ご主人様は愛玩奴隷をわかっていない ~皆から恐れられてるご主人様が私にだけ甘すぎます!~

南田 此仁

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71~80話

74a、私はお風呂タイムをわかっていない ※

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「はぁ……やはりマヤと一緒でないと、風呂に入った気がしないな」

湯船の中で向かい合って膝に乗せられ、隙間なくぴったりと抱きしめられる。
裸の胸板にぺとっと頬をくっつけて、下腹の間に挟まる固い感触もいつも通りだ。

生理の間中、ガルは口付け以上の手出しはしてこなかった。
腹痛に呻けば後ろから抱きしめて温かな手の平で腹部を撫でてくれたり、身体を温めるというハーブティーを用意してくれたり。
一緒に眠る時もただ静かに抱きしめて、身体を繋げることができなくても沢山の愛情を注いでくれた。
そうやって大切なもののように扱われ、なんだか前よりもさらにガルを好きになってしまった気がする。

そして禁欲的な生活を続けたせいだろうか……今、無性にガルと触れ合いたくてたまらない。
触れてはいる。
触れてはいるのだけど、もっと……。

「ガル様ぁ……」

「……っ」

もっともっと近付きたいのだと願いを込めてガルを見上げればすぐに、噛みつくような深い口付けに捉われた。

「ふっ……、ん……ぅ」

後頭部を支える大きな手が、洗いたての髪をくしゃりとかき混ぜ地肌を指の腹で撫でる。
髪を洗うときとは違う、つうと輪郭をなぞるような指の動きにむずむずとして、腰が落ち着かない。
すがるものを求めガルの首筋に腕を回せば、ガルが軽く腰を揺すった。
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