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61~70話
61d、ご主人様は私の愛をわかっていなかった4 ※
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一息に挿し貫きたくなる衝動をどうにか押し留め、慎重に、慎重に腰を進める。
耐えろ、まだだ。ゆっくり。ゆっくり……。
「ぐっ……っう、……っ……はっ」
マヤが痛みに息を詰める。
あれほどよく慣らしても、やはり痛みを与えてしまうか。
細く狭い隘路は俺の侵入を拒むようにぎゅううと収縮する。
「い゛……っ」
先ほどまでの蕩けた様子は消え、血の気の引いた顔で息を詰めるマヤの頭を安心させるように優しく撫でる。
「っは……マヤ、ゆっくりと深く呼吸して」
マヤは呼吸を乱しながらもなんとかふぅーっと息を吐いては、すぅーっと吸い込むを繰り返した。
伏せられていた双眸がゆっくりと開いて俺を捉える。
「マヤ……っ、痛い思いをさせてすまない。俺ばかりが幸せで……」
こんなにマヤが痛みに苦しんでいるというのに、俺の心の奥からはこんこんと喜びが湧き出でてやまないのだ。
こうしてマヤと愛し合える日を、どれほど渇望したことか。
マヤの何もかもを手に入れられるのだと、幸せで、幸せで。
「なっ! んぃっ……」
大きく声を上げようとしたマヤが、反動で痛みに喘ぎながらも続ける。
「なにっ、言ってるんですか……! っわたし、だって、うれっしいし……っ、しあわせです……っ!」
痛みに涙を溢しながらも、真っ直ぐに向けられる眼差し。
飾ることのない心からの言葉。
嬉しいと。幸せだと。
……触れ合えることが幸福なのは、自分だけではなかったのか。
「あっ! ガルさま……っ! ちょっ! これいじょっ、おっきくしちゃ、だめぇ……!」
「っ、すまない……」
マヤへの愛情が図らずも昂りへと直結してしまった。
痛みから気を紛らわしてやるため、再び秘核へと手を伸ばす。
「ぅんっ…… 、んっ……ん……」
ぎゅっと目を瞑り俯いてしまったマヤの額を強請るように鼻先でくすぐり、顔を向けられればすぐ、口付けて舌を差し込んだ。
耐えろ、まだだ。ゆっくり。ゆっくり……。
「ぐっ……っう、……っ……はっ」
マヤが痛みに息を詰める。
あれほどよく慣らしても、やはり痛みを与えてしまうか。
細く狭い隘路は俺の侵入を拒むようにぎゅううと収縮する。
「い゛……っ」
先ほどまでの蕩けた様子は消え、血の気の引いた顔で息を詰めるマヤの頭を安心させるように優しく撫でる。
「っは……マヤ、ゆっくりと深く呼吸して」
マヤは呼吸を乱しながらもなんとかふぅーっと息を吐いては、すぅーっと吸い込むを繰り返した。
伏せられていた双眸がゆっくりと開いて俺を捉える。
「マヤ……っ、痛い思いをさせてすまない。俺ばかりが幸せで……」
こんなにマヤが痛みに苦しんでいるというのに、俺の心の奥からはこんこんと喜びが湧き出でてやまないのだ。
こうしてマヤと愛し合える日を、どれほど渇望したことか。
マヤの何もかもを手に入れられるのだと、幸せで、幸せで。
「なっ! んぃっ……」
大きく声を上げようとしたマヤが、反動で痛みに喘ぎながらも続ける。
「なにっ、言ってるんですか……! っわたし、だって、うれっしいし……っ、しあわせです……っ!」
痛みに涙を溢しながらも、真っ直ぐに向けられる眼差し。
飾ることのない心からの言葉。
嬉しいと。幸せだと。
……触れ合えることが幸福なのは、自分だけではなかったのか。
「あっ! ガルさま……っ! ちょっ! これいじょっ、おっきくしちゃ、だめぇ……!」
「っ、すまない……」
マヤへの愛情が図らずも昂りへと直結してしまった。
痛みから気を紛らわしてやるため、再び秘核へと手を伸ばす。
「ぅんっ…… 、んっ……ん……」
ぎゅっと目を瞑り俯いてしまったマヤの額を強請るように鼻先でくすぐり、顔を向けられればすぐ、口付けて舌を差し込んだ。
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