ご主人様は愛玩奴隷をわかっていない ～皆から恐れられてるご主人様が私にだけ甘すぎます！～

７１～８０話

７９a、私はプレゼントをわかっていない２ ※

「…………」

熱い眼差しが素肌に刺さる。
目から頬、唇、ゆっくりと首筋をなぞって、鎖骨から肩へ。勿体ぶるようにじりじりと、視線が移動していく。

ガルの目を見ていられなくて俯けば、見られている緊張からか、胸の先端がツンと尖って薄い布地を押し上げているのが見えた。

恥ずかしい。恥ずかしい。
今すぐ布団にくるまって隠れてしまいたい。
でも、でも、我慢しなくては。

身体を隠そうと動きそうになる手を堪え、真っ直ぐ腕を下ろしたままベビードールの裾をぎゅっと握りしめる。

ガルの視線は今、一体どこを見つめているのだろうか。

そうっと目線だけでガルを窺う。
切れ長の瞳は僅かに伏せられ、視線はちょうどへその辺りを通過したようだった。

「……っ」

下着を身につけているはずなのに、何も隠せていない。
ガルに見られてしまっている。すべて。
恥ずかしい。
頬だけじゃなく、顔中が熱い。

長い沈黙と羞恥に居たたまれず、私は俯いたまま口を開いた。

「ち、ちゃんとプレゼントになってますか……？」

こんな下着を身につけるだけで、本当に誕生日プレゼントになるのだろうか？

「ああ。今までで一番嬉しい、最高のプレゼントだ」

抑えきれない喜びを含んだ声に顔を上げれば、笑顔のガルがこちらに向いて腕を広げた。

「貰っても？」