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番外編
3d、私は冬の景色をわかっていない
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ハッと気付き慌てて男達の去った方向を見やれば、指先ほどの小さな後ろ姿が見えた。
この距離なら今の口付けは見られていないだろう。ふぅ、危ない危ない。
「……見せたいもの、って何ですか?」
「すぐにわかる」
その言葉と同時に、目の前の景色が変わった。
——————変わった?
目の前に見えるのは、木々が立ち並ぶ白い森。
先ほどまで見ていた森とは、多少木の密集具合が違うだろうか……?
「マヤ、こっちだ」
そう言ってガルが身体ごと反転させた瞬間。
視界一面に、幻想的な光景が広がった。
「……!」
対岸も見えないほどの大きな湖。
凍りついた湖面を真っ白な雪が覆い、あちこちひび割れて隆起した氷壁が覗いている。
その光景が不思議なのだ。
白雪の隙間から覗く氷壁、美しく透き通ったアクアブルーのそれはなぜか、内側からライトを当てているかのように淡く発光して見えた。
「すごい……、光ってるみたい……」
「この湖はよく澄んでいるから、凍ると日の光を深くまで透過して内側から光って見えるんだ。……これを、マヤに見せたかった」
白の切れ目から碧が輝く、どこまでも澄み渡った二色だけの世界。
じっと見ていると、心ごと吸い込まれてしまいそうな気がする。
「綺麗です。とっても綺麗……」
感動的な風景と、こんなに素敵な景色を私に見せたいと考えてくれたガルの想いが嬉しくて、嬉しくて……視界が温かく滲んだ。
この距離なら今の口付けは見られていないだろう。ふぅ、危ない危ない。
「……見せたいもの、って何ですか?」
「すぐにわかる」
その言葉と同時に、目の前の景色が変わった。
——————変わった?
目の前に見えるのは、木々が立ち並ぶ白い森。
先ほどまで見ていた森とは、多少木の密集具合が違うだろうか……?
「マヤ、こっちだ」
そう言ってガルが身体ごと反転させた瞬間。
視界一面に、幻想的な光景が広がった。
「……!」
対岸も見えないほどの大きな湖。
凍りついた湖面を真っ白な雪が覆い、あちこちひび割れて隆起した氷壁が覗いている。
その光景が不思議なのだ。
白雪の隙間から覗く氷壁、美しく透き通ったアクアブルーのそれはなぜか、内側からライトを当てているかのように淡く発光して見えた。
「すごい……、光ってるみたい……」
「この湖はよく澄んでいるから、凍ると日の光を深くまで透過して内側から光って見えるんだ。……これを、マヤに見せたかった」
白の切れ目から碧が輝く、どこまでも澄み渡った二色だけの世界。
じっと見ていると、心ごと吸い込まれてしまいそうな気がする。
「綺麗です。とっても綺麗……」
感動的な風景と、こんなに素敵な景色を私に見せたいと考えてくれたガルの想いが嬉しくて、嬉しくて……視界が温かく滲んだ。
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