私はあなたと 全七話

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私はあなたと 第二話

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 ***時はさかのぼり、光(ひかる)とユウキが高校一年の夏休み前のある日の事

ユウキ:ねぇ、光(ひかる)さ~夏休み最後の日曜日、うちの地元の夏祭りがあるんだけど、一緒に行かない?

光:うん、いいよ!お祭りかぁ~。小学生の頃はよく行ってたけど、中学くらいから行かなくなってたっけ。久しぶりだし楽しみにしとく!

ユウキ:じゃあその日は空けておいてね!

光:分かった~

 ***夏祭り当日。光はユウキの地元の駅に到着

ユウキ:光!こっち!

光:は~い、…えっ?ユウキ、甚平着てきたの?

ユウキ:いいじゃん!楽だし、普段から着てるから人の目とかもう気にならなくなっちゃった。

光:(ちょっと引いた感じで)そっ、そか~。まぁユウキがいいならいいけど。

ユウキ:そういう光は浴衣着てきたんだね!やっぱり可愛い子が着ると何でも可愛いよね~。とっても似合ってて可愛いっ!

光:えっそうかな?えへっ(照れ笑い)ありがと。

ユウキ:じゃあ早速お祭り会場に行こうか。そんなに遠くないんだ。こっちね!

光:は~い。

 ―お祭り会場到着―
ユウキ:ここだよ~

光:へ~こんな感じなんだね~小さい子がいっぱいいるね!

ユウキ:ここの近所の子達だよ!うちもすぐ近くだし、顔見知りばっかりなんだ~

光:へぇ~そうなんだ~

ユウキ:ねぇ!飲み物飲みたくない?のど渇いちゃった。

光:結構暑いもんね~私も飲みたいなぁ。なんか冷たいの無いかな~?あっ!あっちにラムネって書いてあるよ!

ユウキ:おっ夏らしくていいじゃん!じゃあラムネ飲もうか!

光:うんっ!

ユウキ:すみませ~ん!

真:いらっしゃい!

ユウキ:あれ?真じゃないの!何やってるの?

真:何って見れば分かるだろう?飲み物売ってんだよ!それよりさ、悪いんだけど、少しの間店番しててくれないか?トイレ我慢しててさ、誰か知り合い来ないかなぁって思ってたとこなんだ!

ユウキ:まあいいけど、すぐ戻ってきてよね!

真:うん、値段は書いてあるし、あとお釣りはこの財布に入ってるから、あとよろしくな!

ユウキ:分かった!任せておいて!

真:ごめん!じゃあ行ってくるわ~

光:…ユウキ、えっとさっきの人は?

ユウキ:あっごめんごめん!真の事ね!うちら幼稚園から中学まで同じで、団地も同じで、いわゆる幼馴染みってやつ。まさかお祭りにいるとは思わなかったなぁ。あっ、光はこっちのイスに座ってて休んでていいよ?

光:えっ?いいよ~。こういうの一度はやってみたかったんだ~ あっ!お客さん来たよ!

子供:これくださーい

光:えっと、(ゆっくり優しい口調で)いらっしゃいませ。何にしますか?

子供:これとぉ~これー 2本ずつくださぁい。

光:(ゆっくり優しい口調で)はい、オレンジジュースとサイダーを2本ずつですね!合計で600円になります。

子供:(1000円札を渡している)おねがいしまーす。

光:(ゆっくり優しい口調で)はい、1000円お預かりしますね。ユウキ、1000円お預かりね。

ユウキ:あっはい!400円のお釣りです。ありがとうございます!

光:ありがとうございます!落とさないように気を付けてね~

子供:ありがとう!バイバーイ、おねえちゃん。

光:(手を振って見送って感じで)バイバーイ

ユウキ:へ~光って子供すきなの?

光:えへ(照れ笑い)。前ね、いとこのお姉ちゃんがうちに赤ちゃん連れて来てたから、それから子供見ると構いたくなっちゃうんだよね~

ユウキ:そうなんだ~

真:ただいま~店番ありがとう!

ユウキ:おかえり~ アタシの友達も手伝ってくれたんだから、ちゃんとお礼言いなさいよね!

真:(緊張ぎみに)あっ!ありがとうございました!真って言います。はじめまして。

光:(緊張ぎみに)こ、こちらこそはじめまして。光です。こういうのやってみたかったんで、とっても楽しかったです。

ユウキ:もう!なによ~二人とも緊張しちゃって!

真:だ、だってユウキにこんな可愛い友達がいるとは思わなかったからさ。

光:え、可愛いだなんて!

ユウキ:光、顔赤くなってるけど大丈夫?暑いから熱中症にでもなっちゃった?

光:いや、そんなんじゃなくて、可愛いだなんて言われる事無いから恥ずかしくて。

真:(サラッと)えっ俺は正直に言っただけだよ。

ユウキ:だって!良かったね~光。

光:う、うん。

真:店番してくれたお礼に、好きな飲み物飲んでいいよ!

ユウキ:あっそうだった!ラムネ買いに来たのに、買う前に店番頼まれちゃったから忘れてた~

光:そういえばそうだったね~

真:そっか、それは悪かったな。ラムネ、でいいんだな!ありがとう、限界寸前だったから本当助かったよ!

ユウキ:どういたしまして!

 ***夏休みが終わり、光とユウキが休み時間に話しをしていた

光:ユウキ~お祭り楽しかったよ!誘ってくれてありがとうね!

ユウキ:それなら良かった!真がね、光によろしくって言ってたよ。

光:へぇ~。真君って結構律儀なんだね。

ユウキ:うん、そう言われれば昔からそういうとこ、ちゃんとしてるかも。

 ***夏休みが明けて、テストが終わり…

光:(開放的な感じ)はぁ~やっと終わったね~

ユウキ:(疲れた感じ)ふぁ~。そうだね~ (ちょっとイラついた感じで)もうっ!夏休み終わってすぐテストってイヤになるよね~ あっそうだ!今度の土曜日にカラオケでも行かない?

光:いいね~

ユウキ:ねぇ!真も誘っていいかな?

光:うん、いいよ!

ユウキ:じゃあ帰ったら土曜日の予定聞いてみるね!

光:分かった~

 〈ユウキ→真に電話〉
ユウキ:あっもしもし、土曜日ってさ、予定入ってる?光とカラオケ行こうって話してたんだけど、真も一緒にどうかなって。

真:その日は予定入ってないから大丈夫だよ!俺もテスト終わって、何かパーとしたいなって思ってたとこっ!

ユウキ:おっじゃあ決まりね!うん、また土曜日に!

真:うん。じゃあまたな。

 ***次の土曜日、光は、ユウキと真の最寄り駅に到着

ユウキ:あっいたいた!(遠くにいる光を呼ぶ感じで)光~

光:ユウキ~ あっ真君。こんにちは。

真:こんにちは!この前は本当ありがとう!

光:いえいえ。楽しかったし気にしないで下さい。

真:ありがとう。

ユウキ:なによ、光~。真は同い年なんだから敬語なんて使わなくていいんだよ?

光:う、うん。

ユウキ:あっ、じゃあさ、今日は光が真に敬語を言わなくなる事、目標にしてみる?

光:うん。頑張ってみるっ!敬語言ってたら注意してね。

ユウキ:うん!真も分かった?ってか人の話聞いてた?なんかボーっとしてるけど大丈夫?

真:へっ?な、何?

ユウキ:(あきれた感じで)もうっ!ちゃんと聞いてなさいよね?光が、今日は敬語にならないように頑張るから、真も協力してあげてねって話をしてたのに。

真:あっそか。ごめんごめん。

ユウキ:それじゃあカラオケのお店行こっか。

光:は~い。(ボソッと)なんかユウキって、引率の先生みたい。

真:(納得した感じで光に聞こえない程度に小さく)確かにっ!

ユウキ:何?なんか言った?

光:ううん、なんでもない!

真:うん、大した事じゃないよ。

ユウキ:まぁそれならいいけど。…さっ、ここのカラオケ屋さんね!

【エレベーターに乗り込む、エレベーター内で話してる】
真:あっ、母親にここの割引券貰ったんだ。

ユウキ:おっさすがはマコト!ってかナイス!マコトママ!

真:まっ、うちの地元のカラオケって言ったらここしか無いしさ。それで、何時までにする?暗くなる前には解散って事で17時まででいい?

光:はい。それで大丈夫です。

ユウキ:ひかるっ!また敬語になってる!

光:あっ!えへ。

ユウキ:うん、私もその時間でいいよ。

【エレベーター到着 カラオケ店入店 受付前に到着】
カラオケ店店員:いらっしゃいませ。3名様のご利用ですね。ご利用時間はどうなさいますか?

真:じゃあ17時まででお願いします。割引券あるんですけど使えますよね?

店員:はい、割引き券のご利用ですね。はい、大丈夫です。ありがとうございます。お飲み物は冷たいのとあたたかいの、どちらがよろしいでしょうか?

真:あっはい、(後ろにいる二人に振り返って聞く感じで)みんなは飲み物冷たいのでいいよね? 

ユウキ:うん、私冷たいの!光は?

光:あ、私も冷たいので大丈夫です

ユウキ:(敬語になってるのを指摘する感じで)ほら、またぁ~

光:(うっかりいつものクセが出ちゃった感じで)あっ!私も冷たいので大丈夫。

(店員に向き直って店員に言う感じで)
真:はい、冷たいので大丈夫です。

店員:それではこちらのグラスをお使いください。あちらにドリンクバーがございます。

真:はい、ありがとうございます。

店員:お部屋は3号室、こちらまっすぐ行った左側になります。

真:3号室ですね。分かりました。

店員:ごゆっくりどうぞ~

真:3号室だって。

ユウキ:オッケー

 ***3人は時間がたつにつれ、距離が縮まり、光はいつの間にか敬語を使わなくなっていた
 
〈カラオケ室内の電話が鳴る〉
真:あっ俺が出るよ。

〈電話に出る〉
真:はい!
【カラオケ店員の声が電話口からうっすら聞こえる感じで】
店員:退店時間の10分前になります。

真:はい分かりました。〈電話を切る〉退店10分前だって。

ユウキ:え~もうそんな時間?

光:(名残惜しい感じで)あっという間だね~

真:うん、楽しかった~

ユウキ:じゃあさ、またこの3人で遊び行こうよ!

光:賛成~

真:俺も!

ユウキ:あっ!そういえば、光と真ってお互い連絡先交換してないんだし交換したら?

光:あっうん!

真:そうだね!…うん、追加しておくよ。ありがとう。

ユウキ:よしっじゃあ連絡先無事に交換出来た事だし、お店出よっか。

真:うん。忘れ物は無いかな?…うん!大丈夫みたいだね。

【カラオケ店退店】
光:今日は誘ってくれてありがとう。とっても楽しかった!

ユウキ:光にわざわざ来てもらっちゃったしさ、駅まで送るよ。

光:え、いいの?実は駅まで帰れるかちょっと不安だったんだ~

ユウキ:なんだ~それならそう言えばいいのに!水くさいなぁ。真も一緒に駅まで送ってあげるよね?もちろん?

真:あっうん。

光:あっ!駅見えてきたし、もうここで大丈夫だよ!ありがとう!またね。

ユウキ:うん、また学校でね!

真:またね~

光:うん!バイバイ~

~第三話へ続く~
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