ご主人様は愛玩奴隷をわかっていない ~皆から恐れられてるご主人様が私にだけ甘すぎます!~

南田 此仁

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101~最終話

106a、愛がわかったそのあとに2 ※

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 脱いだドレスは私という芯を失ってもなお、スカートのボリュームだけで自立している。

「痕はすっかり消えてしまったな……」

 両脇を支えぶらんぶらんと捧げ持たれたまま、ガルの残念そうな声に自分の胸元を見下ろす。

 ドレスに合わせて大きく襟ぐりの開いた肌着から覗くのは、ふっくらと押し上げられる白い胸。
 あんなにあったキスマークは、離れていた九日の間にすっかり消えてしまっていた。

 自分の身体からガルの気配が消えてしまったような気がして、私も寂しい。

「……また、付けてくれますか?」

「———っ!」

 しゅんと眉尻を下げてガルを窺えば、勢いよくかきいだかれて胸に熱が触れた。

「んっ……」

 コルセットによって盛り上がった胸元をきつく吸われ、色濃く残った痕を愛おしそうにべろりと舐めては、また別の場所を吸い上げる。

 夢中で口付けを落とすガルの姿に胸がきゅううと甘く疼いて、込み上げる愛しさに、もっと触れあいたくなって。
 ガルの頭を抱きしめ、先ほど自分がくしゃくしゃに乱してしまった髪をぺそぺそと撫で付けてみる。

 ソファに移動したガルが腰を下ろすと、胸を差し出すように抱きしめられていた私はガルの腿を跨いで膝立ちになった。

 胸に沢山の痕を散らしながら、コルセットの背中をガルの手が探る。
 手探りで紐の結びを解かれ、順々に紐をゆるめられていけば、圧迫されていた肺にたっぷりと空気が入ってきた。

「っふぅー……」

 すべての紐を解いてベラリとコルセットが剥がされ、解放感に大きく深呼吸する。
 残念ながら、襟ぐりから覗く膨らみも一緒に消えてしまったけれど。
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