器も持ってないし。
「ぎぎゃー」
ゴブリンが棍棒を右手に襲い掛かってきた。
やばい、逃げないと。
と、逃げようとした瞬間……。すてん。
「痛たたた……」
そういえば会社帰りにこっちに飛ばされたから、革靴のままだった。革靴のまま、慣れない動作をしたのでころんでしまった。
やばい……。
ゴブリンが近づいてくる音が聞こえる。顔を上げると、目と鼻の先にやつが凶悪で醜悪なきたない顔をにやけて立っている。バカな獲物をあざ笑っているようだ。
しばらく笑っていたゴブリンはくちびるをひとなめしたあと、右手に持っている棍棒を振り上げた。そして、いっきに……。
ちゅどん。ブシャー。どしん。
何か閃光がゴブリンの頭を横切ったかと思うと、首から上が吹き飛び血が吹き上がり地面に倒れこんだ。
うわっぐろ。
「ぐわっはhっは。ゴブリン程度にひれ伏すとは、雑魚中の雑魚のようじゃ」
頭上から声が聞こえたので見上げると、黒ローブを身に着けた女の子が空中にぷかぷかと浮かんでいた。〇ンツは、白色だった。
黒ローブ白色っこが少しずつ地面に降りてくる。その途中もつねに〇ンツが見えていたけど、気にしない。
◇
「よっと」
そんな声を出して、すたっと、女の子が2mさきくらいの地面に降りた。
女の子はとってもかわいい幼女だった。目がぱっちりとしていて、小さな口。鼻はちょっとお団子っぽい。でも、それも彼女のかわいさを引き立てている。
きれいな銀髪を眉のちょっと上でぱつんと切っていて、肩のちょっとさきくらいまで髪の毛を伸ばしている。
そんな身長130cmくらいの幼女。だが、人間とは違う部分が一か所あった。あのとんんがった耳はいったい?
「エルフがそんなに珍しいかの?」
「エルフ?」
「エルフをしらんのか?」
「俺のいたところにはエルフなんていなかったからな。。。」
「うーむ」
彼女はそういうと考えこむように首をかしげ腕をくんだ。
ごにょごにょと何かつぶやいている。
見た目はまんま幼女だけど、雰囲気というかしぐさのひとつひとつは何か老成している。エルフだしやっぱり、見た目どうりの年齢ではないのだろうか?
じろっ。
そんなことを考えていると、すごい恐ろしいオーラを彼女は放ってきた。
やばい、ちびりそうだ。
「ふん。まあよいわ。それより、おぬしはもしかしたら、賓人(まれびと)かもしれぬの」
「まれびと?」
聞いたことのない言葉にこんどは俺が首をかしげる。
「そうじゃ、まれびとじゃ。こことは違う世界に迷い込んできた人間をここではそうよんでいる。じゃが、そんな人間はまれにしか来んからな。賓人じゃ」
「たしかに俺、まれびとだ。よくわかったな?」
「そりゃのう。雑魚のゴブリンに殺されかけた割に護衛はおらんようじゃし、それに変わった服装をしておるからの」
「変わってる? 俺の服装が」
言われて自分の服装を確かめてみる。日本のサラリーマンなら当たり前の服装。スーツに革靴だ。確かにローブではない。
彼女のようなにローブを着ている住人が普通にいる世界なら、俺の服装は浮いているのかもしれないな。
「よし、それじゃいくぞい」
彼女が空中へ浮かび上がったかと思うと、俺もちょっと遅れて浮かび始めた。
これも、異世界の魔法的なあれなのだろう。
ぷかりと、地面から10mくらい浮かび上がったところで、幼女エルフはものすごい勢いで街に向かっていった。
と思ったら、俺も……。
「ぎゃー」
「ふぉ、ふぉふぉふぉ。いくのじゃー」
「やめてー」
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
転生してテイマーになった僕の異世界冒険譚
ノデミチ
ファンタジー
田中六朗、18歳。
原因不明の発熱が続き、ほぼ寝たきりの生活。結果死亡。
気が付けば異世界。10歳の少年に!
女神が現れ話を聞くと、六朗は本来、この異世界ルーセリアに生まれるはずが、間違えて地球に生まれてしまったとの事。莫大な魔力を持ったが為に、地球では使う事が出来ず魔力過多で燃え尽きてしまったらしい。
お詫びの転生ということで、病気にならないチートな身体と莫大な魔力を授かり、「この世界では思う存分人生を楽しんでください」と。
寝たきりだった六朗は、ライトノベルやゲームが大好き。今、自分がその世界にいる!
勇者? 王様? 何になる? ライトノベルで好きだった「魔物使い=モンスターテイマー」をやってみよう!
六朗=ロックと名乗り、チートな身体と莫大な魔力で異世界を自由に生きる!
カクヨムでも公開しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
刻の短刀クロノダガー ~悪役にされた令嬢の人生を取り戻せ~
玄未マオ
ファンタジー
三名の婚約者候補。
彼らは前の時間軸において、一人は敵、もう一人は彼女のために命を落とした騎士。
そして、最後の一人は前の時間軸では面識すらなかったが、彼女を助けるためにやって来た魂の依り代。
過去の過ちを記憶の隅に押しやり孫の誕生を喜ぶ国王に、かつて地獄へと追いやった公爵令嬢セシルの恨みを語る青年が現れる。
それはかつてセシルを嵌めた自分たち夫婦の息子だった。
非道が明るみになり処刑された王太子妃リジェンナ。
無傷だった自分に『幻の王子』にされた息子が語りかけ、王家の秘術が発動される。
巻き戻りファンタジー。
ヒーローは、ごめん、生きている人間ですらない。
ヒロインは悪役令嬢ポジのセシルお嬢様ではなく、彼女の筆頭侍女のアンジュ。
楽しんでくれたらうれしいです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ダンジョンが出来た世界でお金儲けをする⁉︎
ガチ中のガチ
ファンタジー
ある日、現実世界にダンジョンが出来た。ダンジョンは世界各国に無造作にできた。もちろん日本にもできた。ダンジョンに入り、モンスターを倒すと16歳以上の人間には、特別な力『スキル』が、貰える。その『スキル』にも、戦うためのもの、又は、ものをつくるためのものがある。そんな中、主人公は『生産の神』というスキルを使って様々な方法で大儲けする。
カクヨム および 小説家になろう にも同時連載しております
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。
転生したらチートでした
ユナネコ
ファンタジー
通り魔に刺されそうになっていた親友を助けたら死んじゃってまさかの転生!?物語だけの話だと思ってたけど、まさかほんとにあるなんて!よし、第二の人生楽しむぞー!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
公爵令嬢は薬師を目指す~悪役令嬢ってなんですの?~【短編版】
ゆうの
ファンタジー
公爵令嬢、ミネルヴァ・メディシスは時折夢に見る。「治癒の神力を授かることができなかった落ちこぼれのミネルヴァ・メディシス」が、婚約者である第一王子殿下と恋に落ちた男爵令嬢に毒を盛り、断罪される夢を。
――しかし、夢から覚めたミネルヴァは、そのたびに、思うのだ。「医者の家系《メディシス》に生まれた自分がよりによって誰かに毒を盛るなんて真似をするはずがないのに」と。
これは、「治癒の神力」を授かれなかったミネルヴァが、それでもメディシスの人間たろうと努力した、その先の話。
※ 様子見で(一応)短編として投稿します。反響次第では長編化しようかと(「その後」を含めて書きたいエピソードは山ほどある)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる