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1~10話
休日のおでかけ【上】
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いつもはおでこの上でひとまとめにしている前髪を、生え際に沿ってすっきりと編み込んで左耳の上で留める。
「気合い入りすぎかしら? でも、お店の外で会うときくらい可愛い格好を見てもらいたいし……」
ほどいていつも通りにまとめなおし、やっぱりほどいて編みなおし。
ああでもないこうでもない。
迷い迷って選んだ服は、生成りのシャツにワインレッドのコルセットスカート。
落ち着いた色味で多少は大人びて見えるだろうか。十歳年上だというヨルグと、少しでも釣り合って見えるように。
バッグは大人っぽいものを持っていないので、仕方なく愛用している花柄の革ポシェットを下げた。
「よーし、準備完了! ――と言ってもまだ早すぎるけど」
楽しみでいつもよりさらに早起きしてしまったため、朝食も済ませて支度に大分手間取ったにも関わらず窓の外は薄暗い。
時計は店にしかないので正確にはわからないけれど、空の色からしておそらく開店時刻くらいだろう。
今日は定休日だから店の手伝いもないし、ヨルグとの約束まではまだ何時間もある。
「あーあ、早く会いたいなぁー。ヨルグさんも、きっともう起きてるのよね」
休日でも早起きすると言っていたのを思い出してふと窓の外を見ると、前の通りをこちらへ横断してくる人影が見えた。
「えっ!?」
慌ててパタパタと階段を駆けおり、玄関から外に出る。
店の正面へと回り込めば、そこにはやはり男の姿があった。
「ヨルグさん! こんなに早くにどうしたんですか!? 今日はお店は開かないですよ?」
「――っリゼット! すまない、急かすつもりではなかったんだ! 店が開かないこともわかってるんだが……。どうにも気が逸ってしまって落ち着かず、その、約束の時間までここで待たせてもらおうかと……」
「すぐ近くなんだから、こんな所で立ってるよりお家で待ってたほうが楽なのに……ふふっ! 私もちょうど支度が終わって、早く会いたいなぁって思ってたところなんです。気持ちが伝わっちゃったのかと思った!」
「気持ちが……」
ヨルグは何かを抑えるようにグッと右手を握りしめ、長い前髪の向こうから私を見つめた。たぶん。
「気合い入りすぎかしら? でも、お店の外で会うときくらい可愛い格好を見てもらいたいし……」
ほどいていつも通りにまとめなおし、やっぱりほどいて編みなおし。
ああでもないこうでもない。
迷い迷って選んだ服は、生成りのシャツにワインレッドのコルセットスカート。
落ち着いた色味で多少は大人びて見えるだろうか。十歳年上だというヨルグと、少しでも釣り合って見えるように。
バッグは大人っぽいものを持っていないので、仕方なく愛用している花柄の革ポシェットを下げた。
「よーし、準備完了! ――と言ってもまだ早すぎるけど」
楽しみでいつもよりさらに早起きしてしまったため、朝食も済ませて支度に大分手間取ったにも関わらず窓の外は薄暗い。
時計は店にしかないので正確にはわからないけれど、空の色からしておそらく開店時刻くらいだろう。
今日は定休日だから店の手伝いもないし、ヨルグとの約束まではまだ何時間もある。
「あーあ、早く会いたいなぁー。ヨルグさんも、きっともう起きてるのよね」
休日でも早起きすると言っていたのを思い出してふと窓の外を見ると、前の通りをこちらへ横断してくる人影が見えた。
「えっ!?」
慌ててパタパタと階段を駆けおり、玄関から外に出る。
店の正面へと回り込めば、そこにはやはり男の姿があった。
「ヨルグさん! こんなに早くにどうしたんですか!? 今日はお店は開かないですよ?」
「――っリゼット! すまない、急かすつもりではなかったんだ! 店が開かないこともわかってるんだが……。どうにも気が逸ってしまって落ち着かず、その、約束の時間までここで待たせてもらおうかと……」
「すぐ近くなんだから、こんな所で立ってるよりお家で待ってたほうが楽なのに……ふふっ! 私もちょうど支度が終わって、早く会いたいなぁって思ってたところなんです。気持ちが伝わっちゃったのかと思った!」
「気持ちが……」
ヨルグは何かを抑えるようにグッと右手を握りしめ、長い前髪の向こうから私を見つめた。たぶん。
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