ご主人様は愛玩奴隷をわかっていない ~皆から恐れられてるご主人様が私にだけ甘すぎます!~

南田 此仁

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61~70話

63d、ご主人様は使用人の反応をわかっていなかった ※

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「ガル様!? さっきしたばっかり……! あっ」

するりと、ワンピースの裾から手を潜り込ませる。

「何度でも足りない。マヤが欲しい」

「やっ、だって明日は、ひぁっ、お、お出かけ、なのにっ!」

むにむにと胸を揉みながら、べろりと首筋に舌を這わせる。

「っは……ああ、何処へだって運んでやる」

「待っ、んむっ……んっ、んんーーっ!」

可愛らしい反論ごと口付けに飲み込むと、マヤを抱え上げ寝室へと向かった。



制止の声を上げながらも、いつだって本気の拒絶が見えないのが嬉しい。
どこまでも俺を甘やかし、受け入れてくれるのだと。

それでも、譲れないこともあるようだ。

「っはぁ、っはぁ、っはぁ……」

「っは……、マヤ……もう一回」

「っはぁ、だ、だめですっ! っはぁ……っはぁ、もっ、おしまい!」

「もっとマヤを愛したい……」

「もぉっ十分、あ、愛してもらいましたっ!」

「…………」

「なっ! そんな悲しそうにしてもっ、だめですっ!」

愛されたと言いながら顔を赤らめる様もまた、俺の欲望を刺激する。
訴えかけるようにマヤの瞳を覗き込めば、マヤは情に流されまいと両手で顔を覆ってしまった。

「私だって、ちゃんと式の準備に参加したいんだから……っ!」

「マヤ……」

本人は無自覚だろうが、あちこち濡れて朱に染まった身体をさらけ出したまま顔だけを隠している姿というのもまた、何とも扇情的だ。

ぐらりと欲に傾ぎそうになるけれど、式の準備に参加したいと言ってくれる健気なマヤの意思は尊重してやりたい。

「……そうだな。明日は一緒に式の準備をしよう」

顔を覆ってしまった手の甲に口付けを一つ。

「ガル様……」

開かれた手の間から、マヤの愛らしい顔が現れる。

「この続きは、明日の準備が終わってからすればいい」

「……」

濡れた唇に、口付けを落とした。
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