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👩声の主
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「いってきまーす」と言って最寄り駅へと向かう。いつもと変わらない朝、のはずだった。
大好きな曲を聴きながら歩いていると「そこのお嬢ちゃん」と呼ばれた気がした。
ヘッドホンを外しながら「はい?」と返事をした。
キョロキョロして声の主を探していると、真後ろから腰の曲がった小さいお婆さんが「気を付けなさいね~」と一言だけ言って人混みへと消えていった。
不思議に思いながら横断歩道で信号待ちをしていると、右からけたたましい音が聞こえてきた。
車が猛スピードでこちらへ向かってきたのだ!
「危なーいっ!」と大声で叫んだ。
私以外にも横断歩道にはたくさんの人がいたが、危険を知らせたおかげで誰一人として怪我人は出なかった。
お婆さんに声をかけられずにヘッドホンをしたままだったら車にひかれていたかもしれない。
そう思うとゾッとした。
帰宅してから朝あった事を家族に話すと、声をかけてきたお婆さんは私のひいばあちゃんかもしれないと聞かされた。
写真を見せてもらうと、腰の曲がった小さいお婆さんが写っていた。間違いなくひいばあちゃんだった。危険を知らせてくれたみたいだ。
「ひいばあちゃんありがとう」と仏壇に手を合わせた。
大好きな曲を聴きながら歩いていると「そこのお嬢ちゃん」と呼ばれた気がした。
ヘッドホンを外しながら「はい?」と返事をした。
キョロキョロして声の主を探していると、真後ろから腰の曲がった小さいお婆さんが「気を付けなさいね~」と一言だけ言って人混みへと消えていった。
不思議に思いながら横断歩道で信号待ちをしていると、右からけたたましい音が聞こえてきた。
車が猛スピードでこちらへ向かってきたのだ!
「危なーいっ!」と大声で叫んだ。
私以外にも横断歩道にはたくさんの人がいたが、危険を知らせたおかげで誰一人として怪我人は出なかった。
お婆さんに声をかけられずにヘッドホンをしたままだったら車にひかれていたかもしれない。
そう思うとゾッとした。
帰宅してから朝あった事を家族に話すと、声をかけてきたお婆さんは私のひいばあちゃんかもしれないと聞かされた。
写真を見せてもらうと、腰の曲がった小さいお婆さんが写っていた。間違いなくひいばあちゃんだった。危険を知らせてくれたみたいだ。
「ひいばあちゃんありがとう」と仏壇に手を合わせた。
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